日本マクドナルドは、昭和46年に営業を始めて、12年間で年間売り上げ1千億円を達成した急成長会社ですが、こんなに日本でハンバーガーが売れるようになると考えている人は当時、周囲に一人もいませんでした。
売り上げがまだ60億円だった頃、社長の藤田田さんは融資を受けていた銀行の常務に呼びつけられ叱られました。
「きみ、どんどん店舗を増やしているようだが、いい加減にしたらどうか、ハンバーガーなんて良く売れてここら止まりだよ」
藤田さんは反論した。
「いえ、私は1千億円売り上げる日は遠くないと思っています。西暦2000年には5千億円にしてみせます」
「馬鹿なことを云うな、これ以上拡張する積りなら危なくてウチは融資できないからね」
「そうですか、それでは貸していただかなくて結構です」
売り言葉に買い言葉、本当に藤田さんはその銀行との取引ををやめてしまいました。
2,3年して売り上げは5百億円を超えました。
すると、その常務のほうで飛んできました。
「藤田さん、ぜひウチから借りて下さい。いくらでもご融資申し上げます」
「いや、間に合っています。貸してくれるところはいくつもありますので」
「まあ、そうおっしゃらずに・・・」
常務は食い下がる。藤田さんは突っぱねる。
「だって、あなたはハンバーガーなんて危なくてだめだ、と言ったじゃありませんか」
常務は、しょんぼりした様子になりましたが、やがて言いました。
「そんなことを云うくらいだから、私は銀行に勤めているのです」
「・・・」
「銀行屋というのは、その程度なのです。あの時に藤田さんの仕事の将来が正しく見通せるようだったら、銀行なんかに勤めずに、もっと気の利いたことをやっていますよ」
面白いことをいう人だ。と藤田さんは思い、つい、その銀行と取引を再開する気になったということです。
藤田さん自身が書いた本に出てくる話です。
年2回発行の、鹿島小中学校昭和29,32年度卒業生による『同級新聞』から、昨日と本日は再掲しました。
売り上げがまだ60億円だった頃、社長の藤田田さんは融資を受けていた銀行の常務に呼びつけられ叱られました。
「きみ、どんどん店舗を増やしているようだが、いい加減にしたらどうか、ハンバーガーなんて良く売れてここら止まりだよ」
藤田さんは反論した。
「いえ、私は1千億円売り上げる日は遠くないと思っています。西暦2000年には5千億円にしてみせます」
「馬鹿なことを云うな、これ以上拡張する積りなら危なくてウチは融資できないからね」
「そうですか、それでは貸していただかなくて結構です」
売り言葉に買い言葉、本当に藤田さんはその銀行との取引ををやめてしまいました。
2,3年して売り上げは5百億円を超えました。
すると、その常務のほうで飛んできました。
「藤田さん、ぜひウチから借りて下さい。いくらでもご融資申し上げます」
「いや、間に合っています。貸してくれるところはいくつもありますので」
「まあ、そうおっしゃらずに・・・」
常務は食い下がる。藤田さんは突っぱねる。
「だって、あなたはハンバーガーなんて危なくてだめだ、と言ったじゃありませんか」
常務は、しょんぼりした様子になりましたが、やがて言いました。
「そんなことを云うくらいだから、私は銀行に勤めているのです」
「・・・」
「銀行屋というのは、その程度なのです。あの時に藤田さんの仕事の将来が正しく見通せるようだったら、銀行なんかに勤めずに、もっと気の利いたことをやっていますよ」
面白いことをいう人だ。と藤田さんは思い、つい、その銀行と取引を再開する気になったということです。
藤田さん自身が書いた本に出てくる話です。
年2回発行の、鹿島小中学校昭和29,32年度卒業生による『同級新聞』から、昨日と本日は再掲しました。