フィヨルドの変人 ~Odd person in fjord~

ぇいらっしゃ~い!!!

しろくまっつっても天文館のアイスじゃないぞ

2022年03月13日 16時15分06秒 | キャンプ
昨今は「密を避ける行楽」という追い風をモロに受ける形で、空前のキャンプブームと言われる。
まあ、ぬたり達夫婦もブームに乗ってキャンプを始めたわけだから、このキャンプブームを貶す資格はないのであるがね。「ヒロシ」「ゆるキャン」の影響となれば、ホントもうどうしようもないミーハーであるしな。
とは言え、全くの無から始めたわけではなく、ぬたりは子供の頃に家族キャンプの経験があり、火起こしだのアウトドア料理だののスキルが一応あり、とっつきやすい趣味ではあったわけだけれども。
ただ、考えてみればぬたりが子供の頃に経験したのは、あれ「キャンプ」じゃなくて「野営」だわな(ぬたりの父親は生粋のアウトドア野郎)。ただ山の中の林道に分け入っていって、キャンプできそうなところでテント広げて、近くで木を拾ってきて火燃やして料理して、テントで寝る、って感じ。今じゃなかなかできないぜこんなの。
そんなぬたりが現代のキャンプ場でのキャンプやってみると、これがまあ楽。必要なもんは売ってるしサイトは平らだし売ってる薪はよく燃える。道具だって進化してる。まあ、他のキャンパーが気になるとか、こっちも気を遣ってあげないといけない、等のデメリットは存在するがね。このあたりは多分そこらの野でキャンプした経験がデフォルトになってるぬたり固有の問題だろうな。
そんなぬたりであるので、キャンプの基本的考えは野営に近いのだが、夫婦共有の趣味となるとこれはちょっと問題。そういう趣味の相手と結婚したのならともかく、おかあちゃんはアウトドアの経験はほとんど皆無。虫も触れないような人間であり、おそらくぬたりが思い描くとおりのキャンプなんかしたら数時間で逃げ出す。
なのでキャンプの方向性は基本おかあちゃんの考え方に沿って進めるわけで、基本はある程度高規格なオートキャンプ場に行くし、インスタ映えするようなオサレな道具や快適性を追求した荷物も増える形になる。まあ、これはこれで楽しいけどね。キャンプ用品ってホント見てるだけで心が躍る。
そんな形でキャンプを初めて1年。持っているものには基本不満はないのだが、ぬたりの指向とおかあちゃんの指向の違いを認識する道具が出てきた。キャンプの最重要とも言えるギア、テントである。
ぬたり達が使っていたのはスノーピークのアメニティドームS。ぬたりとするとテントはできるだけコンパクトで設営簡単に、という考えであり、それでもおかあちゃんのオサレな指向に譲歩した形で選定し、一応はおかあちゃんのお眼鏡には適っていたのだが、少しコンパクトすぎませんか? というのは使ってみて2人とも思った次第。ぬたりはそういう不便もキャンプだろ、と言う気持ちでありさして気にはしないが、もう少し余裕が欲しい、というおかあちゃんの気持ちには頷くところがある。
とは言え、大きくなると設営の手間も増えるな、と言うのがズボラぬたりの気持ちとしてあった。小さいほうが単純に取り扱いはしやすくなるしな。
別に現時点では、もう少し余裕があると良いかも、程度の話しかしておらず「不満」は言っていない訳だから、テントの買い換えというのは将来の課題として捉えておけば良いかな、とおかあちゃんと話していた。そもそもキャンプ始めようとして、テントはかなり早い時期に購入するもんだが、自分たちのスタイルとか分からずに買うから、その後自分たちのスタイルに合わせたテントを買い直していく、というのは、キャンパーとすれば自然な流れだしね。




