元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

一般市販品の電源ケーブルを買ってみた。

2006-10-02 06:52:58 | プア・オーディオへの招待

 前回のアンプ&チューナー用電源ケーブルの購入でその効き目に味をしめ、早々とCDプレーヤーに繋ぐための電源ケーブルを買ってきた。今度は店頭で売っているメーカー品だ。型番はオルトフォンPSC-3500XG。エントリークラスの電源ケーブルの中では一番売れている商品らしく、発売当初は品薄状態が続いたらしい。定価は18,900円だが、ポイント利用で私は13,000円ほどでゲット。それでも先日のshima2372のケーブルの倍はする。

 早速CDプレーヤーにセットしようと思ったら・・・・ここで問題発生。このコードは機器側のイントレット部分がデカ過ぎるのだ。プレーヤーのオンキヨーのC-1VLはこのクラスとしては奥行きがあり、ラックをかなり前に出さなければ差し込めない。しかし、そうすると狭い部屋がますます狭くなる。仕方がないのでアンプに繋いでいたshima2372のケーブルをプレーヤーに付け替え、新しいケーブルは奥行きの小さいアンプの方に連結した。

 さて、いよいよ音を出してみる。第一印象は・・・・ハッキリ言って「薄い」。確かに小綺麗なサウンドなのだ。例えれば“鼻づまりが幾分直った”ようなスッキリ感がある。ただし良く聴くと、高域に少し癖を持たせて聴感上のレンジを広く見せていることが分かる。対して中低域は後退している。妙な表現だが、これは“薄味”という調味料を効かせているのだと思う。さらに悪いことに、プレーヤーの交換で快癒したはずの“キンキン病”が少しばかり再発し、聴き疲れするような感じになってきた。

 米国Belden社の線材を使ったshima2372のケーブルは中低域をグッとたくましく聴かせるが、決してヘンに着色しているような様子はない。かえって中・低音の分解能が向上した結果、そのあたりが筋肉質になっただけだとも思う。対してPSC-3500XGは音に味付けをしている。

 こりゃイカンということで、泣く泣くラックを前に出し、オルトフォンをプレーヤー側に繋いでアンプ側をshimaケーブルに戻してみたところ、高域の癖が抑えられ繊細さが出てきて中低域の厚みも戻り、まあまあイイ感じになってきた。ちなみにプレーヤーの付属ケーブルに一旦付け替えてみたが、差は歴然。やはり電源ケーブルの交換は効果があるのだ。

 問題はこのアンプ(PM8001)かもしれない。元より高音に強調感があるため、少しでも高域にスパイスを効かせた機器やケーブルを直接繋ぐと、途端に“キンキン状態”になることが判明したと言える。

 確かにこのPSC-3500XGは悪くない製品だ。別名“レッド・バロン・ミニ”と言われる鮮やかな赤色のルックス、そして太くて頼りになりそうな外見、音を出せば一見サワヤカ系。なるほどエントリークラスとしてのコストパフォーマンスは高い。よく売れるのも分かる。しかし、値段が半分以下のshima2372のケーブルを凌駕しているとはとても思えない。高音にクセがあるため、繋ぐ機器には配慮が必要。対してBeldenの線材は接続対象機器を選ばない。これが民生用と業務用の違いだろうか。とにかく汎用性にかけてはshimaケーブルの圧勝だ。

 プレーヤー側にPSC-3500XGをこのまま繋ぐよりも、アンプとプレーヤー両方にBeldenの線材を繋げた方がもっと安定した音になるような気がしてきた。そこで折を見てPSC-3500XGは実家のシステムで引き取ってもらうことにして、もう一本Belden製ケーブルを調達しようと思っている。
コメント
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