LUNACY

cygnus' blog

"KOKORO" / 原題"Le Cœur Régulier"

2018-01-28 19:28:28 | 映画
cinema ChupKi 田端

ヴァンニャ・ダルカンタラ監督
原作は、オリヴィエ・アダムの小説

気になっていた映画をやっと観られました。

僕が単にヨーロッパ映画好きというだけでなく、
僕は松江にもルーツがあるし、実は曾祖父が今の隠岐支庁のトップにあたる職を一時期務めて現地に赴任していたし、僕自身が隠岐の島にも行ったことがあるし、とても他人事じゃない度合いが高い作品だったのです。

ロケ地の国賀海岸の摩天崖は、僕も歩いて登りました!
知夫の赤壁を見に行っていないのが、悔しい。。。
ちなみに、フランスの分も含めて、ほとんどがロケ撮影だったと思う。

キャスティングも絶妙というほかない気がする。
國村隼もだけれど、安藤政信もだよね。あれ、この作品に限れば、斎○工じゃなくて安藤政信というのがきっと大事(笑)。


意外とセックスシーンやキスシーンがあったけれど、確かに生きることと性は不可分なんだよな。僕に対して、性から逃げているんじゃない?と問われたということかも。

ヒロミはキャラが強めで、リアルにはああいう子はあまり居なさそうな気はするけれどなぁ。どうなんだろう?


あと、先日の「あさがくるまえに」もそうだったけれど、本作は海が多く映るせいもあって、青っぽい色の映像が多かった感じがしました。

それから、プログラムで、対談で日欧の制作スタンスの違いに触れられていて面白かった。

とりあえず、静かにしんみりと、(いろんな意味での)愛と生きることについて、思索へ誘う映画でした。
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『あさがくるまえに』"Réparer les vivants"

2018-01-21 19:12:48 | 映画
シネマジャック&ベティ
新鋭のカテレ・キルヴェレ監督
2016年ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門正式上映。

移植医療を通した命のリレーのドラマ。

手術シーンがかなりリアルでびっくり。
心臓の鼓動の意味をかみしめるためか。

あと、丁寧なエンバーミングのシーンもあって、現代的。

あと、青色というか青みがかった映像が多く、それも印象的でした。
夜景も朝焼けも、すごく考えて使われているきがしました。だから、この邦題なのかな。

それから、生命がテーマだけれど、宗教的(キリスト教的というべきかな)な言葉やシーンがあまりなかったかな。
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『ダンケルク』"DUNKIRK"

2018-01-21 15:01:10 | 映画
下高井戸シネマ
クリストファー・ノーラン監督

第二次大戦の「ダイナモ作戦」でのダンケルクの救出作戦(1940年)を描いた作品。
映画.comの評価とかでは、毀誉褒貶相半ばしているみたいだけれど、僕はまずまずの劇映画だったと思う。

イントロから主役的というか狂言回し的なあの謎の兵士(たち2人組)。本当の素性はどうなのか?観客に委ねられいるのだろうけれど、気になってしまう。

とりあえず、スクリーンで観るべき作品。
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「ベロニカとの記憶」"The Sense of an Ending"

2018-01-20 21:26:09 | 映画
シネスイッチ銀座
ジュリアン・バーンズのブッカー賞受賞作「終わりの感覚」が原作

シャーロット・ランプリングが出ているので見逃せないと観に行ってきました。

まぁまぁかなぁ。
どうも、ロンドンの上流というかエリート集団というか、その階層の自己満なにおいが気になったんだけれど、気のせいかな?

シャーロット・ランプリングの登場まで、待たせる待たせる(笑)。満を持してって感じ。
んで、登場シーン少なっ(笑)。
でも、やっぱりストーリーに合わせたお芝居をやってのけているというか、カッコいい(苦笑)。


あと、ドライブに出掛けた湖畔のシーンのカメラワーク。収差が出まくっているのに構わないというパノラマレンズでの俯瞰アングルにツボ。
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『ラジエーションハウス』第5巻

2018-01-20 01:39:01 | 本・コミック
[原作]横幕智裕×[漫画]モリタイシ

今巻は、完全に、ミステリー謎解きになっているな(笑)。
医療の知識より、そのストーリー構造のほうが面白かった。
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『ランウェイで笑って』第3巻

2018-01-17 23:08:34 | 本・コミック
猪ノ谷言葉

新キャラ登場するし、熱いノリで、ガンガンストーリーが進みますね。

それにしても、服飾芸華大学って、モデルが文化服装学院&文化ファッション大学院大学なのは、バレバレなので、建物パースまで引用しているのだから、ちゃんと取材協力仰げばいいのにな、と思った。←奥付きに記述がなかったの。
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「まんがでわかるまんがの歴史」

2018-01-17 21:52:25 | 本・コミック
まんが・ひらりん 作・大塚英志

読むべし!

