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12月2日(土)から17日(日)まで、S.H.S長岡店別館・LIS gallery (長岡市)で個展の開催予定で、写真はそのエントランスである。今回は僕自身の作品を多少含め、コレクションの中からオブジェを中心に展示しようと思う。S.H.Sはご存知のようにインテリアのセレクトショップで、長岡市内ではあまり見られない北欧の家具や照明が展示されていて、特に夜のショップの外観は灯りがウインドウに美しく映っている。今日もその下見に行って来た。通常の画廊と違って、展示雰囲気もデザイン性を重視したものになると思う。また、この LIS の店内には新刊書をセレクトした書店「ブックス長谷川」やオシャレな雑貨のお店も入っていて、日常空間にアートが溶け込んだ、暮らしの中にアートが共にある個展にしたいと思っている。そこで今回の個展のタイトルは、
「 紅旗征戎アートに暮らす 」
と名付けるのである。「紅旗征戎」とは、藤原定家 (1162-1241) の『明月記』(1180年から1235年の間に書かれた日記) に記された言葉で、「世上の乱逆・追討、耳に満つと雖もこれを注さず、こうきせいじゅう、吾が事にあらず」と言う。また「紅旗」とは天子 (朝廷) の旗のことで、源頼朝の反乱に際しての、朝敵を征伐するために派遣される追討軍のことである。つまり定家19歳の時に記した言葉で、世間に何が起こっても僕の関心はただ歌の道だけである、というのである。従って、今回のタイトルに定家の言葉を冠した理由は、自分の愛したものと暮らすことが生涯の幸福と言わねばならない、ということにある。アートを背景にもった暮らしは、物的に貧しくても僕の心が豊かになるのである。これはとても幸福なことであることが、ここまで生きてきて僕の最大な発見であった。聞いた話で、アフリカのある民族の男たちはファッションにその働いたお金の大半を使うそうである。写真でも見たことがあるが、素敵なスーツを着た黒人の男たちが得意そうに写っていたが靴もピカピカで、ハットも似合っていてダンディである。つまりお金はファッション (勿論、愛するひとへの思いも含めてのファッションである) 以外には使わないのである。そしてつまりは争いに使ったり武器を買ったりしないのである。ダンディズムを生きるのである。歌紅旗征戎、何事があってもアートに暮らす、と言う思いである。ぜひのご高覧を。
紅旗征戎アートに暮らす —酒井実通男コレクション展―
会 場 LIS gallery [S.H.S長岡店・別館]
〒940-0825 長岡市高畑町660番地 TEL070ー2151ー0351
会 期 2017.12.2 (土) - 12.17 (日) 水曜休
営業時間 10:30-18:00 ( 土・日は19:00まで )