アジアと小松

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小松基地問題研究会

12/22 小松基地爆音訴訟傍聴記

2014年12月23日 | 小松基地爆音訴訟傍聴記
2014.12.22小松基地爆音訴訟傍聴記

 12月22日、小松基地爆音訴訟の口頭弁論がおこなわれた。裁判官を間に挟んで、原告、被告の準備書面の提出具合のやりとりがあり、原告代理人の山本弁護士はこの日に提出された基地周辺住民の健康被害報告書の要約陳述をおこなった。

 服部調査は2011年6月から8月にかけて、WECPNL(うるささ指数)70~85の地域と非騒音地域の、あわせて約800世帯を対象にして、国際基準にのっとったアンケート調査をおこなった。その結果、騒音地域では睡眠障害やうつ病などの健康被害が出ており、騒音との医学的因果関係が表出されている。

 今回の弁論は健康被害の内容に立ち入る前に、服部医師による疫学調査が統計学上科学的で信頼に足る、有意な調査であることを、前提的に確認するためにおこなわれた。かなり難解な弁論であり、国側代理人の中には眠気をさしたのか、目をつぶっている者もいた。

 山本弁護士は爆音と健康の因果関係(疫学的因果関係)を明らかにするために、基本的アプローチで、①偶然性、②バイアス(結果に歪みをもたらず誤差 )、③逆因果関係、④交絡因子(調べようとする因子以外の因子で、病気の発生に影響を与えるもの)について、消去法で説明し、今回の医学調査ではこれらを全てクリアーしていると弁論した。

 つぎに、併用的アプローチで、服部調査が①関連性の一致、②関連性の強さ、③生物学的妥当性について、それぞれ加点的に説明し、疫学調査の持つ科学性と客観性について確信をもって主張した。

 次回口頭弁論からは2011年服部疫学調査の具体的弁論(被害の実態、疫学的因果関係、飛行差し止めの必要性など)が始まる。傍聴しよう!

(法廷が、突然、統計学の講義の場となり、インターネット検索で補強したが、どれだけ正確かは非常に心許ない)
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