いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

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鹿島の人物 佐田雪心

2009-02-24 07:31:08 | Weblog
佐田雪心(絵を描く漢学者)  ?~大正15年(1926)10月7日 享年92歳 ※没日が10月8日になっている文献もある。

 雪心は生前、数多くの墨竹画を遺すと共に漢学者としても知られている。
  
 明治5年(1872)の学制発布後は神谷小学校の初代校長を皮切りに、大野・四ツ倉・飯野・赤井二小などの校長を歴任している。

 出身地は不明だが、越後出身とも云われており、早い時期には神谷(平)の一山寺の住職を経て、晩年に至って常磐松久須根(旧・鹿島村)の宝林寺二十六世住職になり、僧職に身を置く傍ら四季の墨竹を好んで描き出した。         
 
 その作品を所蔵する家庭は鹿島地区に今尚、多いのは周知の通りです。

 雪心は主に竹の情景や習性を素朴な筆によって描くのを得意としたが、中には動の蟹を描いた珍しい作品もある。

 常磐三沢町(旧・鹿島村)の吉田宅で所蔵する作品は、雪心が九十歳のときに描いたもので濃淡の妙や筆勢の起伏は実に見事なもので、「いわき」の画人として今の世になって改めて見直されている。

 松久須根の黒木宅には、雪心の襖画も残っていて春秋冬の景が描かれている。

 檀家一同は昭和2年旧、4月に宝林寺墓地へ二十六世住職としての単制無縫塔を建立して法要した。
 
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