日本の少子化の原因を考える時、仕事と子育ての両立の難しさがまず挙げられる。それと若い男性の収入。だと思われている。
でもそれは1面だけで、実は格差婚がキーワードになると言っている人がいる。つまり女性の社会進出が伸びている陰で、女性は結婚する時、自分より収入の低い男性と一緒になる割合が低いのだそうだ。学歴・収入の社会的地位が旦那の方が低い。
これは統計の話なので、うちはそうじゃないと思う人もいるでしょう。
自分の事を考えると、二人目が生まれたのは遅く、ちょうどバブル崩壊の年だった。見方をかえると、ギリギリ間に合ったと言ってもいい。一人稼ぎで家族をやっていく時代は、あれが最後だったのかも知れない。
旦那は外で稼ぎ、妻は子供と家を守る。それが核家族でも出来た。
何がそれを変えたんだと思いますか。ひとつは外圧。女性の権利。これも、もしかしたら日本を貶(おとし)める陰謀のひとつだったのかも知れません。
日本人は自分から進んで生活自体をアメリカナイズして来ました。フローリングにベッドの子供部屋を作ったりしながら。
あの頃から、家族は希薄になっていったのですね。うちはメシの時しか、子供と顔を合わせる時間がありませんでした。それでもその時間に、子供に声を掛ける元気すらありませんでした。それなのに、グレもせず、いい子に育ってくれたから、今がありますけどね。
一番いい多産の方法は分かっています。ジジババと同居して、妻は家で子育て。まあこれも今では通用しません。世代間が離れ過ぎて、ジジババは年金暮らし。20代前半で結婚しないと、理想的な暮らしは出来ません。
日本の、日本的な家族観は、なぜ消失してしまったのでしょう。自分たちの暮らしに自信が無くて、人の言うことを鵜呑みにしてしまったからでしょうか。80年も前の戦争に、負けたからでしょうか。
そうね。勝っていたら。或いは理想の家庭が築けて、いたかも知れませんね。
子供が多いと、日本のために頑張ったねってみんな褒めてくれる。しかし見返りは無い。
見返りは実質、親が受けているんだけどね。子供を何十人作ろうと、一人一人が皆可愛いに決まってる。それは天からの贈り物だから。
娘と昔のビデオ見ていた時に、この頃が一番可愛かったでしょ、って言われた。いやずっと可愛かったさ~って、言ったんだけど。実は今でも可愛いと思っている。成長して、子供まで産んでくれた。嫁に行って、こんなに頻繁に会えるもんだと思わなかった。今が親子として一番会話が出来ている。神様、ありがとう。