井上輝夫・慶応義塾大名誉教授 ( 仏文学 ) による講演、「 詩想のローズ 」 を聴いた。2時間余りの大変明快な講義であった。西脇の独創は以下の4つを基本とする、という。
① 詩を、定型ではなく散文で書いたこと。
② 散文は異化 ( ズラスこと ) できる、ということ。もはや文章は意味を持たなくなる。
③ 物体としての言葉。
④ 詩とは 「 美」 について語ることである。
詩は、道徳でも倫理でもない。ただ、 “ L'art pour l'art ” ( 芸術のための芸術 ) であり、新しい 「 美 」 の発見にある、と言う。