松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

忘却とは忘れ去ることなり

2024-08-28 06:58:28 | 日記・エッセイ・コラム
 最近の吉田輝星の活躍は、地元民でもネットを見ない人には分からない。
 それを義母に伝えようとした。
 そしたら弟の話題になって。それを話題にした人物の名前の連想ゲームみたくなってしまった。

 「最近、地元新聞に掲載された」「美人とは言いにくい」ここまで聞いて、はは~んと思った。オレが「作家の?」と聞く。大体、共通理解できたようだ。
 3人とも名前が浮かばない。畳み掛けるように「横綱審議委員だった」「白鵬に物言い付けた」ダメ押しをする。
 誰だっけ、名前。時々コラム載せているな。まきこ。内舘と誰かが言った。
 途端に頭の中に映像が浮かんだ。「内館牧子」漢字が、視覚中枢に見事な図形として、よみがえった。

 オレは固有名詞が浮かばない事に、あまり不安は感じていない。或る意味、ボケ具合の尺度として使われるけど。そうなれば、オレは義母よりボケている。

 でも、こういう風に考えられないだろうか。
 名前なんて、次のステージに行ったら。必要ない。
 この世では不便だけど。あの世に行けば、口に出さずとも分かり合える。
 だから、その途中なんだ。

 言葉にしなきゃ分かり合えないなんて。まどろっこしくて、かなわん。

 そう言いながら、こういう事を書いて、メッセージを発信している。
 これはオレのリハビリ。固有名詞は検索して探す。

 ひまわりを見に行った頃、暑っつい日。温室に入った。「なんでらマグニフィカ」が萎みそうな花を一輪付けていた。狂い咲きだ。移植したせいだろう。
 おやおや。こんなにしょっちゅう見られるとは。有難みに欠けるなあ。

 お前もボケたか。仲良く、しようぜ。

 ああ、思い出した。義母が言いたかったのは。吉田弟が甲子園で負けた日、語った感想について。「甲子園にふさわしい投手で無かったから負けた」という、いさぎよい発言についてだった。

  忘れていて、ゴメン。
コメント
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