残雪と『原節子』

2019-02-27 | 日記

        

左奥に見える白い頂は守門岳で、まだまだ雪のある夕方の風景である。長岡市内方面から国道351号の新榎トンネルを抜けて下ってくる沢の残雪である。5時過ぎだというのに、もうこんなにも明るいのだ。いつの間に日も長くなった。今夜の夕食は何にしようか、と考える。夕食は簡単に済ませて、先日買ってきた新潮文庫『原節子の真実』(石井妙子著、平成31年2月1日発行) を読もうか、読むまいか。それとも同じ日に買った岩波文庫版の平田篤胤著『仙境異聞・勝五郎再生紀聞』(2018年5月第10刷発行) にしようか、悩ましい春の宵になりそうだ。原節子の本の方はこのところ毎日、トイレの中で数ページづつ読むのが日課になってしまったから、先を急ぎたいと思っているのである。ま、どっちでもいいが、やはりここは『原節子の真実』を読もうか。原節子、本名・会田昌江 (1920-2015) は14歳で女優になり、42歳にして世間から身を隠した。

           

 


PH5カッパー(真鍮)届く!

2019-02-23 | 日記

        

        

昨日、以前から待ちに待っていたポール・ルイスセン社製のペンダント照明・PH5カッパーが届いた。写真は、夜と昼のPH5のシェイプである。今年は、PH5を生み出したポール・ヘニングセン (1894-1967) は生誕125周年、PH5シリーズは発売されてから60周年の節目になるという。“ カッパー ” はその記念発売である。数か月前の注文だったが、今ようやく届けられたのだった。母にも見せたかったのだったが、それは今は叶わなくなってしまった。しかし、こういう美しいクラシカルなプロダクト製品にさえ夜もまた満たされるのである、なぐさめとよろこびが静かに僕の体内に流れてくる。

今年の雪は少なかった。二月になっても雪はあまり降らなかった。もう春の気温である。あたたかい一月と二月だった。一月に母を失ったが、それは天寿であった。母も僕も満たされていたから、小さくてささやかな、わが泣く声は悲しくも、雪の中に咲く野の花の「野辺の送り」であったと思う。

                    残雪はまだらに融けて母の跡

 

しばらくぶりのブログになってしまったが、また書ける時に書き続けようと思う。