LUNACY

cygnus' blog

「一谷嫩軍記」(文楽)

2016-09-05 09:43:40 | 歌舞伎・古典芸能
国立劇場小劇場

「寿式三番叟」
通し狂言「一谷嫩(ふたば)軍記」

実は、人生初の文楽観劇でした。

予習をせずに臨んだせいもあるけれど、とにかく、全編にわたって、字幕を頼ってしまったのが悲しいというか悔しい。

「寿式三番叟」は祝祭感の舞。

「一谷嫩軍記」は、平家物語の、つまり、源平合戦の一ノ谷の戦いのエピソードに着想を得て脚色したもの。
第三段の後半の、平敦盛と熊谷直実についての、『熊谷陣屋の段』が有名で、僕は何としても観ておきたかったわけです。

「一谷嫩軍記」のうち観劇したのは、三段目 弥陀六内の段・脇ヶ浜宝引の段・熊谷桜の段・熊谷陣屋の段

脇ヶ浜〜の「チャチャ場」が、関西弁の台詞廻しでしたね。
文楽が関西中心の文化だからということなのか、それとも、舞台が今の神戸だからなのか。

そして、クライマックス「熊谷陣屋」。見せ場なので、気合い入れて観てました。
 実は筋書きを買って読んでいたのですが、よくわからなくて、二度読みして、そしてから実際の芝居を観てました(汗)。
とにかく、一枝と一指(ー子)の掛詞のなんと残酷なことか。

家に帰ってからですが、学生時代、文学部の友人に「人間関係複雑なストーリーがお好きなんですね」と言われたのを思い出しました。
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宮中雅楽の調べ

2015-03-13 23:32:51 | 歌舞伎・古典芸能
これも一週間前になってしまいました。

府中市制施行60周年記念
重要無形文化財『雅楽』特別公演 宮中雅楽の調べ
宮内庁式部職楽部
府中の森芸術劇場どりーむホール

パンフに解説付き。ありがたい。

演目

◇管弦◇
平調音取
催馬楽 更衣
五常楽急
雞徳

◇舞楽◇
左舞「春庭花」
左舞「陵王」
右舞「綾切」

とにかく、蘭陵王の伝記がもとになっている「陵王」を観ておきたかったのです。
今年に入ってから立て続けに雅楽を観たおかげで、だいぶわかってきました。
左舞と右舞の様式の違いとか。
リズムというか拍取りもできるようになってきました。6拍子が多いのかな?4拍子もあったようだけれど。
でも、それでも、まだまだツラい...(汗)。

それでも、一番いいのは、自分が演奏したり舞ったりしてみることなんだろうなと思う(笑)。

...しかし、蘭陵王をモチーフにしたパロディのBLのハーレクイン小説が出版されるとはなぁ....(苦笑)
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雅楽 博雅会 東京公演Vol.2 「源氏物語と雅楽」

2015-01-31 00:19:13 | 歌舞伎・古典芸能
渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール

管弦
「壱越調調子(いちこつちょうのちょうし)」
朗詠「暁梁王(あかつきりょうおう)」
「春鶯囀壱具(しゅんのうでんのいちぐ)」

舞楽
「青海波(せいがいは)」
退出音声(まかでおんじょう)
「長慶子三度拍子(ちょうけいしさんどびょうし)」

とにかく、人生で一度「青海波」を観ておきたかったのです(笑)。
 # 源氏物語の映画で生田斗真が舞っていたやつ(だと思う)...。
んで、ぴあで公演見つけて、そのままチケットゲットしてました(笑)。

演台観て、鉦鼓、羯鼓、太鼓、(鳳)笙、篳篥、龍笛、全部中学で習ったとおりだぁ~(って当たり前だけれど(笑))
篳篥があんなに大きな音が出るとは思わなかったです。
龍笛は「遙かなる時空の中で」の第1シリーズの永泉の小道具と同じかな?

