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山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

アメリカなどが長崎の平和式典に大使を派遣しなかったのは道理がない

2024年08月12日 17時53分17秒 | Weblog
 9日の長崎市主催の平和式典にアメリカ、イギリスなどのG7・6か国が大使を出席させなかった。理由はイスラエルを招待しなかったからだ。イギリス大使は、イスラエルはロシアと違い自衛権を行使しているからというが、ロシアと同列の、それ以上の無差別の大量殺害をしている。原爆の無差別殺害を二度とさせない誓いの場にロシアも、イスラエルもふさわしくない。
 イスラエルはハマスへの自衛権にもとづく自衛戦争だというが果たしてそうか。
 イスラエルは1967年の第3次中東戦争以来57年、ヨルダン川西岸とガザを占領している。67年の国連安保理の242決議で占領地からの撤退を勧告されたのを無視し続けている。24年の7月19日、国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)はイスラエルの占領政策は国際法違反と断定し、占領終結を勧告した。
 イスラエルはガザからユダヤ人入植者を西岸地区に強制的に移し(05年)軍隊も撤退したが(07年)、これは占領をやめたということではない。高い塀で覆い、出入り不能にして、水・食糧・生活物資供給を最低限にした「集団監獄」にしたのだ。これは占領の21世紀型完成型なのだ。当然、完全封鎖下のガザは今も占領状態だ。
 1947年の国連総会でパレスチナ人を排除し土地をとりあげるという著しく不公正な決議で建国を許されたイスラエルは、以後一度も国連決議に従っていない。無法国家だ。
 自衛権は他国から受けた攻撃に対する必要な範囲での武力行使だ(国連憲章51条)。イスラエルは占領支配下のガザ地区の抵抗勢力からf攻撃を受けたのであって、外国から受けたわけではない。自らの占領地に対して自衛権を行使できるわけはない。他国からの攻撃ならば国連安保理に自衛権承認を求めなければならない。常に国連を無視し、罵倒しているイスラエルが承認を求めるはずもないが。求めたとしてもガザに独立国家として主権を認めることがその前提になるからありえないのだが。
 イスラエルのネタニヤフはハマスを絶滅することを宣言しているから、この戦争は終わらない。イスラエルは北部から南部へ、南部ハンユニスからどこそこへと次々避難せよと命じて大規模攻撃をする。民間人に対する予防措置を講じているから人道法に違反していないというのだが、230万人のうち190万人が家を失って、避難に次ぐ避難だ。そして4万人が命を奪われた。避難通知をしたからそこに残って被害を受けたといっても自己責任だといわんばかりの鉄面皮だ。民間人への無差別殺害、ジェノサイド。
 長崎の式典に大使を送らなかったG7のアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダはイスラエルには自衛権があり、ガザ戦争は自衛戦争だ、イスラエルがおこなう攻撃は許されたもので、イスラエルへの非難は反ユダヤ主義に通じるもので許されないという立場だ。ロシアのウクライナ侵略と虐殺は国際法違反だが、イスラエルは自衛戦争で正義の戦争だというのだ。ハマスの越境攻撃での戦争犯罪は認められない。だがその百倍返しの侵攻作戦の中身は国際法違反の戦争犯罪ばかりだ。国際司法裁判所でも国際刑事裁判所でも断罪された。
 あまりにひどいダブルスタンダード=二重基準だ。昨年10、11月段階では、ドイツがホロコーストの罪を自覚する立場からイスラエルに対して強い姿勢を採れないのかと思ってドイツを見ていた。ポロコーストの責任があるからといってイスラエルの戦争犯罪に目をつぶるのは筋が違う、そこまで屈しなくていいのにと思っていた。だがこれは読み違いだった。実態は、もっと根深い、反ユダヤ主義の脅しに屈した、筋金入りのイスラエルロビーだったのだ。イスラエルの犯罪をこの50年支え続けてきたアメリカとまでは行かなくとも、ドイツほかの国も相当毒が回ってきたと思わざるを得ない。


パリオリンピック・スケートボードから思い出す、20年前の高校スケートボード同好会

2024年08月02日 16時27分45秒 | Weblog
 パリオリンピック・スケートボードの女子で吉沢恋が金メダル、赤間凛音が銀メダル、男子で堀米雄斗が金メダルに輝いた。選手たちが外国の選手たちとも自然に触れあい、ナショナリズムを振りまかないのも清々しい。
 ふと、昔のことを思い出した。それは、わたしが勤務していた北野高校定時制で2000年にスケートボード同好会が発足したことだ。わたしが担任していた生徒が中心になってスケボーの同好会をつくりたいといってきた。職員会議では、コンクリート上で行うため、校長から頭部を強打した場合のケガが指摘され、じっくり検討することになった。最終的にはヘルメットやプロテクターをつけることを条件に認めることとなった。当時はまだ若者の危ない遊びと見られていたが、学校としては生徒の要求を受け止め、スポーツとして取り上げて指導する方が教育の実があがると判断した。珍しいケースだったと思う。
 久しぶりに、「北野定時制72年史」を引っぱり出してみたら「。スケートボード同好会」の項目があった。

