LUNACY

cygnus' blog

『カミュなんて知らない』

2006-01-25 09:17:12 | 映画
@ユーロスペース。
今日2本目の映画鑑賞。あ、有給取ってます(爆)。
ちなみに、この後、『ホテル・ルワンダ』観ようとしたのけれど、激しく混んでいて今日は見送りました。

一言で言えば、「やられたぁ~っ!!」って映画。
もう、ラスト!! ぐぉっぉぉぉって感じ(笑)。
劇中劇(映画中映画って言った方が良いかな)のシーンなんだけれど、それがリアルなのかヴァーチャルなのか? どっちにも取れるんです。
プログラム買ってしまいました。自分の解釈正しいか知りたくて....。

この映画は、何より引用が多いです。
最初の手持ちカメラの長回し。これだけでも、ソクーロフ『エルミタージュ幻想』みたい。→実際には、『ザ・プレイヤー』のパロディ。
主人公が柏原収史(最近、兄の方はどうしているんだ(笑)?)なんだけれど、執拗にまとわりつく恋人が吉川ひなの。で、この関係が『アデルの恋の物語』の引用。
途中にも、イロイロ映画の名前が出てきて、さながら映画史の授業みたい。
モチロン、カミュ『異邦人』のストーリーが台詞にも。
この映画のラストもカミュの作品の通奏低音:【不条理】といえましょう。

でも、一番重要なのは、『ベニスに死す』のパロディ。
もう、それはスゴイ(笑)。こちとら『ベニス~』は6回もスクリーンで観ているモンだから、パクリに笑いまくリング♪
大学教授が、アッシェンバッハに準え(なぞらえ)られて、映画内ストーリーでのニックネームが「ベニス」だもん。
音楽までマーラーの5番の第4楽章を使う徹底ぶり(笑)。ソコまでやるか(笑)!!
とにかく、ゴダールの『映画史』ほどではないものの、引用というかパロディが多くて、『ザ・プレイヤー』や『アデル~』『異邦人』をちゃんと知らなかったことが、悔やまれます。もっと深く笑えたと思うのに。
本当は、アチコチ笑っていい映画だと思うんですけれど、殆どの観客笑っていなかったなぁ。
でも、『ベニスに死す』を知っているだけで、映画中の前半7割の時間は、抱腹絶倒モノです。
ほとんどが、St.Paul Univ.(立教大学)でのロケ撮影。よい宣伝だよな(笑)。

そして、忘れちゃイケナイ。キーになるキャスト!!
中泉英雄くん@池田役にイチコロ(死語(爆))。
とにかく、声も姿も振るまいも、ドハマリ。とってもandrogynousな魅力タップリ。
まるで、自分をスクリーンに見るよう(爆)。えっ? 調子乗りすぎかしら(笑)?
ま、冗談はともかく、彼に溢れるほどの花束贈呈したいです☆彡
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