端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

井 戸

2008-05-14 | Weblog
縫い物の友達と お昼をして 帰る途中映画のロケが 私の町の古い
旧家で行われていることを 思い出しました。
いつもの好奇心で 大体の場所を聞いていたので 寄って見る事に
しました。

やっていましたよ。 ロケ中の看板に惹かれて訪ねてみると 丁度
庭で 皆さん一同のお昼ご飯が終わったところ。
ご近所のオバサンたちの 炊き出しです。

この映画 地元の電力会社のエッセイの公募で 特選入賞した原稿
「三十九枚の年賀状」
が下地になっているのです。

メガフォンはこの原稿を書かれた方の 弟さんの図師三千男さんが
撮っておられます。
冬の終わりから 六月ごろまで 宮崎 それも私の町の近くでの
ロケだそうです。

門構えの大きな旧家をちょっと覗いてみると 写真の井戸 それに
木製のたらいが目に付きました。
懐かしく 思わずデジカメを出し 「水が出るようにポンプを ついて
いただけませんか?」と 厚かましくも 私。
なんと 帰ってきた言葉。
「奥さん 造り物です 水は出ませんよ」と一言。

そうです。 いくら田舎でも もう井戸は使っていません。
地下の水質が 汚染されているからです。
釣瓶で汲んで 頭を突っ込んで飲んだあの 冷たくて美味しい水は
もう飲めないのです。

便利さと 効率と 豊かさを喜んでいる間に何か 大切なものを
少しづつ 失っているような気がした 午後でした。
コメント (7)
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