国立公園破壊、最悪の規制緩和。岸田新自由主義の新展開

2024年07月19日 22時49分44秒 | Weblog
 7月19日、岸田首相は観光立国推進閣僚会議で岸田首相は、国立公園総破壊の指示をだした。外国人観光客が東京、大阪などの都市に集中しているので、これを地方に分散させるために35の国立公園に高級リゾートホテルなど宿泊施設を誘致することで魅力向上を図ることを指示した。
 外国人富裕層の観光客を地方にもということはいいが、国立公園の規制緩和、自然破壊必至の策がこれからの日本の正しい道だとは到底言えない。なんのための国立公園の規制なのか。最悪の規制緩和、岸田新自由主義の新展開だ。国立公園の精神に真っ向から反する。
 すぐに撤回せよ。大反対運動が必要だ。

久しぶりに立命館・国際平和ミュージアム見学

2024年07月05日 10時44分58秒 | Weblog
 先日、暑いカンカン照りの日に立命館大学の国際平和ミュージアムの見学に行った。去年2023年の9月にリニューアルオープンしていた。案内をいただいていたがずいぶん遅れて訪れた。創立は1992年だ。1991年のピースおおさか・大阪国際平和センターの開館に次ぐもので、平和教育の拠点として設立された。大学立の戦争博物館として世界的に評価され、大きな役割を果たしてきた。両館とも、京都、大阪の戦争展運動を土壌にして生まれたものだった。
 たくさんの熱中症患者が出た日で、バスでわら天神で下車しミユージアムを探して入館したころにはもう十分疲れていた。
 常設展示は、帝国主義、十五年戦争、戦後の世界、現代の課題から成っていた。帝国主義のテーマでは、ヨーロッパの植民地支配、奴隷貿易にも視野を広げていたのが、現在の世界的な関心に沿ったものだと理解した。
 わたしは92年開館の十五年戦争展示が日本の戦争博物館の最高の到達を示したものだと評価していた。それは日本の戦争を侵略、加害、被害、そして反戦抵抗の4つの側面から丸ごととらえようとしていたからであった。ピースおおさかも優れた内容であったが侵略、加害、被害の範囲でとどまった。のち極右勢力の攻撃でその内容も切り縮めることになった。立命館国際平和ミュージアムは反戦抵抗の運動を詳しく取り上げ、これによって日本の戦争の歴史にも暗黒ばかりでなく理性の光があったことを示していた。だが今回の見学で、この反戦抵抗の展示がほぼなくなっていたのにがっかりした。これでは戦争の全体を認識することはできない。なぜこのような判断をしたのか理解に苦しむ。戦争と平和の研究を進めてきた結果がこれだとしたら、残念としか言いようがない。
 また15年戦争のテーマについては、その重要性に鑑み、展示スペースをもっと広げるべきだったと思う。15年戦争理解が深まることが、戦後の世界や現代の課題の学習につながると思うからだ。三人の方の証言ビデオで見るコーナーは普通の展示にはあまり興味を示さなかった中学生もひきつけていた。体験者の証言とともに実物展示ももう少し多く、工夫を凝らしたいと思った。
 特別展示、無言館分館も見学した。疲れもあり、終了時間も近づいたので館を後にした。



ほっと、ひと安心

2024年06月27日 16時23分03秒 | Weblog
 25日の火曜日、掖済会病院で大腸の内視鏡検査をした。1年半前に、ポリープにろほう性リンパ腫がみつかった。以後、半年に一度検査をしてきたが、今度もポリープはなくひと安心だった。でも半年前の検査では表皮に、異変を起こす可能性のある部分が精密な検査で確認できた。
 でも変に成長していなくて安心した。大腸検査は時間がかかって一日仕事だから疲れるが。

