LUNACY

cygnus' blog

草場道輝『第九の波濤』第24巻完結

2023-08-07 11:01:10 | 本・コミック
ちよっと遅いめの記録。

学園もの、なかでも理系の研究室ものということで、親近感を覚えながら読ませてもらってました。
(おそらく掲載誌の事情で)後半、駆け足になっていたのが残念ですが。
まぁ、続編とか外伝でサルベージできる(←主役以外についても)こともあるかと。

あと、ここまで、長崎コラボするなら、外洋帆船部のストーリーでもあった(特に初期)のに、GWの帆船まつりとの絡みがなかったのが残念かな。
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坂口尚『石の花』全5巻

2023-04-17 22:30:56 | 本・コミック
KADOKAWA青騎士コミックスから2022年に再版された大判コミック版。

ナチスドイツがらみの作品とは聞いてたのですが、最近、ちょっと事情があってユーゴスラヴィアの歴史を調べることになり、映画『アンダーグラウンド』、岩波新書『新版 ユーゴスラヴィア現代史』と続けて読んだ作品。
これらで勉強したことは、歴史的には、ナチスと同盟を組んでいたイタリアもユーゴスラヴィアに侵略していたこと、また、ブルガリアも枢軸国側についたこと。

ただ、もちろん、当時の国際関係や、ユーゴ国内のグループ対立もさることながら、
やはり、描かれているのは、戦争の悲惨さであり、自由の大切さならびに困難さです。
少年の成長物語と絡められています。「はだしのゲン」ユーゴスラヴィア版みたいなところがあります。
第5巻にある、イヴァン対マイスナー、クリロ(主人公)andイザク対ブランコの問答の内容は、考えさせられますね。
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誰もが嘘をついているビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性

2022-11-06 14:37:16 | 本・コミック
セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ/著 酒井泰介/訳
文庫版。2022年6月。

ものすごく面白かった。自分も検索結果から調べ物をするアイデアが浮かんだり。
ただ、何ヶ所か、その変数の設定あるいは仮説は妥当なのか?と思ったところもあり。
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PEYO「ボーイミーツマリア」

2022-05-16 23:17:17 | 本・コミック
最近は、資格試験の勉強で全然エンターテインメントに触れることもできず、美術館も映画館も行かず。
せいぜい気分転換にコミックを読むくらい。
そして、部屋の整理で本とコミックを宅配買取で一気に売り飛ばしたけれど、(最近買った&読んだばかりなのもあるけれど)何故か手放せなかったのがコレ。
BLとか演劇とかそういうこと抜きにして、なんか引っかかったんだよね。
ちゃんと読み取れていない、伏線を回収できてない気がしていたのだ。でも、作者は鬼籍に入ってしまって確かめることはできないけれど。
僕の生存記録とあわせて(苦笑)、メモとしてココに残しておこう。
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「エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主」中公新書

2021-06-19 21:27:29 | 本・コミック
ちょっとこの本を読んでお勉強。
https://www.chuko.co.jp/shinsho/2020/02/102578.html

日本語がオカシイところが、所々見受けられて、いいところの大学出た先生ならちゃんとしてくれというか。編集・校正は何をやっっとるんじゃ。
歴史ある中公新書だけに残念なんだが、それはさておき。

中身は、濃密でした。

来年の2022年は、在位70周年。
即位時の首相がチャーチルって、すでに、在位期間だけで歴史だよね。
先日、バイデンが「女王に謁見した13人目の米国大統領」ってニュースで流れていて、思わず、カウントして確かめてしまった(笑)。
アイゼンハワーからということなんだけれど、即位前には、トルーマンにも会っているそうで。いやはや。

読むとわかるんだけれど、立憲君主制の決まり文句「君臨すれども統治せず」というのは、連合王国の場合、だいぶ違うのかもしれないと。
それって、統治行為じゃない?とツッコみそうになったり。
(少なくとも、必要に応じて、陰に陽に政治を支援しているのよね。)

それで、読みながら何度も思うのは、女王は、とにかく心身ともにタフだわということ。

僕が、認識甘かったのは、コモンウエルスという概念そのものと、その王室との関係の濃密さ(女王の配慮)。
やはり、ブリテンはグレイトであり続けられるわけだわ。
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「世界一幸せなフィンランド人は、幸福を追い求めない (A WONDERFUL LIFE: INSIGHTS ON FINDING A MEANINGFUL EXISTENCE)」

2021-05-08 22:58:21 | 本・コミック

フランク・マルテラ[著],夏目大[訳]

書いてある内容は、ありきたりではあるけど、まぁまずまず。

本文翻訳もこなれた日本語。

内容は、徹頭徹尾、英題の内容。

とにもかくにも、何故この邦題になった????

