少し前の事になってしまったが、エコキャップ推進協会が全国から送られたエコキャップ(ペットボトルのキャップ)で集まった寄付金をJVC(世界の子供にワクチンを 日本委員会)に寄付していないことが、JVCの訴えで発覚した。
エコキャップ推進協会は2008年から11年に元連合会長の笹森清氏が理事長を務め、エコキャップ収集は全国各地に広がり、これまで85,000以上の個人・団体が122億個以上のキャップを集め、その収益をエコキャップ推進協会に寄付している。
JVCによると2012年に2,700万円、13年は8月末までに3,500万円の寄付を受けたという。エコキャップ推進協会の事業報告書によると、2013年度も売却益などで約9,000万円の寄付収入があり、キャップを集めた学校などの団体にはワクチンの活用を示す「ワクチン◯人分」と記載した受領書を渡しているということだった。
要するにエコキャップ推進協会は世界で病気で苦しんでいる子供のために、キャップの収益をJVCに寄付をするので皆さん張り切ってキャップを集めましょ~と言っていたにも関わらず、集まったお金をこの1年以上JVCに寄付をしていなかった。
エコキャップ推進協会が言うには、障がい者施設と連携してキャップのシールをはがして貰うなど、リサイクルの仕組みづくりに集中しているためと、分かったような分からないような解答。また職員の待遇改善も進めたと言う事で、結局ワクチン代にはしていなかったよ~とはっきり認めてしまった。
で、集めたキャップの売却金は~障がい者団体への活動資金になっていたならまあ良しとするにしても、推進協会の職員の待遇改善というのはどうにもこうにも。
最初はエコだ、ボランティアだと始めた活動だったかもしれないが、結局仕事になっちゃったんだな。仕事になったらやっぱり少しでも給料多く貰いたいだろうし、NPOなら職員の給与などはしっかり認めて貰えるだろうから儲けは出てなくても待遇改善はできるだろう。
こんな風になってしまっては、宣伝文句の「世界の子供にワクチンを!」というスローガンは、もろくも崩れ去ったということだろうな。
とここまで書いてエコキャップ推進協会のホームページを見たら、4月27日付けの報告として、キャップを集めてくれた子どもたちにメッセージが載っていましたよ。
障がいを持っている人の仕事ができて、エコキャップで仕事の機会を得ることができ、やさしい花が咲きました。…だって。世界の子どもたちを救うポリオワクチンも障がいを持つ人が働く場所を作ることも、大切な花だということ。だそうです。
まぁ、私にとってはエコだボランティアだと言っても、122億個以上のキャップ・ペットボトルが消費されたってことがどうしてもエコだなんて思えず、ボランティアはそういうもんか? と考えてしまうのでありました。
だって2008年から08年までの5年間で、122億個のキャップが集まったってことは、ペットボトル1本100円としたら1兆2,200億円の飲料が消費されたってことで、そのうち0.1%でも飲むのを我慢して寄付なり何かすれば、障がいしゃも病気で苦しんでいる子供も救われるんじゃないかと。
最初にペットボトルのキャップをゴミにしないでリサイクルしよう! と思った子どもはペットボトルを買うのをやめよう! という発想にはならなかったんだね。
やっぱり欲求が優先されるんでしょうね。