米兵による沖縄・少女暴行事件を3か月隠蔽した首相官邸の政治的ねらい

2024年06月27日 15時23分48秒 | Weblog
 24年6月25日、米兵による少女暴行事件が昨年12月にあり、3月27日に那覇地検が起訴していたことが明らかになった。被害者は16歳未満で、車で誘拐され米兵の自宅で性的暴行を受けた。基地あるが故の許しがたい人権じゅうりん犯罪だ。
 不思議なのは、政府がこの事件を3月27日に起訴した後も3か月間ひた隠しにしてきたことだ。沖縄県にも通知してこなかったことだ。県にも隠してきたことは放置できない重大なことだ。
 ここには沖縄玉城県政を敵視する岸田政権のゆがんだ政治的意図がある。透けて見えるのは、6月16日の沖縄県議選と6月23日の慰霊の日が過ぎるまでは隠し通そうとしたのだ。今日の「赤旗」報道では、2016年4月の米兵の20歳女性に対する性的暴行殺害事件について、米議会事務局の報告書ではこの年の6月の県議会選挙で「知事与党が多数を獲得した要因の一つになった」と分析していたことを紹介した。
 この少女暴行事件が明らかになっていれば、6月16日の選挙で米軍基地問題をいささかも軽く見てはいけないという意識が高まったことは明らかだ。基地問題であきらめ感情を拡散し、政府に頼るしかないという方向にもっていく作戦の岸田政権にとって、これはなんとしても隠したかったのだ。しかし、一応、「民主主義陣営の国」だと名乗っていながら、およそ民主主義とは縁もゆかりもないやり方ではないか。まるで中国かロシアだ。独裁国家並みの情報操作、隠蔽だ。沖縄の選挙はかねてから、首相官邸直轄で介入してきた。税金である官房機密費を私的に詐取して票買収をしてきた。議会選挙でも官房機密費での買収がなかったとは言えない。沖縄県政の重大問題を知事にもひた隠しにして、選挙結果をある方向に誘導したことは絶対許せない。これからも追及しなければならない。
 もはや日本は民主主義国家とはいえない。




とんでもない! 維新・馬場、三度目の都構想挑戦?

2024年06月11日 15時42分59秒 | Weblog
 昨日(6月10日)、維新・馬場代表が関西テレビのインタヴューで「大阪都構想について、3度目のチャレンジをさせていただきたい、大阪都構想を完全にはあきらめないことは断言しておきたい」と述べた。さらに、「皆さんが納得いただけるようなルール変更を行って、3度目のチャレンジを」と投票権を大阪府民全体に広げることを打ち出した。理由について「ひとつの財布に大阪府と大阪市のお金をいれてお金を府下全体で使う。大阪市民以外の府民にも大きな影響がある。そういう方々にも投票していただくのは不合理ではない」といった。
 二度目はないといっていたのに大嘘。そして、敗北。二度の審判がないかのように、三度目を持ちだす。万博・カジノが混乱続きで、維新の人気、信用が低下している。地盤の大阪で支持者を旧来のテーマで引き締め直そうという魂胆がありありだ。
 しかし、同じやり方を三度もちだしても、ほぼ失敗する。だからずるいやり方を思いついた。大阪市を廃止してその権限・財源を大阪府に投げ出すというのが都構想なるものの本質なのだが、勝つために持ち出したのが投票権を府民全体に広げるというやり方だ。豊中市など衛星都市では都構想支持は60%もあった。これを取り入れれば勝利間違いなし。
 しかし、大阪市を廃止して特別区に置き換えることを問う投票に、豊中や箕面の市民が投票して決めるとは越権行為も甚だしい。もしそんなことがありうるとするなら、豊中も箕面も一緒に廃止して大阪府に差し出すという制度作りでないとつじつまがあわない。
 馬場氏は投票権を府下全域に拡大するために大都市法を改定することを考えているようだ。国会で決めるには多数が要る。馬場の目算はこうだ。裏金脱税違法行為で断崖絶壁にさしかかっている自民党に救いの手を差し伸べたのが馬場維新だ。政策活動費公開は10年後という自民天国の策を提示し法律にした維新は岸田自民の恩人だ。だから大都市法を改定して、衛星都市住民にも大阪市廃止投票に参加できる道をつくるのに協力せざるを得ないだろうというのだ。
 しかしどう考えてもおかしい。大阪市を廃止して特別区につくりかえる意思決定に他の市町村の住民が参加するというのはありえない。違法な介入だ。そんな法律はありえない。
 目的のためには手段を選ばず、目的が実現する目では駄々をこねまくる。こんなやり方を許してはいけない。大阪市廃止の投票権がもらえると喜ぶような府民には目を覚ましてもらいたい。大阪市民はいっそう自覚を強めよう。