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ダニエル・デフォー『ペスト』平井正穂[訳]

2020-12-29 23:11:36 | 本・コミック
アルベール・カミュのものだけでなく、こちらも読んでみた。

1665年ロンドンでのペスト禍についての、記録的小説。
「ロビンソン・クルーソー」(読んでいない(恥))の作者によるもの。

メチャクチャ詳細な叙述です。脚色抑えて実話の羅列というイメージ。
だからこそ、今、このCOVID-19に振り回されている世の中に対し、既視感が凄い。
300年と四半世紀経って、血液>リンパと免疫系、病毒>菌とウイルス、という医学生理学的に、知識の進歩はあれ、
(未知の感染症に対して、基本的には事前にワクチンが作れない以上、)取られている行動や対策が同じことに驚く。

ロンドン市政を褒めすぎな気もする(実際にはそれほどじゃなかったんじゃないかと勝手に推測している)けれど、今の日本の為政者より、誠実な対応をしているんだな。

また、英国も、何も学んでないのかよとツッコみそうになるけれど、逆なのかも知れない。
この文学から学んでいるからこそ、ワクチン開発と接種で先導し、変異種を先駆けて早く発見できたということかも知れない。
そんなことを思ったのでした。
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『アクトアウト』上-下巻

2020-12-03 07:55:47 | 本・コミック
冬房承

僕は単なる一人のサラリーマンでありながらドキリと、させられるところもあり。誰のために?何のために?というところ。

ラストが不自然な感じだったけれど、何らかの事情で、最後まで描けなかったんだね。残念。

絵柄は僕の好きな路線。


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黒川裕美「夕凪に舞え、僕のリボン」上-下

2020-11-29 22:04:02 | 本・コミック
書店の店頭で衝動買い。しかも、僕の誕生日に発売というのは、何かの縁だろう。

男子新体操の話では無く、女子新体操の種目を演じる男子の話。
もちろん、男子新体操の話も出てくるのだけれど、主人公の凛太郎はやりたいのはそれじゃない、と。

ストーリーとしては、"Billy Elliot" (映画版の邦題は「リトル・ダンサー」)の新体操版&日本版みたいな感じ。
瀬戸内のティーンエイジャードラマのコミックとしては、鎌谷悠希「しまなみ誰そ彼」に連なる系譜でしょう(と勝手に認定している(苦笑))。

コテコテの広島弁の台詞は、僕には、多分「はだしのゲン」以来の経験。
1984年ロス・アンジェルス五輪が懐かしい。凛太郎の設定は、僕(1974年)とほぼ同じ世代。
誰か凛太郎のモデルっているのかな?

それにしても、ジェンダー・バイアスって、僕のガキの頃と較べてたら、少しマシになったかも知れないけれど、
僕がティーンエイジャーの頃に将来を思い描いたほどには、2020年になってもまだまだ受け入れられないのかも。
バレエとか、新体操とか、或いは、ピアノとか。まだまだ男の子がやると揶揄われる・冷やかされるのかな。
新体操も、現行の女子新体操を美的新体操、現行の男子新体操を動的新体操とかとして、共通じゃない種目も男女ともに開放しちゃえばいいのにね。
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『月に吠えらんねぇ』全十一巻

2020-11-29 21:53:29 | 本・コミック
清家雪子

近代詩について、萩原朔太郎(の作品を象徴化・擬人化したキャラ)を軸に展開する、ストーリー。
とくに、戦争詩・翼賛詩についての位置づけ問題にも取り組んでいるお話。

各キャラがよく出きていて面白い。ほか、キャラが誰を意味しているのかわからなくて、また、引用文(近代文語!)の漢字が読めなくてGoogle先生やWikiや辞書と格闘してしまった。

散文(小説)と韻文(詩)についての違い(特に芥川龍之介の作品群を象徴化・擬人化したキャラの言葉)が印象的でした。
時間軸の問題、そして、「何故、生きるか?」vs「どうしてここにいるのか?」意識の問題。

あとは、宮澤賢治、石川啄木、金田一京助など、母校(高校)ゆかりの人物、そして、立原道造という盛岡にゆかりのある人物が出てきて嬉しい。

それにしても、前橋へ行って、萩原朔太郎がそこのゆかりだと知っていながら(そして、コミック内に描かれた風景を覚えていながら)、萩原朔太郎の凄さがわかっていなかったんだな、僕。
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『イノサン』全9巻&『イノサンRouge』全12巻

