第19回福岡アジア映画祭出品作品。ソル・ギョング扮する前回の型破り刑事が本作では検察官に出世。高校時代の同級生で、今は阿漕な手段で巨大財閥を牛耳る若手エリートとの戦いを描くカン・ウソク監督作。
シビアなクライム・アクションとオフビートな笑いとが絶妙のマッチングを見せた前回に引き続き、カン監督はキャラクターの練り上げに余念がない。だが、前作ほど面白くないのは、主人公が偉くなりすぎて建前上の行動の制約が緩くなったことと、脚本の詰めが甘いこと。
犯人が金持ちの割にやることがセコく、そのため刑事上の“罪状”がハッキリしないのに加え、検事の立場を利用して学生時代の確執に拘っているような主人公には違和感を覚えるし、何よりこのネタで2時間半は長すぎる。一介の検事では太刀打ちできないほどの“巨悪”を用意し、主人公が徒手空拳で立ち向かうという単純な図式でビシッと締めた方が良かった。
それにしても、映画祭の主催者の“前作も今回も日本の配給会社は購入できなかった。観られるのはここだけ”という自画自賛には鼻白むばかり。要するに製作側が高く吹っ掛けているだけではないか。映画祭の上映がきっかけで国内配給が実現してヒットした・・・・という筋書きの方が、よっぽど理に適っていると思うのだが・・・・。
シビアなクライム・アクションとオフビートな笑いとが絶妙のマッチングを見せた前回に引き続き、カン監督はキャラクターの練り上げに余念がない。だが、前作ほど面白くないのは、主人公が偉くなりすぎて建前上の行動の制約が緩くなったことと、脚本の詰めが甘いこと。
犯人が金持ちの割にやることがセコく、そのため刑事上の“罪状”がハッキリしないのに加え、検事の立場を利用して学生時代の確執に拘っているような主人公には違和感を覚えるし、何よりこのネタで2時間半は長すぎる。一介の検事では太刀打ちできないほどの“巨悪”を用意し、主人公が徒手空拳で立ち向かうという単純な図式でビシッと締めた方が良かった。
それにしても、映画祭の主催者の“前作も今回も日本の配給会社は購入できなかった。観られるのはここだけ”という自画自賛には鼻白むばかり。要するに製作側が高く吹っ掛けているだけではないか。映画祭の上映がきっかけで国内配給が実現してヒットした・・・・という筋書きの方が、よっぽど理に適っていると思うのだが・・・・。