詐欺的な裏金幕引き法、維新も賛成して衆院通過

2024年06月07日 09時02分05秒 | Weblog
 自民党が提出、修正した政治資金規正法改正案が24年6月6日の衆院本会議で自民・公明・維新の賛成で可決された。反対は日本共産党、立憲民主党、国民民主党。
 違法な裏金の総責任者の岸田首相が「火の玉になって」といいながら何の真相究明もせずに、とにかく幕引きを図るためのインチキ改正案を維新をも取り込んで可決した。公明党は「同じ穴のムジナと見られたくない」といってかっこつけをしたかに見えたが、パーティー券購入の公開基準を自民案の10万から5万に引き下げを言っただけ。
 維新はこの問題では野党だとして、企業団体献金禁止、政策活動費禁止、政治家に会計責任者と同等の責任をという3原則で共産、立憲などと一致していた。ところが、党首が第二自民党を自認しているだけあって、我慢ならずに本質露呈となった。実態はブラックボックスの政策活動費を10年後に公開するという人を馬鹿にした修正だ。テレビの前で協定書署名を演じて「100%わが党の考えが通った」といって自民応援団を宣言した。3原則を100%裏切って、考えが通ったとはどういうことか。町のインタヴューでも、10年後公開なんて何の意味もない、バカにしている、時効が過ぎた後では意味ないなど反応は敏感だ。
 修正改定案は、抜け道、抜け穴だらけ。細かい穴は何もふさがれておらず、逆に政策活動費を初めて法律に書き込んだ点で大改悪だ。
 同じ穴のムジナと見られたくないと少し見得を切ったけれど、本質がムジナなので自民の穴に公明、維新ムジナもいそいそと入り込んだ。
 パーティー券は企業団体献金の形を変えた姿だ。法人税を値引きし続けてきた30年は、その税収不足を埋めるために消費税を値上げしてきた30年だ。献金はそのための賄賂だ。自民党はこれで一件落着、国民も解散総選挙の秋冬には忘れるだろうと思っているのだろう。しかし問題の根は深く、国民はその醜い穴を覗き込んだから忘れはしない。

パーティ収入だけでなく税金も裏金にして政治を買収する腐った自民党

2024年05月30日 13時17分01秒 | Weblog
 自民党は政治資金パーティー収入を裏金にして政治をゆがめてきただけでなく、国の税金そのものである内閣官房機密費を自民党の選挙に使ってきたことが明らかになった。
 官房機密費は税金であるにもかかわらず、官房長官が領収書なしに勝手に使える金だ。毎月、官房長官室の金庫に1億円が詰め込まれる。年12億円。政府は「国の機密保持上、使途を明らかにすることが適当でない性格の経費」だと説明する。
 だが、2024年5月、「中国新聞」が報じたのは重大だ。民主党鳩山政権で官房長官を務めた平野博文氏が中国新聞で実名インタヴューに応じ、自らは機密費7000万円を領収書なしで使った、だが選挙には使っていないと述べた。中国新聞では2013年7月の参院選挙で安倍首相が東日本の自民党候補の応援に行った際に渡した陣中見舞い100万円に機密費を使った疑いがあると報じた。
 5月27日発売の「週刊ポスト」も「岸田政権がひたかくす政治とカネの最大のタブーを暴く ――証言官房機密費」という7ページに及ぶ大型記事を載せた。閣僚政権者の発言として、首相や官房長官が重点選挙区に応援に入る場合は、党からのテコ入れ資金とは別に、官房機密費から陣中見舞いを置いていくのが慣例になっていると。その典型が、2019年の参院広島選挙区での河井克行・あんり元夫妻の選挙買収事件だ。夫妻は買収で有罪とされたが、彼ら自身が安倍首相、菅官房長官から大金を受け取っていた。捜査での押収物に「総理2800 すがっち500」というメモがあった。「ポスト」は小渕恵三内閣の官房副長官を務めた鈴木宗男氏への取材で「98年の沖縄県知事選挙で機密費が使われた」との証言を載せている。鈴木氏は「知事選で自民党が推す新人候補・稲嶺恵一氏の陣営に機密費から3億円が支出された」と明らかにした。革新の大田昌秀を倒すために、国民の税金を自民党は私的に使ったのだ。重大な証言だ。「ポスト」ではさらにこんなことも。民主党政権の平野博文元官房長官が、09年8月の総選挙で自民党が大敗した2日後、自民党政権が終わる直前の9月1日、麻生政権の官房長官の河村建夫官房長官が2億5000万円の機密費を持ち出していたことを、政権奪取後の11月機密費の支出記録を公表した。2・5億円持ち逃げだ。そういえば裏金疑惑の最中の昨年12月14日辞職した安倍派の松野官房長官も12月分の機密費の残り4660万円を持ち逃げしたのは記憶に新しい。
 このたび明らかになったのは、首相、官房長官が選挙の陣中見舞いに機密費=税金から大金を持ち出して、自民党の選挙のテコ入れをしてきたことだ。選挙こそは議会制民主主義の土台だ。これが民主的におこなわれなければ民主主義は幻となる。河井克行あんり元夫妻が地方議員100人に2871万円を配って買収したことで有罪となった。この買収の資金に安倍・菅機密費が投入された疑惑は中国新聞が当時から指摘してきたことだが、このたび明らかになった通常的に機密費を陣中見舞いとして使ってきたことは、一応民主政治の国として分類されてきた日本政治を根底から覆す犯罪だ。
 わたしが特に腹立たしく許せないのは沖縄の選挙に題して、自民党政権が恒常的に機密費を買収資金として投入してきたことだ。革新県政を倒すために3億円の機密費を投入した98年知事選にとどまらず、わたしが直接状況を聞くことができた2012年宜野湾市長選、2014年名護市長選のことだ。12年宜野湾市長選では、投票日の前々日と前日に市内の飲み屋で酔客になりかわって支払いをしていく人がたくさんあった。客が帰ろうとすると店は、もうお代はまとめていただいておりますという。結果、革新・伊波候補は僅差で逆転負けした。
2014年の名護市長選挙では、菅官房長官がjちょうど1億円入るアタッシュケースを自ら手に提げて沖縄入りするニュース映像を見た。この名護市長選はオール沖縄運動の元祖である名護市長・稲嶺進さんの2期目だった。わたしは名護のぼろぼろの最安ホテルに泊まりこんで大阪の安保破棄実行委員会の仲間とともに稲嶺さん支援にとりくんだ。そこで聞いたのが飲み屋の支払いによる買収だけでなく自民党の演説会に行くと帰りに茶封筒が渡されること。中にはお札が入っている。票をまとめてくれる人には20万円とか、もっと広い区長には100万単位の金が渡されているという話が伝わってきた。菅官房長官きもいりの選挙だった。菅官房長官は東京から名護の中小企業の経営者に無差別に、あなたのところは何票まとめてくれましたかと脅迫的な点検電話を入れていた。この方法は負けた横浜市長選挙でも彼はやった。稲嶺革新候補を支持している企業経営者にまでかまわず点検を入れたことからその事実が知れ渡った。自民党・首相官邸がどれほどオール沖縄の県政、市政を忌み嫌い、これを覆して、沖縄を米軍基地天国にして差し出すことに執着しているかの証しだ。
 日本の民主主義がすでに腐っていること、国と地方自治体は平等であるのを完全に覆して、70%の民意で示されたのもいっさい顧みない、無視し続ける沖縄の事実に、日本の真の姿が現れている。その道具として機密費=国民の税金を使って買収を繰り返してきた。機密費での選挙買収はパーティー券裏金とともに徹底して追及していかなければならない。







