ストーヴの明かり

2020-01-11 | 日記

           

火の見えるストーヴが欲しくて、最近手に入れたコロナ社製のものである。直ぐに暖かくなって、鉄瓶を掛けて置けば、これも直ぐに沸騰するので、何と言ってもお気に入りである。その上に、鉄瓶のお湯が沸いて蒸気が立ち上って加湿器の役割もしてくれている。日がな一日、今日は暖かかったけど、季節が季節だけにストーヴは欠かせないのだった。

              ふゆの日の今日も暮れたりゐろりべに胡桃をつぶす独語(ひとりごと)いひて

この歌は、齋藤茂吉 (1882-1953) 著『 自選歌集 朝の螢 』(昭和21年 改造社) より引用する。ストーヴにあたりながら、冬の日の今日も日が暮れて行く。珈琲を飲みながら独り言を言うのも何だか侘びしいものもあるが、だけどそんなに淋しいものでもない。むしろ、暖かいものの満たされる感があり、この時間はこの時間で、時間の忘却的陶酔があるのである。また明日への希望的陶酔もある。自分から、夜の闇を一層暗くして、深い闇の中に陶酔するのである。
ストーヴは、僕にとっての「ゐろり」である。

 


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