青海波は、舞手さんの衣装もすごかったですね~。

春鶯囀は、長かったっすね~。クラシックだったら、ブルックナーって感じですね(笑)。
もちろん演奏している方にはあっという間なのでしょうけれど。

あと、能楽でも、そうだったけれど、聴いていてリズムが取りにくかったなぁ~。
慣れなのかコツがあるのか。ここを乗り越えられたらなぁ(もっと愉しめるんじゃないかなぁ)と思うんだよなぁ。
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なかのZERO 新春能「雷電」

2015-01-28 23:03:46 | 歌舞伎・古典芸能
番組は以下の通り

狂言「雷」
舞囃子「鶴亀」
蝋燭能「雷電」

久しぶりに、野村萬斎さんを見ました。
能・狂言は20年くらい前に、平泉で観て以来。

能のほうは意外と言葉が分からなくてショックでした(泣)。不勉強というか無教養が恥ずかしい。
事前解説長くて余計かもなぁ~と思ったけれど、そんなことはなくやっぱりあったほうがよかったです((汗)&(恥))。

蝋燭能はその名の通り蝋燭の炎で背景部分の幽玄を演出するもの。今回は、新機軸含みでしたが。

真っ暗な中にイカヅチが鳴って光っての表現を工夫している狂言と能でした。
雷神サマそのものと菅原道真の怨霊との違いはありますが。

2階席でしたが、今度はちゃんと能楽堂で近くで観てみるべきなんだと思いました。
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『伊賀越道中双六』

2014-12-23 17:16:12 | 歌舞伎・古典芸能
国立劇場
全五幕六場

歌舞伎どころか観劇自体が、7 ~ 8年ぶり。久しぶりに劇場という空間に足を運びました。

悲劇ものであり、かつ、仇討ちものです。
知らずに行ったのですが、岡崎の幕は、44年ぶりの上演だとか。んで、沼津の幕は無し。本筋に近い物語に。
複雑なところあったので、筋書きを買って読まなかったら理解しきれないままだったかも。

武士の世の中は、義父の仇討ちの意志の堅さの表明のために自分の家族を犠牲するって、すさまじいですね。

播磨屋の吉右衛門と音羽屋の菊之助が、ストーリー上で義理の兄弟なんですが、実の岳父と娘婿なわけで、ストーリー上の立場通りに見えなくなっちゃって困りました(笑)。
あと、萬屋の隼人、通し役で名前クレジットされているけれど、実際には一瞬しか出てこないのね(笑)。
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『旭輝黄金鯱』@国立劇場

2010-01-24 19:55:31 | 歌舞伎・古典芸能
※あさひにかがやくきんのしゃちほこ

今年の初観劇は歌舞伎。
今月の歌舞伎座の公演もかなり気になるものの、ここはやはり菊五郎&菊之助の音羽屋親子を見ておくべしとの野性の勘(笑)が働いて行ってきました(笑)。

名古屋城開城400年ってことで『けいせい黄金□(こがねのしゃちほこ)』のアレンジとのこと。
□:魚偏に肅

筋書きを買ってしまいました。
ストーリー内の人間関係がちょいとこんがらがってしまって(汗)。

今回の収穫は、時蔵さま。
今までよく見ていませんでした(超失礼m(__)m)。

松緑。
身のこなしが悪いぞ!(笑)
菊五郎&菊之助と同じ舞台にいるから目立つのよ。
『保名』みたいな日本舞踊単独を演じられるレベルになろうね(毒)。

尾上右近。
オーバーな演技がかえってマル!

第四幕。
第一場はコメディーに徹していますね。
でも、EXILEの引用ってどうなんだろ??
それなりにウケたけれど、なんかアソコ悪趣味だよね~(笑)。
義大夫節の"Choo Choo Train"って....。

それから、菊チャン、海老と比較されていじられていたね~(笑)。
もっとも会場の爆笑を誘ったトコロ。

クライマックス第二場は菊チャンの赤フン姿での、金鯱との一本勝負(笑)。
本水使ったシャワー攻撃です(爆)。
エンタメとしては、菊五郎サンの宙乗りと合わせて見世物になっていますね。


とりあえず、音羽屋な一日でした。
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京劇『覇王別姫』

2009-06-06 19:08:13 | 歌舞伎・古典芸能
天津青年京劇団
@東京藝術劇場中ホール

初の京劇の観劇です☆
やっぱり、京劇なら『覇王別姫』でしょう!
ということで、先行予約で気合い入れてました。


第一幕ではちょいと物足りないかな~と思ったけれど、第二幕でそこそこには盛り返してきた感じ。
とくに、項羽の役者が一幕と交代したのだけど、二幕のほうの項羽役のほうがお芝居うまかった。


『さらば、わが愛』に引用されていたのは、ここかしら~?

とか、

四面楚歌の故事はこのシーンよね?