イスラエルは国際司法裁の命令に従え

2024年05月28日 11時08分11秒 | Weblog
 ハマスが停戦合意受け入れを発表したその時、イスラエルは交渉の責任を
放棄して、南部ラファ侵攻の作戦を決定していた。5月7日、イスラエルは国際世論を無視して地上戦を再開した。
 23日、イスラエルはガザ全域を空爆・砲撃し、60人の命を奪った。ついで26日、ラファの避難民のテントが集まる地域を攻撃した。45人が死亡した。イスラエル当局は、精密弾をもちいてハマス2人を殺害した、民間人に犠牲が出たことを遺憾に思うと発表した。許せない。自分たちの軍事作戦のために無辜の民間人を殺すことは仕方がない、イスラエルにはそれが許されるのだというとんでもないエゴがある。自分たちは十分配慮している、そのために避難することを通告しているというのだ。北部から中部へ、そして南部へと国際法違反の集団移住を要求してきた。これが恩恵だというのだ。もともと220万のガザ住民のうち戦火に追われ追われしてきた150万人が南部ラファに避難してきた。
 ところがそこがハマスの最後の拠点だとして、そこも退去せよ、南部のうちの西側つまり地中海寄りに移動せよと通告していた。南部のうちの東部・中部は戦場とされ、廃墟となりつつある。西部には80万人以上がラファから逃げてきた人で悲惨な状況らしい。
 つねづねはらわたが煮えくり返るのは、ネタニヤフ首相が人道に反する攻撃の際に、われわれは事前に避難を求めていた、十分人命に配慮した作戦をしている、ハマスを壊滅するまで軍事作戦をする権利があるなどと繰り返すことだ。しかもそのインタヴューは彼らの囲われた会見場なので批判や反論は一切なしだ。テレビは国際法違反の言辞に対してこれに対抗する見解をかぶせる義務があるのに、肯定的にこれを流すばかりだ。
 20日、国際司法裁判所のカーン主任検察官が、イスラエルのネタニヤフ首相やハマスの指導者の戦争犯罪での逮捕状を請求したと発表した。ネタニヤフ首相とガラント国防相は、戦争の手段として文民を飢餓状態にした、身体に重い苦痛と傷害を与えたこと、文民への故意の攻撃・殺人、飢餓による死を含む全滅・殺人などの戦争犯罪での逮捕状請求だ。スペイン政府が宣言したように「真のジェノサイド」というべきものだ。
 国際司法裁判所はハマスに対しても戦争犯罪の責任を問うた。ヤヒヤ・シンワルガザ地区指導者、ムハンマド・ディアブ司令官、イスマイル・ハニヤ政治部門指導者にも逮捕状を請求した。民間人を攻撃したこと、人質に取ったことについて責任は問われなくてはならない。ただ、イスラエルの何十倍返しの虐殺行為はジェノサイドとして裁かれなくてはならない。10月7日のハマスの民間人攻撃については賛成できない。しかし問題が10月7日に始まったのではなく、短期的に見ても、2008~09年、2012年、2014年のイスラエルのガザ侵攻の延長であって、単独に存在するものではない。長く見れば、1967年の第3次中東戦争でイスラエルがヨルダン川西岸地区とガザ地区を制圧し、100%の植民地状態にして以来の歴史を考えなければならない。
 国際司法裁判所は24日に、イスラエルに対してガザ南部での軍事攻撃の中止を求めた。これまで人道支援、食料搬入をもとめた2度の暫定措置命令につづく新たな命令だ。イスラエルはこれまで命令を無視して、軍事作戦を強行してきたことでガザの人権状況は最悪になっている。南部で追い詰められた人々は水も食料もトイレも風呂もなくまさに危機的だ。軍事作戦の中止命令に対してイスラエルもアメリカも反発しているが、国際世論はこれを機に一気にイスラエルを追い詰めなければならない。
 イスラエルを国際司法裁判所に告訴した南アフリカ政府は、この決定を「画期的だ」と歓迎した。反発しつつも追い詰められたイスラエルは、休戦交渉の再開についてカタール政府と合意に達したとの報がある。

