冬の深い夜はバラードを聴く。 B & O のプレイヤーに入っているCDはやっぱり 『 八代亜紀特選集 』 である。まだ借りている期間に間があるからたくさん聴いておこうと思う。毎日々々結構繰り返し聴いているから自分ながらどうかと思うが、まあでも、アキないですね ( 笑 ) 。だから毎日が単々と枯葉のように堆積して行くばかり。冬の季節は枯葉の中に埋まっているのである。芳賀徹著 『 詩歌の森 』 ( 中公新書版 ) から十二世紀の歌人・藤原俊成にこういう歌がある。
埋み火にすこし春ある心ちしてよふかき冬をなぐさむる哉
一枚のCDは、ここではひとつの 「 埋み火 」 である。