目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

大朝日岳・羽黒山Part4~発熱と下痢に苦しみ大朝日岳下山

2016-09-24 | 山行~東北

大朝日岳 標高 1870.7m 小朝日岳 1647m 鳥原山 1429.9m 山形県

2016年9月10日(土) 雨のち曇り

メンバー 山の神と私

コースタイム 大朝日小屋6:23--6:36大朝日岳山頂6:40--6:50大朝日小屋7:00--7:20銀玉水7:25--8:28小朝日岳8:36--10:00鳥原山山頂直下10:20--鳥原山山頂--2・3回休憩--12:16畑場峰--1・2回休憩--13:35古寺鉱泉先の駐車場

原因はいまだよくわかっていない。前日食べた賞味期限切れのスポーツゼリーのせいなのか、連日の疲労の蓄積のせいなのか、酒田で深酒したせいなのか、はたまた朝食にとったプライベートブランドの安いカップラーメンのせいなのか。朝起きたときには、体がつらい感じは微塵もなかったのに、大朝日小屋を出発する頃には下痢の症状が出ていたので、いまのところ、いちばんの原因と思っているのは、朝食べた塩ラーメンだ。。このカップめんはすごいしょっぱかったし、後から吐き気もしたから、たぶんこれだろう。ちなみに山の神の朝食は、パンだった。じつはこの塩ラーメンは、まだ山の神分が家に残っている。そろそろ食べないの?と今日も促してみたのだが、カップめんを食べる気はさらさらないようだった。

  真っ白の大朝日岳山頂。展望なしの山頂ほどつまらないものはない

5:00頃起床。窓の外を見ると、昨日に引き続いての雨風で意気消沈する。何ら変わっていない。無線で下界の状況を確認した小屋の管理人によると、下は見事に晴れていて、ここだけに雲がついているということだ。ということは、今日もダメか。ここまで来て山頂を踏まないのはしゃくなので、とりあえずザックはそのまま小屋にデポして、大朝日岳の山頂を目指した。

6:23小屋を出て、視界ゼロに近い真っ白のなかをいただき目指して登った。山頂は案の定、何も見えなかった。山の神と記念撮影だけして、つまないねえとこぼしこぼし、小屋へ戻った。

 一晩お世話になった大朝日小屋を出発

小屋のトイレに駆け込んで、用を済ます。ちょっと体調がかんばしくないなと思いながら、すぐに下山開始だ。

 
左:昨日水を汲んだ銀玉水 右:小朝日岳山頂。続々と反対側から登山者が登ってきた

小屋近くでツリガネニンジンが咲いていた。昨日山の神に咲いてると声をかけたのだが、あの雨風でまったく聞こえなったようで、さもここで初めて見たように山の神がはしゃいでいた。昨日見たじゃん。

銀玉水に立ち寄って、昨日撮れなかった写真をパチリ。昨日はカメラが濡れると思って、稜線に上がった頃にザックにしまっていたのだ。銀玉水から一気に下り、昨日は巻いた小朝日岳の急登にとりつく。なかなかハードな上りだ。いま思えば、ここで体力を使い果たしたのかもしれない。8:28これまた展望なしの小朝日岳の山頂に到着する。反対側から、天気予報の「晴れ」を信じた人たちが次々に登ってきた。残念ながらこの山塊は、今日も雨のようだ。

 小朝日岳からの下り

少し休憩をとり、鳥原山へ向かう。そこそこ長い下りとその後の登り返しは、体に堪えた。最後山頂への上りで精も根も尽き果てた感じだった。山頂直下のちょっと開けたところで、ザックを投げ出して横たわる。体調は最悪だった。ここで20分くらい休憩して少しはマシになったが、復活する感じはまったくない。

 
左:青空が覗き始めた鳥原山 右:登山者でにぎわう鳥原山山頂

昨日小屋で隣にいた2人組みの年配者に簡単に抜かれる。とりあえずエイヤの気合で歩くしかない。登山者でにぎわう鳥原山山頂を越えて、湿原へと向かう。


大朝日岳の山頂付近から伸びている黒い雲。月山にも雲がかかっていた

途中で空を見上げると、昨日の朝と同じような雲が出ていた。ちょうどこちら側に雨雲が張り出していて、下界のほうには雲がない。下界はやはり晴れているのだ。

 
左:鳥原山小屋分岐で広がっていた湿原。花は見当たらず 右:畑場峰で倒れていた案内の標柱

やっと鳥原山小屋の分岐に出る。ここからまだ駐車場まで2時間はある。目の前が真っ暗な感じだが、少しずつ前進するほかない。途中、ゆるゆるの腹が限界を超え、キジ撃ちに藪に入る。その後も腹具合は怪しかったが、何とか駐車場のトイレまではもった。

鳥原山直下から山の神もこちらの様子に気づき、そろそろ休もうかと何度も気遣ってくれたが、なるべく休まずに前進し、少しでも早くこの苦行から開放されたい。しかし体がいうことを聞かず、結局何度も休憩をとっては、クターとうずくまっていた。ただそれだけでもだいぶ違い、わずかながらパワーが戻る感覚があった。やがてなかなか到着しなかった畑場峰まで来ると、少し元気が出た。あと1時間だ。あとは無心に歩き、古寺鉱泉朝陽館が見えたときには、心からホッとした。

その後上山温泉まで車を運転して移動したのだが、宿でなかなかチェックインできずに、疲労はピークに達していた。体温計を借りて測ると、38度。体がだるいはずだ。その後、部屋食で供された山形牛やカニなどのご馳走はまったく食えず、おかゆを食べて終了という悲しいばかりの温泉滞在だった。ただ同志、山の神が風邪薬を買ってきてくれたのは、助かったし、ありがたかった。明日は東京まで帰れるのだろうか。あさっては仕事山積の会社に行けるのだろうかと、心配が募ったが、翌朝にはだいぶ回復し、朝食をそこそこ食べられた。それにしても山の中でここまで体調を崩したのは、初めてだった。予兆がらしい予兆がなかったから防ぎようもない。ちょっとした薬は常備しておくべきだなと新たな教訓ができた。当然か。 

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