杉沢ですでに秘境の香りがする上に、そのまた奥に集落がある。次の落合までは車がすれ違えるが、そのあとは記憶力の勝負。後ろにどれだけバックすれば、除雪車の作ったスペースがあるか覚えながら進む。もっとも、ここまで来ると、物見遊山な客はオレぐらいだ。
落合の道路わきの、山と積まれた薪を確認し。
大きな日本家屋が雪に埋もれた様子を見て、先へ進む気持ちが揺らぐ。戻ると決めた午後3時が迫る。
北の又の手前、蛇喰に民家はない。農家レストラン「清流の森」は冬季休業中。あともう少し。
北の又に到着。ここに住んでいるのは2軒だけ。あとは空き家。かろうじて存在が分かる「釣りキチ三平の家」
しかしこれも、去年の11月に管理人の近野さん夫婦が去った。
120年の茅葺き民家も寿命を迎え、五城目町は春に解体を決めた。
これが在りし日の姿。もったいないけど、仕方ない。
一度だけ、来ていて良かった。次回は「三平の家」の様子をお見せしましょう。さわりを、ちょっとだけよ。