OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

解散よりは健さん! でも、そこに黄色いハンカチは無いよ…

2014-11-20 15:03:13 | Pops

幸せの黄色いリボン / Dawn featuring Tony Orlando (Bell / CBSソニー)

健さんの訃報から出演代表作のひとつとして紹介される事も多いのが、昭和52(1977)年に公開された「幸せの黄色いハンカチ」で、サイケおやじとしても特に異論はありません。

なにしろ健さんの役柄は刑務所帰りの不器用な男という、如何にもの十八番であり、山田洋次監督の演出も分かり易い映像表現とイヤミを感じさせないユーモアに彩られていましたから、その人情ドラマが予定調和になる事が分かってはいても、心温まる作品世界にどっぷり浸ってしまうという仕上がりは素直に認めているのです。

そして当時から公にされていたネタ元が、アメリカ人作家のピート・ハミルが1971年に発表した短編コラム「黄色いリボン」であり、しかも更なるネタ元が南北戦争の頃からの民間伝承話だったというのですから、忽ち各方面で話題を呼び、ついには本日掲載のシングル盤A面曲「幸せの黄色いリボン / Tie A Yellow Ribbon Round The Ole Oak Tree」が制作され、世界中でメガヒットしたのが1973年の事でした。

歌っているドーンはセッションボーカリストとして知る人ぞ知るトニー・オーランドが2人の女性サイドシンガーと共に活動していたポップスグループで、ここまで「恋するキャンディダ / Candida」や「ノックは三回」等々のバブルガムヒットを放っていたんですが、この「幸せの黄色いリボン / Tie A Yellow Ribbon Round The Ole Oak Tree」を出す直前には些か忘れられ気味で、サイケおやじは正直、同曲がヒットし始めた頃、なんだ……、まだ、やってたのか?

なぁ~んて、ちょっぴり驚いた記憶があります。

しかし、楽曲そのものは楽しくて、胸キュンフィーリングも程好いわけですから、これの大ヒットについても、サイケおやじは何の異論もありません。実際、中古ながらレコードもゲットしていますしねぇ~♪

しかし、まさかそういう内容の話が我が国で映画化されるとは、夢にも思っていませんでした。

そして主演が高倉健、つまり健さんである事を知ってみれば、駄作や失敗作が出来上がったら、映画の神様は絶対に激怒されたにちがいありません。

さて、そこで健さんに対し、どうやら「国民栄誉賞」が吝かでもないという総理大臣の談話があるようで、「幸せの黄色いハンカチ」が取沙汰されるのは当然だと思いますが、健さんはそれだけじゃ~ありませんよねぇ~~~。

「幸せの黄色いハンカチ」が傑作になったのは、健さんのひとつのイメージである前科を背負ったクールで熱い男という、絶対的な存在感を我々が無意識に認めているからでしょう。

それは説明不要、そこまで健さんが演じてきた任侠ヤクザ映画、あるいはヤクザ系アクション作品が何れもヒットし続けた積み重ねがあったからです。

果たして安倍の晋ちゃんは、そういう映画を1本でも観たことがあるんですかねぇ~~?

もちろん、およそ任侠精神が欠如している最近の永田町の先生方にも全く同様の疑念を抱くのがサイケおやじの偽りの無い気持ちです。

そして解散から選挙モードの突入と決まる以前から、我欲を隠そうともしない面々の開き直りは、諦めの目でしか見る事が出来ないんでしょうか……。

当然ながら、そういう就活に躍起になるのを否定は致しませんし、奴らにしたら国民に直に頭を下げるのは、例え心にも無い所業であろうとも、己の心意を演じられる唯一の機会なんですからっ!

そして、どうにか永田町に戻ってこられたとしても、そこに「黄色いハンカチ」は絶対に無いという事を、肝に銘じていて欲しいものです。

コメント (4)
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