気まぐれ日記☆着物の小部屋

2007年耳下腺癌の手術で顔が変わり、生活が一転。街歩きと着物と芝居のブログをどうぞ宜しく♪

国宝決定記念 「綿貫観音山古墳のすべて展」

2020-09-05 01:07:30 | 展覧会
 久々に遠出をしたので海外旅行記は次回に。
 
そして地味だと思っていた展覧会が 意外と面白かった話です。
 
 
 
 夫は今、週4回整形外科に通っている。
 
5月中旬から四十肩(夫71歳!七十肩ですね)で苦しみ、肩をかばうので
 
腰を痛め、膝も痛め、痛みの無限ループに嵌ってしまった。
 
この間、二人のお出かけは買い物ぐらい。
 
でも最近少し良くなったらしく、突然「イタタ!!」と叫ぶ事は無くなった。
 
これには本当にビックリしてしまう。
 
 
 
 
 先日「しまった!行くの忘れていた!」と急に言い出した。
 
群馬県立歴史博物館の「綿貫観音山古墳のすべて」出土品の国宝決定記念展が9月6日までだそうだ。
 
 電車で行くと3時間もかかる。車で行くと2時間かからないな~、と夫がブツブツ。
 
調子がいいから運転も大丈夫と言う。行きましょう~♪
 
外に出られるなら、嬉しい。大喜び。
 
特に興味もないけれど、私もついていく事にした。
 
 
 
9月1日、この日は雨の予想で涼しかった。
 
行き先は群馬県高崎の群馬の森。
 
広い公園に近代美術館と、群馬歴史博物館がある。
 
  
 
 
近代美術館は今展示替えのため休館中。

 
 
ここが群馬県立歴史博物館

 
デザインも素敵な建物。

 
綿貫観音山古墳は6世紀後半に作られた前方後円墳。
 
昭和40年に測量調査され、43年に発掘調査された。
 
多彩な埴輪群、豪華な副葬品、巨大な横穴式石室などが発見された。
 
まとまった副葬品が、良好な形状で残っており、東日本の古墳のイメージを塗り替えたそうだ。
 
驚くべきことに、一度も盗掘にされた事がなく、いにしえの豪華な金工品も残っていた。
 
 
 なお古墳時代は3世紀後半から7世紀後半までの400年間をいう。
 
この時代に各地で有力者の古墳が作られた。
 
古墳の形には円墳、方墳、帆立貝形古墳、前方後円墳などがある。
 
     群馬県は古墳時代 上毛野国(かみつけのくに)と呼ばれ、
 
東国で最も栄えた国であり、数多くの古墳が作られた。
 
 
 
綿貫観音山古墳の写真
 
発掘前・・・周囲は田畑ですが、形がしっかり残ってますね。
 
 
 
 
 
整備後
 
 
 
 
展示品

 
銅水瓶(どうすいびん)
 
水を入れる瓶。飲み水や、手、口などを清めるための水を入れる瓶の事。
 
古墳時代は土器が一般的で金属は珍しい。
 
中国大陸で作られたものと考えられている。 
 
あの法隆寺の百済観音が手に持っているのがこの水瓶。
                     
 
近畿地方にも同様の物が出土しているが、綿貫観音山古墳では、
 
落下止めのピンセット様なものがついた蓋も出土している。
 
瓶と蓋が完全な形で残っているのはここだけにしか無い。
 
 
                                                                                       
今まで夫と縄文土器を見に山梨長野の美術館を巡ったことがあるが、
 
古墳時代の展示はほとんど見たことがなかった。
 
(縄文時代は今から13000年前から2300年位前まで。次が弥生時代、そして古墳時代が400年。)
 
いきなり美しい金工品を見て、古墳時代の豊かな文化を創造することが出来た。
 
1400年前の物がこんなに光り輝いているとは驚きだ。
 
 
鉄兜                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

・・・・ベルト状で鈴や、止め金具がついている。
 


馬飾り
 
この模型の馬の様に 祭祀の時は馬の首や、尻部分に飾りをつけ権力を誇示したようだ。
 
たくさんの馬飾りが展示されていた。
 
馬を飾るって大事な事だったのですね。

 
馬の兜?

これはほかの古墳から発掘された馬の兜。
 
馬はさぞかし嫌がったでしょうね。
 
 
奈良斑鳩の藤ノ木古墳から出土した国宝も展示されていた。



今まで土偶の国宝は殆ど見たことがあるが、
 
古墳時代の国宝品は見たことがなかった。
 
カメラでは見えないが非常に細かな細工が見られる。
 
 
王冠

 
これも他の古墳から出た出土品。
 
漫画などにこのような王冠が描かれたている事があるが、たいてい中国の話。
 
日本にも王冠があったのですね。使用されたのかどうかは分かりませんが。
 
 
 
 綿貫古墳の周囲から出土した埴輪。(復刻)
 
祭祀の様子を表している?

 
 

 
 
 美術館を出て公園で持参のお弁当で一休み。
 
レストランが閉まっていたので食べ物を持ってきて良かった。


良い場所にある博物館です。
 
 
綿貫観音山古墳に行ってみた。 (博物館から1キロの距離)

 
整備し、綺麗な形が残っている。穴のように見えるのが石室。

前方後円墳の周囲に歩道があり一周できる。



ここに副葬品が多数出土した。
 
今は入れないけれど、いつもは中に入れるらしい。入って見たかったわ。
 
 
古墳の上の道を歩くと周囲を見渡すことが出来、気持ちが良い。

 
 
 
ここから車で30分の所にあるのが保渡田古墳群。
 
このあたりには古墳が3つあるのだが、その一つが八幡塚古墳。
 
当時の様子を再現し、石で古墳を覆い、その周囲を埴輪で飾った古墳がある。
 
埴輪の隊列

 
前方には立派な服を着た隊長、そして兵士や馬の行列、食糧なのか鶏や家畜もいる。



会議?祭祀? 王に杯を捧げている?

 
ユーモラスな埴輪たちが可愛い。

 
埴輪の隊列あたりから見上げる八幡塚古墳。
 
古墳本体周囲には柱状埴輪が飾られ、周囲は石で覆われている。
 
登ってみましょう♪♪

 
古墳の頂上へ。

 
前方後円墳の頭の場所から下を見下ろす。
 
高揚感がありますね~。

 埴輪が飾られ、太陽の反射で輝く石に覆われた古墳。

あの地味なイメージしか無かった古墳が、壮大な建造物に見えてきた。
 
古墳を再現した再現したところがあるなんて全く知らなかった。

夫は2度来たことがあるそうだ。良い所に連れて来てもらって感謝!!

 
 
 朝9時出発、18時帰宅の日帰り旅。
 
群馬にあの大和の次に大きな上毛野国(かみつけのくに)と言う栄えた場所があった事、
 
そして古墳の威容にカルチャーショックを受けた短い旅だった。
 
気分転換しました
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
コメント (8)
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