ハマスが休戦案受け入れ!!イスラエル・アメリカも受け入れよ

2024年05月07日 12時27分20秒 | Weblog
 ジェノサイドによるガザの犠牲者が3万4700人、その7割が子どもと女性、親が殺されて残された孤児が1万数千人にも達している。イスラエルはハマスの壊滅といいながらその実態はパレスチナ人への集団懲罰と民族浄化だ。すでに南部に追いつめ、停戦交渉を破たんさせた後、大々的に攻め込む準備を整えている。
 停戦交渉がなかなかすすまず、決裂、破滅的攻撃を心配していたが、朗報がとびこんできた。5月6日夜、ハマスはガザでの休戦案を受け入れると発表した。最高指導者ハニヤ氏が、仲介役をつとめてきたエジプトとカタールに休戦案受け入れを伝えた。イスラエルが4月に同意した案とほぼ同じという。だが、ここで一気に主導権をとたれたイスラエルは、「受け入れることができない広範囲な決定が含まれている」と難色を示している。
 休戦案の42日間の第1段階では、パレスチナ囚人50人釈放と引き換えに人質女性兵士を釈放する。以前報道されたものはパレスチナ人1000人釈放だったのに変わったなとの思いはする。停戦11日以内に、ガザのイスラエル
軍施設解体開始、主要ルートからの軍撤退、ガザ北部への帰還承認だ。第2段階の42日間では、持続可能な長期的停戦、ガザ封鎖の完全解除だ。
 国連安保理でアメリカはガザ停戦決議に4回拒否権を使って停戦を妨害してきたが、3月25日追い詰められて棄権に回ったことで可決された。
 停戦交渉をやっている最中に、イスラエルは南部攻撃態勢を強化し、ラファでの作戦継続を決定してもいる。休戦案を葬って、攻撃に突入する可能性は十分ある。
 アメリカ政府高官がイスラエルに入っている。バイデン政権がイスラエルへのアメリカ製弾薬の供給を停止したとの報道がある。バイデン大統領もこのままイスラエルを甘やかして世紀の犯罪の共犯をつづければ秋の選挙で地獄を見ることは避けられない。
 ハマスが完璧を求めて停戦に応じないことも懸念されていたので心配していた。武力で勝つことはありえないのだから、国際的な正義の世論を引きつけるしか道はない。民族解放闘争としてはベトナム解放民族戦線のたたかいに学ぶべきだ。ベトナムでは武装闘争でもアメリカ侵略軍を消耗させて撤退に追い込んだが、解放闘争が正義の闘い、要求であることを絶えず世界に訴え、広めつづけた。ここにベトナムの強さのゆえんがあった。この点で、パレスチナにはファタハとハマスの深刻な分裂があり、民族の統一要求が確定していない。これをイスラエルとアメリカが利用し、分断を拡大すべくあらゆる手を使ってきた。
 このような状況下でのハマスの10月7日の越境攻撃は民間人を標的にするなどの国際法上の問題があった。わたしは、何十倍返しの虐殺が予想されていたので、政治指導部としてのハマスがこれを織り込んで、つまりパレスチナ人がなすすべもなく虐殺される事態を想定しながら作戦をすすめたことに違和感を抱いた。しかしその後の虐殺があまりにひどいので、この批判点は腹にしまい込んできた。すでにガザで命を落としたジャーナリストは85人に及び、その努力で世界に真実が報道され、ジェノサイドを許すな、国際人道法じゅうりんを許すなの国際世論がひろがった。ハマスが一刻も早い停戦・休戦を追及し、努力する姿が大切だ。
 だれが侵略し、虐殺し、民族浄化が完了するまで皆殺しをやめないのか、パレスチナの民族自決は国連憲章の基本原則であること、これを見極める国際世論を高めることがパレスチナ民族解放闘争の基軸だ。

 

