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身はかるく もつこそよけれ かるわざの
綱のうえなる ひとの世渡り。
-京伝-
みはかるく。は、身あかるく。とも掛けられますなわな。
いらんもんを溜め込まず、借りたもんは返して、身辺を軽くしておくことどす。
身の持ちようで、心も軽うなりま。
軽薄とはちゃいますわな。
軽業師が綱渡りをするように、うまいことバランスをとらなあきまへん。
綱のうえなるほどに、すぐ踏み外しやすいのも、人の世渡りやさかいに、なるべく軽うしといて、気つけてわたろうやないか。ちゅうことでしゃろな。
欲かいて、重いものをあんまりぎょうさん溜め込みすぎると、踏み外しまっせ。
知恵と信用はなんぼ溜め込んでも、かまいませんけど。
天秤棒。上手く担いで渡りまひょ。
詰め込むものは、智慧と信用。
おっしゃる通りです。
無屋。先生。ありがとうございました。
それから、できましたら、「先生」はおよしになっておくんなさい。
無屋。さんでよろしいのでしょうか?
よろしければ、そのように致します。