気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

君も雛罌粟

2006-11-23 22:36:30 | つれづれ
ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟われも雛罌粟
(与謝野晶子)

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鞍馬山に移築された与謝野晶子の書斎「冬柏亭」を訪れたとき、がらんとした和室の床の間に晶子の歌の掛軸があった。掛軸の字は晶子のものかどうかわからない。雛罌粟はコクリコとカタカナでわかりやすく書いてあった。
鞍馬山も、貴船も、そのほかあちこち「観光地」という風情で、そこに生活する人のナマの息使いが見えないように感じる。最近の京都はどこもここも・・・。京都人は息を潜めて、ほんまのことは言わへんわ・・・と思うているのかも知れない。