コロンビア大などでのガザ侵略・虐殺への大学の加担中止を求める学生の運動。

2024年05月04日 13時49分13秒 | Weblog
 4月半ばからニューヨークのコロンビア大でイスラエルのジェノサイドに抗議する運動が広がっていた。あくまでも非暴力平和的なもので、学内の芝生広場にテントを張って意思表示をしていた。ところがコロンビア大学長は4月18日、警察に学生を排除するよう要請し、警察はテントを張って座り込んでいた学生100人を逮捕した。テントを張って大学構内を不法占拠したからというのだろう。まったくもって不当な弾圧、逮捕だ。街頭に出て道路を占拠したわけでもない、学内で平和的に声をあげているのを強制排除するのは言論表現の自由への信じられない弾圧だ。30日にも同大学で大量の逮捕者が出ている。
 コロンビア大の学生弾圧を機に、イエール大やニューヨーク大、カリフォルニア大、スタンフォード大、テキサス大など全米の大学に抗議の運動が広がっている。これに対する弾圧も常軌を逸しており、40校以上の大学で2000人以上が逮捕されている。
 見逃せないのは、カリフォルニア大ロサンゼルス校で29日、親イスラエル派の学生が侵略に抗議している学生に棒や催涙スプレーをつかって暴力的に襲いかかったのに対して、警察は何時間も放置していたことだ。犯罪を放置して正当な意見表明を弾圧した。
 コロンビア大のシャフィク学長は17日「あまりにも蔓延している反ユダヤ主義を非難する」と表明していた(「朝日」5月2日)。この学長は問題をまったく誤ってとらえている。学生たちの運動は反ユダヤ主義に立ったものではない。ユダヤ人学生の参加も目立っており、カメラ前での証言でもユダヤ人であるがゆえに、かつてのユダヤ人迫害・被害を政治的に利用するイスラエルの不法行為に抗議するのだと涙ながらに訴えていたのを忘れることができない。
 日本のテレビニュースでも29日の暴行を、反イスラエル派とイスラエル派の対立が激しくなっているという報道をしていたが間違った単純化をしている。
 そもそもコロンビア大では、イスラエル軍が使う武器を造る企業に大学の基金を投資運用していることに対し、投資をやめよと学生は要求していた。パレスチナ侵略・虐殺に加担するがごとき行為はやめよというのだ。学長はそれを反ユダヤ主義運動だと問題をねじまげた。戦争に加担する流れが浸透していることを鋭く告発した学生をたたえたい。日本も例外とはいえない。

注目の東京15区含め野党共闘が勝利

2024年05月03日 10時56分13秒 | Weblog
 2024年4月28日、注目されていた衆院の3補欠選挙で野党共闘が勝利した。自民党は完敗した。東京15区、長崎3区では候補を立てることもできず、これまで一度も負けたことのない島根1区でも、自民候補は立憲亀井亜紀子候補の82691票に対して2万4千票も差をつけられた。もっとも強かった島根でボロ負けしたのだから、もし総選挙になれば、2009年の再来になることは確実だ。テレビインタビューで、島根で農業を営む男性が長年の自民党員でありながら、亀井さんに投票したと堂々と表明した。激変が起こっている。
 わたしが今回の補選で一番注目していたのは、東京15区だった。総選挙の時に、またもや小池百合子都知事が国政にも手を伸ばそうと大パフォーマンスをしかけ、それによって国民の正しい判断が狂わされる危険性を心配してのことだった。2017年総選挙で小池氏が希望の党を立ち上げ、民進党を解党に追い込み吸収合併しようという異常事態を演じた。民進党前原代表は共産党・市民連合との共闘の約束を一瞬で投げすてた。この危険性が、小池氏にとっては可能性が今も残っているかどうかに注目した。
 結果は小池氏にとってはさんざんだった。当選は市民と野党の共闘候補の立憲酒井菜摘氏が2位に2万票の差をつけて当選した。小池氏とファーストの会の押す乙武洋匡氏は、なんと5位に沈んだ。わたしには驚きの結果だった。もはや小池氏の魔術は化けの皮がはがれていた。カイロ大学を首席で卒業したという経歴詐称について、側近だった人が卒業証明書捏造の顛末を暴露したこともひびいた。ファースト小池氏とともに右翼ポピュリズム2大勢力の維新も自民票をひきつけることができず、無所属候補の下にとどまった。
 今度の補選は、安倍独裁で腐敗の極みに達した現在の日本政治に対する国民の判断の一端をうかがうことができる大事な機会だった。自民党政治(公明も含む)に対する政権交代につながる明確な審判を下したこと、都民や国民をまどわす小池パフォーマンスが賞味期限切れになったことを小池氏にはあまりに無残な形で示したことに意義があった。
 これをつくりだした出発点が、共産党と赤旗が裏金違法行為を調査しつくした活動にあったことも忘れてはいけない。島根、長崎は共産党の自主支援で、東京の共闘まで至らなかったが、しっかりした市民と野党の共闘を再建できるかどうかが今後の焦点だ。