2020-11-29 21:44:49 | 本・コミック
坂本眞一

もう読んだのはだいぶ前になってしまったけれど、やはり、これは記録しておかねば。
読む方にもタフさが要求される感じでした。
死刑執行人ファミリーの話で残酷なシーンが多いというだけじゃない、人間の本質の生と性についても描いているから。
お前はその問題から逃げいていないか?と問われている気がするから。

それにしても、絵柄もデザインも細やかで手を抜いていなくてビックリする。
どうやって描いているんだろう?ルーペが必要じゃない?ってくらい。

それから、ルイ16世の処刑の決議が1票差だった件。読んで、そういえば、中学の時、先生から授業でそう教わったのを思い出した。
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『イムリ』第26巻

2020-08-13 20:57:23 | 本・コミック
三宅乱丈

ついに完結!
14年間ですか~。長かったはずだわ。
"PET"読んだときから、この先生の頭の中はどうなっているんた?!という構想力だったから、
この作品を読みながら、ときどき僕のノーミソの方がストーリー展開についていけなくなっていたり...大汗←もちろん半年に1冊という単行本ペースで、ストーリーを忘れてしまいやすいということもあったと思うけれども。

今巻にあるエピソード群も、現在の内外の状況を鑑みれば、示唆に富むかと。


次回作の構想ももうあるみたいで、三宅先生、グレイト過ぎるw。
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朱戸アオ『リウーを待ちながら』全3巻

2020-04-22 23:55:53 | 本・コミック
アルベール・カミュ『ペスト』を引用しながら(オマージュといえるかも)、日本で新型ペストが流行したことを想定した物語。

現在(2020年4月22日)、新型コロナウイルス感染症、COVID-19が流行中。
twitterで情報が入ってきたので、読んでみた。電子書籍(単行本は払底しているみたいなので)。
ものすごい、リアルでビビる。
何より、感染症そのものでなく、差別などによって、死ななくてもいい人が死ぬのが、辛い。
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『金魚姫』

2020-03-29 22:42:37 | 本・コミック
荻原浩。僕が読んだのは、角川文庫版。
もともと、テレビドラマ化される(しかも青山真治監督で)ということで、慌てて買って読んだもの。
400ページ越える大作。

そういうえば、金魚って長いこと眺めてないし、それだけでも奥が深いんだな。
あやかしものに、中国の古典的な話をうまく絡めて、面白くなってました。
また、長崎が出てきて、どうしてもアンテナが反応してしまう。
んでも、中国語がわからない...。

そして、
ドラマ版(BSプレミアム, 2020.3.29, 21:00-)を観た。
志尊淳が主演だけれど、國村隼が役にハマりすぎてツボw。
ストーリーはだいぶアレンジされていましたね。
ラストの水中シーン、何か既視感あるんだけれど思い出せない...。
あと、長崎が出てこないのか...。
でも、とにかく美しい映像が多し。


「蜜蜂と遠雷」のときも思ったけれど、原作小説を読むのに、ヒーヒー言って(苦笑)、時間がだいぶ取られてても、
映画化ドラマ化されてしまうと、あっという間の1時間半とか2時間になっちゃうんだな...。
あ、逆か。文章の全部を映像化すると、何時間かかるのかわかんないって話か。


それから、どうでもいいのだけれどタイトル金魚姫という言葉の音感。
「ピアノの森」の丸山誉子のあだ名を思い出してしまった(苦笑)。
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田中美津「【新版】いのちの女たちへ とり乱しウーマン・リブ論」

2020-01-11 23:11:01 | 本・コミック
以前(相当前だけれど)、森岡正博先生がその著作の中で、この本を、哲学書として挙げて(推して)いた。
論理的に説明できないのだけれど、納得した。
田中美津さんは、言葉を持っていると痛感した。
つまり、自分自身のことを自分自身の言葉で語っているんだな、と。
翻って、僕は、自分自身のことを自分自身の言葉で語ってきたか。いや、ない。ちょっと愕然とした。

新版あとがきで、「むんむんとしたエネルギー」について言及されている。
確かに、巫女的資質と新左翼メンバーとの接触に触れられているけれども、
やはり、僕は、あの時代の日本社会が持っていた雰囲気としての熱さもあるのではないかと思った。

「わかってもらいたいと思うは乞食の心」。心にとめておこうか。
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