元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

部屋が変われば、音も変わる。

2010-04-25 06:21:05 | プア・オーディオへの招待

 先月(3月)から始まった新居での生活で気になる点の一つに、オーディオシステムの鳴り方が以前の住まいと異なることが挙げられる。はっきり言ってしまうと、まるで別物だ。音が四方に行き渡り、響きも朗々としたものに変わっている。

 今までは和室に設置していた。対して新居でのリスニングルームは洋間だ。考えてみれば実家のメイン・システムも含めて、オーディオシステムを洋室に置いたことはなかった。洋間と和室との一番大きな違いは、音の反響の多寡である。畳は中高域を吸収するため、リスナーの耳に届くのはスピーカーからの直接音が中心だ。そのために音の広がりは抑えられる傾向がある。前の住居は和室にしてはライヴな環境だったが、それでも洋室に比べればデッドな状況であったことは否めない。

 さらに、フローリングの床はスピーカーのセッティングの面でも有利だ。畳の上よりも安定する。前の部屋でもスピーカースタンドの下に人工大理石のボードを敷いて足元を固めていたが、やはり洋間の方がしっくり来る。また、今度の住まいは天井が高い。測ってみると以前の部屋より十数センチは違う。鳴り響く空間が大きければ、それだけ音場も広くなるのだ。

 私が使っているスピーカーは英国ブランドだが、当然欧米には和室というものはないので、すべてライヴな洋間で鳴らすことを前提に設計されているのだろう。たとえ国産スピーカーであっても、土台を固めやすい洋室での使用が有利なのだと思う。

 やはり一番影響力が大きい“オーディオ・アクセサリー”はリスニングルームなのだ。昔のオーディオ雑誌には六畳や四畳半の和室に大型スピーカーを置いて悦に入っている“マニア”の方々の写真が載っていたものだが、今から考えるとナンセンスな話である。オーディオ機器は趣味の商品であると同時に、所詮は家電品でもある。生活空間を圧迫するような機器の導入は、やはりどこか間違っていると思わざるを得ない。

 実家のメイン・システムを持ってこようかとも思ったが、残念ながら部屋の広さが少し足りない(メイン・システムは大きめのアナログプレーヤーを装備しているので尚更だ)。それは今後の楽しみ(自宅新築時?)に取っておくことにしよう(^^;)。
コメント
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