15年戦争の戦時中に現代の日本のまんがの原理原則というか作法が作り上げられたこと、
そして、ディズニーの絶大な影響、
両方とも僕には衝撃でした。

それから、ラストのコマのメタファーが強烈というか、ビビるというか、唸りました。
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『婚約者の友人』"Frantz"

2018-01-14 19:32:34 | 映画
フランソワ・オゾン監督
フランソワ・オゾン監督なのに見損ねていた作品。名画座の下高井戸シネマに感謝。

邦訳はこれで成功していると思われ。
フランツというのは、〈婚約者〉の名前。

この監督さんにしては、ゲイゲイしさ薄め。ちょっと肩すかし←ヲイw。

それはともかく。
第一次大戦の西部戦線というものが、いかに仏独両国に深い爪痕を残したかを、改めて意識させるストーリー。
この作品は、モウリス・ロスタンの戯曲を大胆に翻案とのこと。

ストーリー中の最後の手紙は、内容が予想外というか観客の想定の裏をかく感じだったかも。でも、そのほうが投げかけてくるものが大きいかも。フランスほか欧州の映画作品には、よくあること。

あと、役者の皆さん、ドイツ語フランス語両方ともめっさキレイに話してる。

それから、この映画をたのしみきるには、僕はクラシック音楽の素養が足りなかった。。。。


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『追想』"Le Vieux FusiI"

2018-01-14 11:41:52 | 映画
デジタル・リマスター版が公開
ロミー・シュナイダーが見たくて、観に行ってきました。
ロミー・シュナイダー×ナチス占領下のフランスというと「離愁」もですかね。

ナチスにロミー演じる妻と娘を殺された医師の復讐劇。その古城で独軍を一人一人殺めて復讐する過程で、妻(や娘)との記憶を〈追想〉するストーリー。

古城や街の美しさと、残酷さのギャップがすごい映画でした。

原題は、〈古びた銃〉というのが直訳のよう。スマホではGoogleよりMicrosoftの方がうまく翻訳してくれた。蛇足。
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『阿・吽』第7巻

2018-01-13 22:34:05 | 本・コミック
おかざき真理

空海が唐でも能力を認められて密教の第一人者になると。
最澄は、朝廷との関係や、宗派のゴタゴタに巻き込まれると。

来月公開の映画の予習に向いていそうな(笑)。

それにしても、三筆が全員揃ってるわけだけれど、橘逸勢にしろ嵯峨天皇にしろ、軟弱系でツボる。
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ダンス・ダンス・ダンス・ダンスール 第8巻

2018-01-13 22:30:33 | 本・コミック
ジョージ朝倉

早いな。もう8巻かよ。

ダンサーが抱える悩みのさまざまが、巡回公演エピソードでは、うまく拾い上げてこちらに伝えられてきている感じですね。

それにしても、まだまだ続きそう。これは、長丁場の作品になりそうだ。
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「海は燃えている イタリア最南端の小さな島」

2018-01-13 13:00:40 | 映画
ジャンフランコ・ロージ監督

UPLINKでのムーブオーバー

第65回ベルリン国際映画祭金獅子賞〈グランプリ〉
第89回アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表
ほか受賞多数

地中海に浮かぶラペンドゥーサ島
漁師の息子の少年とその家族を中心とした島の人間模様、そして、北アフリカから船で渡ってくる難民とそれを救助する人々。
交わることがない人々が島に共存するなかで、両方に深く関わる医師。
それらの人々を追って編んだドキュメンタリー。

リアルな丹念な描写が続いて、静かに難民問題を考えさせる作品でした。


それにしても、フランスが元宗主国の難民の人が、みな英語で(歌まで!)話していたのは、驚いた。
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『否定と肯定』("Denial")

2018-01-08 13:13:52 | 映画
シネマ・ロサ

レイチェル・ワイズ主演

イギリスの法廷で争われた、ショアー、ナチスによるホロコーストについての歴史捏造主義者と歴史学者のたたかいを映画化。

90年代以降の、とくにこの2010年代の日本とそっくりで危機意識を持ちました。
どこの国でも捏造主義者は同じ行動パターンなのだな、と。


前評判の通りでした。
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「自動人形(オートマトン)の城 人工知能の意図理解をめぐる物語」川添愛

2018-01-08 10:26:25 | 本・コミック
川添愛先生の著作を読むのは2作目

人工知能についての寓話。
人工知能に使われているメソッドや人工知能の問題点を知っていると、あのことに言及しているのだなとわかって、深く美味しく味わえる本。

しかし、本当によく練られているというか、人工知能についての問題点の比喩とストーリーの組み合わせが緻密な構成で、脱帽。
童話というかビルドゥングス・ロマンとしてちゃんと整っているんですよ。

だからこそ、本文中の王子の「させていただく」と「とんでもございません」の、このふたつの叙述が残念。


とりあえず、川添先生の過去の作品も読んで勉強してみることにしようか。
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「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー」

2018-01-03 15:24:50 | 映画
UPLINK

沖縄の戦後史の復習というか知識の整理というか。
現在の運動にまでつながる「流れ・繋がり」の勉強。

戦後の日本の沖縄が外れた状態での高度経済成長・繁栄の影で、見えなかった・見ようとしなかったことの重大さ。

運動の希望を紬ぎ出す源はどこにあるのだろう?怒りや不屈という魂だけであそこまでいけるのか?
とにかく、自分が沖縄の人間だったらどうするか?が問われていると感じました。
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