麗らかな土曜日

2018-05-12 | 日記

                

写真は、1990年1月10日から3月10日まで開催された、今は無き「佐谷画廊」でのパウル・クレーの展覧会カタログの表紙である。カタログの跋文に主催者の佐谷和彦氏が書いている。

今回のパウル・クレー展はPaul Klee (1879-1940) の作品28点を展示しご覧いただくものである。展示作品の内容は水彩10、油彩ミックストメディア1、テンペラ1、オイルスティック1、ドローイング2、版画13(うちエッチング5、リトグラフ8) で、制作年代は1903年の「樹上の処女」(エッチング) から1940年の「一種の高層建築」(オイルスティク) まで、クレーの制作活動の全期間をほぼカバーしている。今年 (1990年) は丁度クレーの没後50周年に当るのも奇しきめぐり合せと言うべきか?クレーは1940年6月29日ベルンで亡くなっている。

整理してたらこのカタログが出て来たのだった。いいカタログで、当時のバブル景気の名残りが楽しめて、こんな展覧会が一私設の画廊で行われたというのは、今思えば奇跡に近いと思う。こういう作品を展覧会のために蒐集したその過程もとても感動的なものであった。と言うのを佐谷氏の文章を読んで思うのである。

 


帰り道

2018-05-04 | 日記

         

この写真は数日前に撮った、帰り道の夕暮れである。僕は東に向かっているから、途中、どうも夕陽がバックミラーに綺麗に映って気になったから、路肩に車を止めて一時撮った。長岡市から見附市に入るちょうど境辺りの珍しく直線の長く続く「道」である。4月30日の6時ころの夕暮れ、僕はこの道を通って帰って行った。行く道があれば、帰る道があって、晴れていればまた季節が今ならば、遠く夕陽が沈んで行くのが一日の終わりで、一日がまた無事に過ぎて行くのが僕の人生の物語を作って行くのだった。そして、物語はタンタンと淡きこと水の如しである。