LUNACY

cygnus' blog

第86回日本音楽コンクール本選会 ピアノ部門

2017-10-20 22:25:28 | ピアノとクラシック

オペラシティコンサートーホール
オーケストラ:梅田俊明指揮、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

以下、演奏順に演奏曲と僕のコメント


1.原嶋唯(はらしま・ゆい)
Chopin : Piano Concerto No.1 in E minor, Op.11
ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11

トップバッターということもあってか、ちょっと固かったかな。
卒なく演奏していた感じ。


2.小井土文哉(こいど・ふみや)
Rachmaninoff : Piano Concerto No.2 in C minor, Op.18
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18

21年差はあれ、高校の後輩くん。名前と経歴を伏せられて、自分と同じ高校出身の演奏は誰か?という問いがあったら間違いなく答えられそうな演奏。このレベル(以上)まで到達したピアノ男子って、同窓では、松岡淳さん以来かも。
よく言えば個性的で、イントロの引き込みとか凄かったかな。こう弾きたいというのがあらわれてた演奏かな。
でも、コンクール向きというよりコンサート向きの演奏だったかも。


3.鐵百合奈(てつ・ゆりな)
Saint-Saëns : Piano Concerto No.2 in G minor, Op.22
サン-サーンス:ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 作品22

演奏が始まってすぐに、この子上手い!と思わせられました。
流麗で丁寧で、曲全体を捉えたうえで、部分と全体を意識しているというか、曲を俯瞰して弾いている感じでした。
演奏にも華があった感じ。


4.吉見友貴(よしみ・ゆうき)
Prokofieff : Piano Concerto No.3 in C major, Op.26
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26

まだ高校生ですかい(驚)。
技巧に優れてるわぁと思いました。フォルテよりもピアノのところで聴かせることをしていた?
何よりハマっている感じ、つまり、そりゃこの子ならプロコの3番を選ぶわと思わせる感じがありました。


トータルで思ったのは、男の子と女の子の演奏って、こんなに違うんだということ。


さて。
聴衆賞投票は、母校愛を振り切り、薄情にも?鐵さんに一票を入れました。


聴衆賞は、僕の投票と同じ鐵さん。
第1位は吉見くん。

※最終的な審査には、本選だけでなく、予選の成績も加算されるシステムなので、注意が必要。

採点結果・講評は、11/21の毎日新聞。


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『さよなら、ぼくのモンスター』("Closet Monster")

2017-10-18 22:47:03 | 映画
シネマカリテ
ステファン・ダン監督



監督はグザヴィエ・ドランに続くカナダの新星。
モンスターには、いくつかの意味を込めているのだろうなぁ。
ただ、タイトルの「ぼく」は「僕」の方がよかった気がする。
やっぱりドランっぽさを、随所に感じてしまう作品でした。

ゲイというか人としての恋心への気づきというかモヤモヤを描いた青春映画。
主人公は保守的な価値観の地域で育ちながらも普通の男の子として生きているつもりだったのに、そこに小悪魔的な?蠱惑してくる?男の子が登場して、自分が揺らいじゃうという、この手の作品にありがちなストーリーなのだけれれど。
この作品も、不安定なハイティーンの時期がよく描かれていたかなと思います。

ストーリーがストーリーだけに、場所も新宿だけに?、ゲイとおぼしき人やゲイカップルもかなり観客にいましたね。



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『エルネスト』

2017-10-15 23:30:18 | 映画
阪本順治監督×オダギリジョー主演

恵比寿でこの初秋に行われたチェ・ゲバラの写真展での宣伝で釣られて観に来ました。

少しだけドキュメンタリー(タッチ)を織り込んだ、日系2世ボリビア人のフレディ前村ウルタードの生きざまを描いた作品。

冒頭のチェ・ゲバラの、いまの日本なら青くさいと冷笑されそうな言葉も、僕たちへのメッセージと受け取りました。

集中力切れずに見続けられた作品でした。

オダギリジョー、スペイン語(も)頑張った!
フィデル・カストロ役は、もっと似ている役者いなかったのかな?チェ・ゲバラは、まだそこまでじゃなかったけれど。
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『ダンス・ダンス・ダンスール』第7巻

