分類:観
鹿島町を見て歩こう(60)
いわき市鹿島町船戸字林下65 石段になった老松 若宮八幡神社(旧・村社)⇒俗称:船戸の若宮八幡さま 祭神: 大鷦鸛尊(おおささぎのみこと)
若宮八幡神社は、鹿島街道の「タイヤ館」と「かしまレディースクリニック」がある真向いを約100mくらい行った場所にあります。 現在では周囲を公営住宅船戸団地群にすっかり囲まれた形になってしまいましたが、昭和30年頃まで辺り一帯は田圃と畑に包まれた静寂な杜そのものでした。周囲の環境が変わっても平坦地にある小山の高台で、 しかも雑木が生え繁っているので、近くを通ると雰囲気からして若宮八幡神社の存在が分かります。 《この石段を上りきった所に若宮八幡神社がある》
昭和41年に船戸団地造成に当たって境内の一部が削られてしまいましたが社屋はその地に止まり石造鳥居を建立し、子供神輿を造りました。毎年5月3日の例祭には近隣から多数の子供たちが参加します。 昭和10年代までは社前で別火の行事を、更に昭和30年代までは神輿を小名浜湾に渡御させましたが、残念ながら途絶えてしまいました。
《老松を石段にした碑》 《手すりの右端にあるのがその石碑》
かつて境内には老松が生え繁っていましたが、松食い虫に侵され枯死寸前になったために止むを得ず、昭和57年に伐採し、老松代価を以って石段を造り、氏子一同がその樹魂を慰めました。
【石碑文】 この地に樹齢三百数十年余の黒松亭亭と生え、里人に親しまれてきた。しかるに壬戊の晩秋松食虫におかされ枯死寸前に至りしため、やむを得ず昭和五十七年十二月四日伐採 し老松代価をもって石段を造り、氏子一同樹魂をなぐさむものである 昭和五十七年十二月吉日 若宮八幡神社氏子一同 草野日出男撰文 山崎定治 書
《若宮八幡神社》