雪の無い稀代の年明け訝しむ温い雲居のトロント・タワー
(カナダ 堀千賀)
母と居て娘となりぬ山の湯にともに老いたる足をゆらして
(香川県 山地千晶)
自らの過去を奏でている如く二胡(にこ)奏者の眼閉じされしまま
(アメリカ 悦子ダンバー)
***********************
一首目。世界的に温暖化しているのか、カナダでも雪の無い年明けだったらしい。トロントタワーで作者の住んでいる土地もわかる。作者の不安が伝わってくる。
二首目。ふだんは離れて暮らしていて自立しているのに、母を居ると娘に戻るという作者。早くに母を亡くしたわたしには、うらやましい歌だ。ほのぼのした感じが良い。
三首目。楽器と演奏者が一体化している様子がよくわかる。楽器を奏でることはこういうことだろうと思わせる。
(カナダ 堀千賀)
母と居て娘となりぬ山の湯にともに老いたる足をゆらして
(香川県 山地千晶)
自らの過去を奏でている如く二胡(にこ)奏者の眼閉じされしまま
(アメリカ 悦子ダンバー)
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一首目。世界的に温暖化しているのか、カナダでも雪の無い年明けだったらしい。トロントタワーで作者の住んでいる土地もわかる。作者の不安が伝わってくる。
二首目。ふだんは離れて暮らしていて自立しているのに、母を居ると娘に戻るという作者。早くに母を亡くしたわたしには、うらやましい歌だ。ほのぼのした感じが良い。
三首目。楽器と演奏者が一体化している様子がよくわかる。楽器を奏でることはこういうことだろうと思わせる。