とか言ってると衝動買いするわけさ。ともあれほぼ自分たちの指向にぴったりのテントを買いました。ブランドは天下のノルディスクである。
ノルディスクはおかあちゃんがキャンプ始めたときから意識していたブランド。まあ相当にお高く、実際にグランピングサイトでよく使われる「アルフェイム」「アスガルド」というワンポールテントは10万円じゃ到底買えないし、さらには床も別売りでこれも数万する(合わせると20万近く)。これ買うのは相当に度が過ぎるわな、というのが夫婦共通の認識だった。
が、出会いはいつでも偶然の風の中。キャンプギアを購入していく中で、その独特の品揃えからたまたま訪れた埼玉県川島町の「タテイスカンナ」にて、実際にディスプレイされているノルディスクのテントを見かけていた。
で、ぬたり達がこのお店に最初に訪れた時から、ずっとディスプレイされていた現品が今回ぬたり達が購入したこの「ユドゥン5.5」である。要は完全新品ではないわけだ。
ディスプレイ品は往々にしてそれを見せて購買欲を煽る目的があるので、売り物にすることはないことも多く、ぬたりも最初に行ったときからディスプレイしっぱなしのそれがよもや売り物であるとは思っていなかった。タテイスカンナは店員さんも適度に接客をしてくれる店で、このテントの話をしたこともあったのだが、こっちも買う気はさしてなかったのでそんな話も全く出なかった。
が、令和4年の初売りセールで同店を訪れたぬたりはテントの横で店員さんと雑談。店舗にはアスガルドのミニサイズの在庫があり、2人ならこのくらいがちょうど良いなあ、なんて思いつきを口にしたことから会話がスタートしていた。ちなみにアスガルドのミニは別売りのポールが在庫切れで、このままでは設営できない状態で売ってるそうな。なるほど、それでは購入は難しいな。
「同じくらいのサイズだとこのユドゥンもあるんですけどね。現品で良ければ販売できるんですけどね」
・・・これ売りもんなんすか?
単純に驚いたが、その時のぬたりの回答は
「車で来てるから持って帰る準備も、カードで買えるからお金の準備もできるけど、心の準備ができませんこんな高いもの」
というものであった。まあ、この時は買いたいものが他にもあったしな。
ただ、あちこちのお店を見ている中でこの「ユドゥン5.5」はなかなか見かけず、購入のチャンスと言えばチャンス。と言うわけで家に帰ってから情報収集のスタート。
まずユドゥン5.5であるが、ノルディスクの中では小さいテントに分類される。定員は4人。2人で使うならそれなりに余裕がある。
形とすると2本のポールで立てる形になる。ノルディスクでは人気のワンポールテントに比べると、工程こそ増えるものの、作業(ペグ打ち本数とポールの重さ)は格段に楽になる。構造上、テント本体の重みが全てかかる1本のポールを立てる作業は、ノルディスクだと素材の重さ(コットンとポリエステルの複合素材)からも、結構力がいるらしい。こいつの場合、重さは半分に分散されるしポールも短い。作業とすれば格段に楽。
また。相対的に値段も安い。定価で10万そこそこで床もついてる。小さいとは言え、アルフェイムやアスガルドの半分くらいの値段で買える。ワンポールテントにこだわりがなく、おかあちゃんはブランドに憧れがある、って感じのぬたり夫婦にとって、まさにこれぴったりのテントじゃあるまいか? それが信用のおけるお店で買えるわけであるから、少なくとも損はしないはず。展示現品なら値引きも期待できるかも(セコい)。
と言うわけで悩んでいたのは2週間弱。電話をして在庫を確認してお店を再度訪問。たまたま前回話していた店員さんがいて「個人的にもお気に入りなので、是非今日、私の手でこの子のお嫁入りを決めさせてください」なんて言われりゃもう後には引けんわな。喜んで購入させていただいた次第。ちなみに値引きがあったかどうかはご想像にお任せします。

でまあ、書いたとおりこれ買ったのは1月だったんだけどね。
デビューさせるべく予約した2月のキャンプが悪天候でな。
半分中古とは言えデビュー時に雨か雪で汚れるのは遠慮したいのでその時は今までのテントで過ごし、買ってからデビューまで2か月もかかりましたとさ。
コメント
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