とか、そんな感じで愉しんでました。


んで、虞姫。
第二幕での剣を持った舞。
これは、よかった☆
というか、これがキモともいえるのだけれど(笑)。


ただ、下がる↓↓のはLED字幕。
しかも、タイミングのズレがときどき(爆)。
要らん!っちゅうに。
集中できないし、途中から見てません(笑)。
映画と違って、ナマの役者の演技なんだから。
言葉は通じなくても、「感じ」られる。それこそが文化に触れるってことざんしょ。

それに、項羽と劉邦の【漢楚の戦い】を、知らないで『覇王別姫』観るひとって、どのくらいなんだろ?
それに、項羽(と劉邦)と虞姫を認識できたら、だいたいストーリィ追えるってば(笑)。
字幕でなく筋書きの紙を配ればよろし。

オペラも同じだけれどさ。
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壇浦兜軍記『阿古屋』

2007-09-09 18:25:10 | 歌舞伎・古典芸能

@歌舞伎座

玉三郎サマを拝みに行って参りましたo(^-^)o

玉三郎サマも、書いちゃ悪いんだけれど、年齢的なこと考えたら、顔のシワとか体型とかが崩れて、女形(おやま)を張るのはキツクなるはず....
となったら、コレはハズせないよなと(笑)。

相変わらずお綺麗で(笑)。声もOKなんじゃない?

箏と三味線と胡弓では、相対的に箏が苦手なのかしら。比較の問題だけれど、他のに較べてお芝居の余裕度が少し弱かった?(笑)


吉右衛門サマも無難というか堅実というかだけれど、玉三郎を立てること意識し過ぎかしら?
もっと、派手にやらかすというか、大袈裟にというか、抑えなくても大丈夫なんでは?
....って思ってしまうのは、宝塚の見すぎかしら(爆)??


染。
歩き方も発声も変だったぞ(爆)。
でも、不動姿勢よく耐えた(笑)。



来月の歌舞伎座は、仁左衛門サマに玉三郎サマのコンビかぁ。
参ったなぁ(笑)。
今日のように幕見でなく、夜の部通しで見るためチケット予約すっかな~。
でも、経済的にも時間的にもキビシイ(>_<)。
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『義経千本桜』

2007-03-11 16:35:23 | 歌舞伎・古典芸能

@歌舞伎座

コレは「ズバリ古典」な演目(笑)。

それにしても、10時間も歌舞伎座に居続けるなんて、オレもナカナカ狂ってるな(爆)。
つか、さすがにしんどい(笑)。
いい加減オシリが痛いです(爆)。
 
やはり、仁左衛門サマは良い(o^-')b!!
コミカルな役もこなしはります☆

今日観に来た目的(笑)。
 
あーんど、菊五郎サマも、個人的にはお気に入り(笑)。
【道行初音旅】の段でも【川連法眼館】の段でも、お芝居だけでなく、踊りを見せつけて(笑)くれます。
 
....だからね~、仁左衛門サマ、菊五郎サマ、藤十郎サマと較べちゃうとね。誰かさんのレヴェルが格落ちしちゃう気がするのよ(爆)。

知盛を仁左衛門サマで観たかったな~。


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『神霊矢口渡』

2006-12-16 08:53:06 | 歌舞伎・古典芸能
@歌舞伎座

音羽屋の菊チャンが、【お舟】の役(主役の女形)を演じるので、一幕見で観てきました☆

出だしは本調子じゃなかったのか、アレって感じが少ししたけれど、後半、刀で刺されて苦しみはじめるあたりからは、結構、よかったんじゃないかな。
コレで700円だから、満足(笑)。
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『保名』by菊之助@歌舞伎座

2006-05-14 08:31:11 | 歌舞伎・古典芸能
歌舞伎座へ行って、一幕見席で観覧してきました◎

音羽屋さんトコロの菊之助くんの『保名』。
同時上演が、成田屋の海老蔵の『藤娘』。

逆じゃねぇ?(爆) って最初っからツッコミを入れたくなるキャスティング(笑)。
モチロン、「三人三之助のウチ、菊之助しか、買ってない」と暴言を吐いているボクだから目当ては当然菊之助(笑)。

う~んむ。今日は、本調子じゃなかったのか、前半イキオイがないというか冴えなかったかも。絶好調ではないかな。それとも、演目の重さにつぶされたかな。初だったみたいだから。

一方で海老蔵。意外。結構、見てられる(爆)。失礼。
普段は、立役だから、それが出ないように注意していたのかな? たおやかに踊ろうと意識しすぎたのかしら?
もうちょっと、ソコ大きく振る舞っても大丈夫よ☆ みたいなところも。
でも、やっぱり、この『藤娘』は、菊之助か玉三郎で観たかったZO!!

