LUNACY

cygnus' blog

『ストーンウォール』("STONEWALL")

2016-12-31 22:04:40 | 映画
ポスター表紙には"Where Pride Began"

ローランド・エメリッヒ監督

下馬評として、事前にあれこれ情報(現地でのボイコット活動含め)が入ってきていて、
プログラムで、よしひろまさみちサンが詳しく書いている(山縣みどりサンもちょっと触れてる)ように、
主人公が白人で端正な(+おそらく高学歴の)キャラに置き換えられていて、ハリウッドナイズ過剰・漂白されすぎ、だと。しかも、ゲイの監督による制作なのに、と。
NY在住の北丸雄二さんによれば、歴史捏造映画とまで https://twitter.com/quitamarco/status/769158457924517888 おっしゃっておられます。

要するに、史実としては、主人公はプエルトリコ出身のトランスジェンダーと黒人ドラッグ・クィーンで、現実はもっとタフである、と。
この点を引き算しながら観るように心がけました(一応)。

観終わった後思うに、制作側は青春映画に落とし込もうとしてもいたのかな、と。

個人的には、ジョナサン・リース=マイヤーズ演じるトレバーの登場シーン&相手の籠絡方法がちょっとなじめなかった感じ。当時はああいう作法だったのだろうけれど。
たぶん、いまだに僕の中ではジョナサン・リース=マイヤーズといえば、『ベルベット・ゴールドマイン』のイメージが強いせい(笑)。
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『ハートビート』(“HIGH STRUNG”)

2016-12-30 19:17:42 | 映画
シネマジャック&ベティ

見損ねていたB級?(笑)エンタメ映画。

ストーリーもカメラワークとかもベタですが、ツッコミどころも多々ありますが、ま、たまにはいいでしょ!(笑)
音楽もダンスも、クラシックもコンテンポラリーも、僕には好き嫌いあまりないので、受け入れ難いこともなく。
僕だったら、“Flashdance 2016”とか名付けてしまいそうなお話でした(笑)。

タイトル原題は、ヴァイオリンの弦の張り方のことと、ストーリー上のあれこれの象徴化でしょうか。邦題に対するコメントは控えます(苦笑)。

こんなしょーもない(と書いたら失礼なのだが)作品なのだけれど、トランプ現象のあとだけに、キャラクター設定(人種や役割)など、Political Correctnessについて考えこんでしまいました。

あと、ニューヨークの都市は、すごくよく描かれていて、ちょっとした都市景観映画にもなりそう。
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「はるねこ」

2016-12-29 23:24:50 | 映画
ユーロスペース
甫木元空(ほきもと・そら)監督

青山真治&仙頭武則プロデュースで、Twitterで映画公式アカウントからフォローされてしまったので(笑)、観に行ってきました。

青山真治監督が制作に絡んでいることが頭にあったせいか、青山真治監督“SHADY GROVE”に似ている感じがところどころしました。
そして、ミュージックPVみたいな感じもしました。
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「漫画訳 雨月物語」武富健治

2016-12-26 00:31:00 | 本・コミック
上田秋成の古典の翻訳。
九篇すべてを翻訳し、掲載。

迫力ある絵でした。
この漫画家さんの作品は初めて読んだけれど、力作でした。
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『シークレット・オブ・モンスター』(“The Childhood of a Leader”)

2016-12-25 23:25:25 | 映画
ブラディー・コーベット監督。

第72回ヴェネツィア映画祭で監督賞&初作品賞の2冠。

何故、この邦題に?という感じが少し残るけれど...。そもそも、モンスターの前に冠詞いらないのかな?

サルトルの短編小説『一指導者の幼年時代』からも着想を得た作品。

ちょっと、難解。特に終盤。
ドラゴンとは?肩の動きのことか?
プレスコットが私生児とは?独裁者がチャールズになっているし。
そして、ラストシーンの独裁者って、ファシズムのかスターリニズムのか?←問うことに意味ないのかもしれない。

もちろん、監督さん自身のコメントで、スッキリ理解してもらう路線の映画ではないという意味のことをおっしゃってます(公式サイト)。

あと、僕の教養の無さが、多分、読み解き切れないのに影響しているのかも。
聖書とカトリック(キリスト教)、西部戦線とヴェルサイユ講和(第一次大戦)についての知識。

あと、ライオンとネズミの寓話も何度も引用されるから、メタファーとしてどう使われているか気にしながら観てました。

それから、役者が、美少年&美女だらけで、衣装も大道具・小道具も建物もロケも、光の使い方も、本当に美しくて、美意識に圧倒されました。
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鎌谷悠希「ぶっしのぶっしん」第5巻

