雨の10月31日水曜日

2018-10-31 | 日記

          

すっかり10月の末になってしまった。もう一か月もブログを更新しなかった。何日か前にブログを書き込んだのだが、結構な長文を掲載する予定だったが、完了間近に突然に何もかも消えてしまったのである。これにはショックで、時間をかけて作成したものが突然消滅してしまったのである。以来、これがトラウマになって、パソコンからしばらく遠ざかってしまったのである。こんな繰り言はよそう …… 。それにしても、明日はもうノヴェンバーになるのだった! 過去が現在を侵食する速度の、なんとスピードアップしていることか!

ところで、ただいま今夜のNHK・FMクラシック ( 番組タイトルは「ベスト・オブ・クラシック」である ) はモーツァルト (1756-1791) の交響曲第41番 “ ジュピター ” である。この曲はもう何年も聴いていなかったから、なんだかとても懐かしいような、遠い青春の記憶のようなセンチメンタルな気分にさせられるのである。写真はその音源のラジオ兼用のCDプレーヤーである。夜の雰囲気を出すために、敢てカメラのフラッシュは焚かなかった。
今日はとても寒い一日になっているが、こんな日にラジオでこんな音楽が聴けることはとても嬉しいし、それにとても有難く思うのである。ここ最近は母がいなくて、一人の夜の時間はNHK・FMが楽しみになっている。また時にはユーチューブで、これまた懐かしい “ 昭和歌謡 ” を聴くのが、秋も深まった長い夜の慰めでもある。ここに、最近また読んでいる明治38年 (1905年) に発行された、かの余りにも有名な上田敏訳詩集『海潮音』から、ポール・ヴェルレーヌ (1844-1896) の「落葉」(らくよう) を書き写す。

                                          秋の日の
                ヴィオロンのためいきの    
                身にしみてしたぶるに
                うら悲し。    

                鐘のおとに胸ふたぎ
                色かへて
                涙ぐむ過ぎし日の
                おもひでや。

                げにわれはうらぶれて
                ここかしこさだめなく
                とび散らふ
                落葉 (おちば) かな。

そして、上田敏は「… ヴェルレーヌに至りて音楽の声を伝へ、而して又更に陰影の匂なつかしきを捉へむとす」と書いた。
平成30年10月31日水曜日深更、雨の音は一段と大きくなってきた。