山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

研修報告

2010年10月03日 07時29分40秒 | Weblog
 夏の研修報告を出した。5日分の自主研修の報告だ。内容を詳細に書き、それを裏付ける資料も添付しなければならない。
 今は教員の研修は、教育委員会主催のものしか基本的には認めない。自主研修に厳しい制限をもうけている。法律(教育公務員特例法)で授業や職員会議などに支障がないかぎり、勤務場所をはなれての研修を奨励している。だがもうそれも過去の話だ。
 長期休暇中こそ、日々の授業に直結するようなものをはなれて、それぞれの問題関心を深める勉強が可能なときだ。教員ひとりひとりが自分で土壌を深く耕すことが必要なのだが、刈り取りばかりに気を取られているような昨今だ。
 長期休暇中といっても休む場合は休暇願いによるのはもちろんだ。有給休暇と夏季休暇さらに休日出勤の振り替えなどがある。
 8月も20日頃にはもう授業がはじまる。部活動や合宿もあって夏といえども忙しい。問題は自主研修へのしめつけだ。府教委の文書は詳しく制限をもうけている。自宅での研修はみとめない。図書館は原則禁止、英語教員の英会話教室も同様。私が参加した全国民主主義教育研究会の大会などは20年前なら公費出張で参加できた。民間研究団体の全民研は教育委員会の研修にくらべてはっきりいってレベルが高い。いまは自費で5万円もつぎ込んで勉強に行くのに休暇を取れというのが教育委員会の態度だ。
 各高校では自主研修を取っているのはゼロかせいぜい一人、二人だ。それもたった数日。そこまで押さえ込んでいる。禁止禁止で道をふさがれ、研修報告作成に休日を使い果たすのではあほらしいということで、だれも研修を取らなくなってしまった。休暇をとってのんびり遊ぶ方が楽しい。
 でもわたしは自主研修を取ること自体が教員の仕事のありかたとして大切なことだという思いから、日数は減ってきたが毎年取っている。研究会の大会に研修で参加し、大阪市立中央図書館、東京の国立公文書館、国立教育研究所図書館で研修した。勉強には金がかかる。教員にどういう勉強をしているのか、学問的見識を問うというのが本来のあり方ではないか。でも現実はテキパキとものごとを処理する能力を歓迎する。
コメント
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