フジのFNS歌謡祭は、しっかりしたコンセプトのもとに統一された
構成から成る、いい番組だと思う。そのコンセプトは「コラボ」だ。
町内会の寄り合いがあって、(この古さがマッチしているべ)後半戦から
見たが充分楽しめた。
壇蜜さんには厳しい意見や、それがまたいいという賛否両論がある
と聞いているが、生放送の歌番組初登場だからなあ。無理もない
と思う。声が震えていたね。スローなバラードだから、この場から消えて
しまいたい気分だったと思う。それでも自分の持ち場の色気だけは
しっかり出してくれたと思う。
ステージはコラボ、客席はマー君や小倉始め出番待ちのメンバー
の両方のいい掛け合いで盛り上げる。みなみ総監督のバナナ爆食いは笑えたね。
脇役も見逃せない。サックスの武田真治は踊りながらいい音出してるし
マーティ・フリードマンはキュイーンとギターを鳴かす。
中にはミスマッチも多数あったが、75曲を完成させた形ですべて見せるのは
無理というものだろう。あとは歌唱力とセンスの問題だ。氷川きよしは演歌で鍛えた
のどでポップスを歌うのが得意だ。夏まつりの時もゆずとコラボした。あの架け橋は
永久保存版ものだろう。去年大活躍した玉置浩二がいなくて寂しかったがデーモン閣下
が実力をいかんなく発揮させた。相撲解説のおじさんとは思えない、抜群の歌唱力だった。
三谷幸喜はAKBをフルに率いて相当練習しただろうダンスを披露した。
大島優子に良かったよと言われて、かえって落ち込んでいるらしい。
華原朋美と小室哲哉のコラボは、うさんくさかった。竹田恒泰氏とのことが頭にあった
からそういう目で眺めた。歌える喜びを持って歌っているようには感じなかった。
ハプニングだという歌い終わりの会話、「今まで迷惑と心配かけてすみませんでした」
返して「がんばってください」まったく白々しいやり取りだった。唯一ショーの要素と
かけ離れた場面であった。
田島貴男は何者だろう。歌う声が楽器になっている。日本語の発生からして独特だ。
すげえ味のある歌い手だった。あとで調べてみよう。
AKBは普段、動きが速くて容姿を楽しめないが、今回はスローな曲もあったので
小嶋陽菜や指原の足の長さが十分堪能できた。結果的に私の脳細胞の聴覚野
並びに視覚野を活性化させることができて、しばらく寝付けなかったほどだった。