2016-12-24 23:39:07 | 本・コミック
何だかだんだんスケールが大きくなっているねぇ。
歴史上の人物が、どんどんお笑いキャラになっているのも面白い。北条政子は、ちとビビった(笑)。
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「ロベール・ドアノーと時代の肖像 ―喜びは永遠に残る」ベルナール・ビュフェ美術館

2016-12-23 19:26:55 | 美術展・博物館

ファッション関連ニュースでこの展覧会情報を拾ったので、わざわざ駿河マデ行ってきました!

フランス(ほか近隣国の)人々の生き様や文化人のポートレートが並んでいます。
被写体となっている文化人は、クリスチャン・ディオール、イヴ・サン・ローラン、フランソワーズ・サガン、パブロ・ピカソなどなど、大御所がいっぱいでした。
どの人も、視線というか眼差しが印象的な写真でした。
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「ひだまりが聴こえる」「ひだまりが聴こえるー幸福論ー」

2016-12-19 07:51:03 | 本・コミック
文乃ゆき

青春BLですね。エロなしの純愛ストーリーです。
著者が制作過程でツッコミをうける(あとがき)ほど(笑)、そのテイストはうすいです。続編のほうは、少し深めてますが。
書店のブックカバーなしで電車の中で読めます(笑)。

<太一>と聞くと、どうしても真島太一と反応してしまうくらいに『ちはやふる』に染められてしまっていたことを、逆に認識させられました(笑)。
こちらの太一は、屈託のなさがウリ。

テーマとしては、健常者でもなく聾者でもない難聴者のコミュニケーション・ライフ。
バリアフリーとはなんぞやの問いということかな。

読み返してみて、後半、航平がマヤと会話するときに手話を使っていたことに気がついた。
それから、太一も映研にいながら映画館で寝落ちするとか、なかなかオモロい設定ではあるw。

いまどきのコミックでは定番ですが、カバーを外すと本体にもオマケのお笑い。
さらなる続編が本誌で連載続いているみたいなので、それらが単行本化されたら忘れずに読まねば。
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『エヴォリューション』(“Evolution”)

2016-12-18 23:12:48 | 映画
2015仏
ルシール・アザリロピック監督

少年と女性しかいない島。その閉じた世界では、何が行われているのか?
生命と文明に対する問いの物語。

光の使い方に意識的で、映像の美しさが素晴らしい。
眠くなってしまったけれど、久しぶりにアート系映画を見たという気分。
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『Wの悲劇』(映画)

2016-12-18 02:12:45 | 映画
1984年制作
角川映画祭アンコールで観てきました。

夏樹静子の原作をもとにアレンジ。

薬師丸ひろ子が主演。
劇中劇「Wの悲劇」の演出家が故・蜷川幸雄。いやぁ、若い。
三田佳子の怪演も光ってます(笑)。「だって、あたし、有名になっちゃったんだもの」(だっけ?)
ほか、色男役で三田村邦彦、若さ溢れる男役で世良公則。

時期的にバブル前夜で、エンタメの角川ってことで、いろいろと衣装とか「雰囲気」がゴージャスな感じ。

帝国劇場が劇中劇で使われるので、ここ10年くらい行っていないけれど、10回くらいは行っている人間としては、懐かしかったわ。
しかし、楽屋口で出待ちするところはアノの階段じゃないと思うんだけれど...。というか、あの階段は帝国劇場のじゃないよね?