それから、どうでもいいけれど、『保名』を観に行くボクってやっぱり、【怨念】でできているのかしら(笑)?

閑話休題。
歌舞伎(....って、今日は舞踊だね。)を観てつくづく思うのだけれど、日本人の鮮やかな色遣い!! 衣装と背景美術。スバラシイ!!
これだけ感性豊かな民族に生まれたのねって、すごくウレシイもんです◎

おそらく、明治期以降、特に1930年代~1980年代までが最悪だったんだね。センスが砂漠化したんだね~。

蛇足。
『保名』は、小野塚カホリのコミック『美少年』(原作:団鬼六)に一瞬だけれど(笑)出てきます(笑)。BLかつSMアリなので、免疫ある人向けかしら(笑)。
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芸術祭十月大歌舞伎『廓三番叟』『加賀見山旧錦絵』

2005-10-16 19:30:34 | 歌舞伎・古典芸能
@歌舞伎座


※『廓三番叟』: くるわさんばそう
 『加賀見山旧錦絵』: かがみやまこきょうのにしきえ

人生三十過ぎて初めての歌舞伎観劇(恥爆)。
でも、地方出身者なんだから、コレはしょうがないよね。

とにかく思ったのが「美しい」ということ。
衣装も舞台背景美術も役者の所作も。
日本人の昔の美意識ってスゴイ。
それから、プログラム(筋書き)買ったせいもあるけれど、イヤホン解説なしでちゃんとストーリーフォローできました(ホッ)。
それに、だいぶわかりやすいセリフだね。
ま、そんなに敷居が高くなくて安心したってこと。
ただ、ミュージカル一般より観客のマナーちょっと悪めで少々おどろき。

『廓三番叟』は短い主に舞踊+謡いの舞台。
吉原が舞台だけに華やかさがありました。

で、メイン(笑)の『加賀見山~』。
 ※加賀見と鏡が掛詞になってます。
俗に"女忠臣蔵"とも呼ばれるこのお芝居。
女形(おやま)三人がメインで物語が進みます。
今回、不遇の死を遂げる「中老尾上」のが玉三郎で、いびり役「岩藤」が菊五郎。仇討ち「お初」が菊之助。
 ※コレは近年のスター陣を考えると、
  かなり良いキャスティングと直感が働き
  頑張ってチケット取得したのよ(笑)。
菊之助を前々から注目していたってのもある。三人三之助で評価しているのコイツだけだし(笑)。
でも、実際、舞台観ていたら、玉三郎の演技に引き込まれた(笑)。
菊五郎サマも、上手く笑いをとってくれるし。ヒールも良いね(笑)。
菊五郎、菊之助の親子とも屋号が「音羽屋」だからさ(当たり前だ(爆))。
掛け声が、「音羽屋」の連発(笑)。あ、最後は、菊五郎に対して「七代目!」があったな。
でも、あの掛け声って、もしかして、サクラ? って感じた(笑)。

それから、今回の収穫(笑)?
大姫役の隼人くん(萬屋)。メチャ可愛くてキレイなお姫さま(笑)。エリザのチビルドや、M!のアマデみたい。
いやぁ、発声の仕方とか台詞回しをちゃんと訓練したら、いい女形になりそう。
つか、僕の中で、もうすでに、『娘道成寺』出演決定(爆)。
あ、やっぱり、その前に菊之助でも↑を観ておきたいな(笑)。

劇場はね。立て替えが決定したけれど、雰囲気はいい感じ。
客の居場所や通路などのスペースは、どこも狭いですけれどね(笑)。
あ、舞台の上手から下手まで幅が広くてビックリ。
また、花道が見えないからできる限り1階席で観るべきだね。やはり(泣)。
座席は貧相で貧相で(笑)。前の人との間隔も狭いし(笑)。
あ、だけれどね。トータルでみて、まだ作って10年前後の京都駅ビルにある京都劇場より遙かにましだったりする(笑)。くたばれ某建築家(笑)。
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