2017-10-14 00:09:45 | 本・コミック
ジョージ朝倉

バレエのコミック。
とにかく、どのキャラも熱いね。

短いエピソード群に詰め込まれた、ダンサーの悩み苦しみと、その世界の厳しさが印象的でした。
実際、奥付の謝辞を見ると、相当、取材されている様子ですね。
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『散歩する侵略者』黒沢清

2017-10-07 19:36:12 | 映画
第70回カンヌ国際映画祭ある視点部門

SFチックなストーリー。そして、コミュニケーションのズレに意識的な脚本。
【概念の獲得(略奪&喪失)】というのは、目下、AI関連の議論でホットトピックで、タイムリーに感じました。

松田龍平にしろ高杉真宙にしろ、宇宙人役がハマっていてそのキャスティングにもツボ。
長谷川博己って、スゴい長身だね。んで、満島真之介もまた、なんかハマっててツボでした。

万人受けしないせいか、
ロードショー始まって間もないのに上映回数減ってて、興行的にはイマイチなのかもだけれど、黒沢清もやはり僕には見逃せない監督さんだなと認識。
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外山啓介デビュー10周年ピアノ・リサイタル

2017-10-01 00:28:18 | ピアノとクラシック
@サントリーホール

セットリストは次の通り。オールショパンプログラム。

<本編>
ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」
バラード第1番
ノクターン第20番「遺作」
幻想即興曲
ポロネーズ第7番「幻想」
舟歌
ピアノ・ソナタ第3番

<アンコール>
ワルツ第7番
シューマン/リスト「献呈」(※)

※この曲だけは、ショパン以外。聴衆・ファンの皆様へ感謝の意を込めてとのこと。

トータルで、感想を書いておくと、そつなくこなした感じかな。
10年前との比較で書くと、打鍵ミスもなくなったし、無駄に叩かなくなったし、ダンパーペダルの踏み込みも適切になったしと思うし、<奏でている感>が出てきていると思うのです。
ただ、その、迫力というかメリハリがもうちょっと欲しかった気もします。
あっさりばかりでなく、濃い部分が欲しいというか。抽象的表現で申し訳ないんだが。
昔は、やんちゃというか、向こう見ずで突っ走っている感が、オイラを引きつけていた・圧倒したのだろうから、なおさらそう思うのかも。
ファン仲間は、後半スタミナ切れとか診断していたけれど、そうなのかな?う〜んむ。むしろ温存して抑制していたんじゃないかというのが、僕の見立て。

これはホールの問題だと思うのだけれど、どうもこの前の大幅リニューアルで、音場設計が変わったのかな?吸音するようになったのか、音が上の方に抜けるようになったのか、以前より、1階席では、音が小さく聞こえる気がする。連れのファンも同じ意見だったし。
グワッと展開するように弾いているようにみえたところて、そう聞こえなかったのは、このせいじゃないかな。

あと、プログラムの署名を見て、彼は達筆だよなと思った。
んで、そのプログラムと同時に渡されたフライヤによると、来年2月の橋本(神奈川県相模原市)公演がラストで、3月にトッパンホール。


花はプロデューサーの中島さんから。本公演では、サイン会でも側にいらっしゃいましたね。ほか、いつものマネージャーさんのほかに、エイベックスからも人員が派遣されていて、やっぱり、サントリーを埋めるコはすごいよなと、終演後にも実感。どうでもいいけれど、花の送り主肩書きで思ったけれど、中島さんもこの10年で出世された?
ちなみに↑の花で、ファンクラブ組織ないことにいまさら気がついたw。
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