※Twitterでコメいただきました。
アレ外だけなそうです。楽屋口が違うのはわかっていたけれど。舞台と客席の様子は見間違えか。ロビーのパースも勘違いだろうから、記憶ってあやしいのね(汗)。

あと、かつて、蜷川が演劇の稽古の時に灰皿を飛ばすとか噂になっていたけれど、本作では書類(台本?)飛ばしてますね(笑)。

んで、薬師丸ひろ子。
『セーラー服と機関銃』とお芝居を見較べると、確かに成長しているのがよくわかるよね〜。
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加藤陽子『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗』

2016-12-18 01:33:29 | 本・コミック
歴史学者・加藤陽子先生の『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』に続く(同じの講義再現形式の)著作。
ご高名に違わぬ名著。絶対に、前作と併せて読むべき本。

今作(というか今回の高校生への対話式授業)は、15年戦争の間にあった、外交上、日本に提示された選択肢と、その選ぶ過程を追っていきます。
リットン調査団報告書、日独伊三国軍事同盟、ハル・ノートに到るまでの日米交渉のやりとりの3つが取り上げられています。
もう、知らないことばっかり。
んで、これ、歴史教科書・歴史授業だと、紙幅の関係&次巻の関係で、ここまで深く掘り下げるなんて、教師の能力が高くても無理だわ。

教訓としては、何事もよくよく状況を読んで落ち着いて対処すること(そして、それがいかに難しいか)。
短絡的に吹き上がる世論は危険な方向(制御しがたい方向)に一気にドライブする力を持っているということ。

それにしても、日本側も暗号解読していたとか、真珠湾攻撃は米国としてはやはり想定外だったとか、
史実はちゃんと資料を調べることが大事で、俗説を安易に信用してはいかんということだな。

そして、加藤先生がスゴいなと思ったのが、この15年戦争中における交渉のコンセプトが、戦後の高度経済成長終わった後のGATTなどの経済交渉にも繋がっているということに言及されているところ。
言われなかったら、そこまで思考が及ばないわぁ。

また、大量の資料を当たった上での緻密な議論なので、参考文献数がスゴい。
でも、このうちいくつかを読んでみたくなった。
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パルコミュージアム「大ラジカセ展」

2016-12-18 01:12:29 | 街・散歩・小旅行

バブル前夜祭wって感じで面白かった~。

60年代から90年代までのラジカセの歴史を追う展示でした。


展示品に、メーカー不詳(そんなのアリかよ!(爆))のUFO型ラジカセもありました。

いくつか展示されている多機能ラジカセのうちの一つで、LP盤も再生できるものなんてあったのか!知らなかった。
...というか、多機能ってどうしてシャープ製が多いのかねぇ(笑)。

あと、当時の広告ポスター展示もあって、高見山とか懐かし過ぎた(笑)。
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穂積「僕のジョバンニ」第1巻

2016-12-18 01:05:53 | 本・コミック
『式の前日』『さよなら、ソルシエ』『うせもの宿』
気がつけばすべて読んでいた(笑)。ので、コレを書店で発見したらもう手に取って、レジに並んでいた(笑)。

ジョバンニということからわかるように、きっとコレは宮澤賢治『銀河鉄道の夜』へのオマージュかな、と。
鉄雄と郁未で、ジョバンニとカムパネルラのアナロジー。
んで、しかも、郁未は船で遭難というのも、「銀河鉄道の夜」と符号するし。
しかも、チェロという楽器が使われるのは「セロ弾きのゴーシュ」の引用か。

とりあえず、宮澤賢治は母校(高校)の大先輩なので、この作品も読み続けること決定。
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『日本会議をめぐる四つの対話』菅野完

2016-12-18 00:53:37 | 本・コミック
「日本会議の研究」という緻密な調査に基づく本をまとめられた菅野さんの新刊。
白井聡さん、村上正邦さん、横山孝平さん、魚住昭さんへのインタビューを収録(たぶん抜粋収録)した本。

前作に負けず劣らずの興奮を感じる著作でした。
巷間で言われているように、村上さんの証言に注目というのは、僕も感じました。
「何度も奇跡を起こしているんです。」
....実証的なコテコテ理工系の研究開発を仕事にしている人間としては、思わず考え込んでしまったところ。

あと、個人的には、魚住さんとの対話では、ジャーナリスト経験に基づく社会のカラクリの言及が、結構、参考になりました(というか僕が無知だったことを教えてもらった)。

それから、「はじめに」のところ。
社会学者の北田暁大先生の著作に対する応答なのかな、と。気のせいか。
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「ダンス・ダンス・ダンス—ル」(4)

2016-12-18 00:42:54 | 本・コミック
ジョージ朝倉

男子バレエがネタのコミック。
テンション高くて熱いのは良いのだけれど、心理描写のところで、心の中の台詞にしておけばいいものを口に出す台詞にしていて、
ちょっと余計なことしているのが残念。
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