大阪でも鳥が来ない春

2024年04月07日 09時35分57秒 | Weblog
 4月5日の「朝日」の投書欄に鹿児島県の年配の方が「鳥や虫が来ない春 温暖化の影」という文章を寄せていた。この方は30年以上、生物日誌をつけているというからその記録は貴重だ。自然豊かな環境で、メジロ、ウグイス、ヒヨドリ、スズメなどの野鳥が集まっていたのに、ここ数年めっきり減ったそうだ。花が咲いてもチョウもミツバチもほとんど来ない、温暖化が要因としか思えないと。
 そういえば、住宅と零細工場ぎっしりのわが町でも、以前はうるさくてしょうがなかったヒヨドリがほとんど来なくなった。ハクモクレンがまだつぼみのうちに散々つつき倒して花を台無しにしていたのに、今年は静かな3月だった。去年の夏もクマゼミが少なく、ある暑い日を境に鳴き声が完全に止んだ。家の横に木蓮の落ち葉を長年積み上げて、そこがセミなどの幼虫の住処になっていたが掘り返しても幼虫の姿が見えなくなった。秋のコオロギの鳴き声もほとんど聞こえなくなった。自然の少ない大阪の下町でも、以前は、鳥や虫の声がうるさかったのに、いまは死に絶えたかのようだ。
 わたしたち人間も温暖化に耐えられなくなってきたが、鳥や虫たちはもっと敏感に悲鳴をあげていたに違いない。

奈良教育大付属小学校への教育弾圧糾弾

2024年03月04日 10時57分21秒 | Weblog
 12月だったか、関西の夕方のテレビで、奈良教育大学付属小学校で文科省の学習指導要領から逸脱した教育がおこなわれていたとして、調査がおこなわれている旨の報道があった。1月17日の奈良教育大学長のおわびの文章では、不適切事項というのは、「学習指導要領に示されている内容の実施不足(授業時数・履修年次・評価の実施不足等)、教科書の未使用」だとされている。
 テレビでは筆で行う習字が筆ペンでやられていたということもいっていた。今の時代、筆ペンで行うこともありではないか、習字が時数不足だと指弾された。3月4日の「赤旗」にこの件の特集記事が載り、全体がわかるようになった。これによると、「履修年次」の違反とされるのが、ローマ字を学習指導要領で指定された3年に加え4年でも扱ったことだ。子音と母音という抽象的概念が理解できる学年で扱うことがふさわしいという理由で行っていた。抽象的概念は4年からというのが教育学の常識として理解されている。4年でも扱うことでローマ字学習の定着を図るというのは納得できる。教育大学の付属学校は本来、教育内容、教育方法について研究、実験的授業を行い、教育の可能性を開くことを任務としている。この事例は、この任務を正しく実践している。教育大学の付属学校が文科省の指導要領をなぞることに忠実だったら、こんなつまらないことはない。それでは教育の未来はない。単なる官僚統制の模範にすぎない。
 わたしは定時制に転勤した時に、大阪教育大学付属池田高校で非常勤講師をしたことがあったが、付属池田では1970年代末、社会科の実験的な科目として「現代社会」をやっていた。現代史・政治経済を総合的に扱い現代の課題に目をむけることをねらった。これはのちに学習指導要領にも取り込まれる「現代社会」の元になったものだ。このように、教育大学付属学校は、学習指導要領に縛られることなく、それをのりこえる教育の地平を開くことが求められている学校なのだ。文科省の指示に忠実であることを誇るようでは付属学校は死んだも同然だ。
 テレビでもいっていたが、教科書を使わないことも指弾された。実態は使わないというより、教科書を乗りこえるということだ。わたしも経験があるが、正規採用される前に初めて非常勤で授業をしたとき、学力不足のためそれこそ教科書をなめるようにして授業した。今ふり返っても冷や汗ものだ。「世界史」の非常勤を2年やって、「政治経済」で正規採用された。赴任した学校では「世界史」3単位(週3時間)6クラス受け持った。幸いにも世界史だけだったので比較的勉強の時間があった。教科書をなぞるところから飛び立つことを誓った。6月、教育実習生が来たとき、ローマ史でスパルタクスの蜂起を1時間使ってやった。奴隷制国家ローマの本質がわかる。土井正興さんの本を土台に授業をつくった。生徒が食いついてきた。実習生も見に来たが世界史の面白さを感じたと反応があった。しかし教科書から出て深く掘り下げる授業はいつもいつもできるわけではない。相当な準備時間がかかる。でも、なぞる授業から飛躍するところに教員の喜びがある。奈良教育大付属で教科書を使わないと非難されたが、なぞるだけでは深まりは望めない。教科書でなく独自のプリントで授業したと非難されたが、つぎの段階に飛躍するための研究をどうして
妨害するのか。
 「赤旗」によると、同校では秋に公開研究会を行い、全国から多くの教員、研究者が訪れるという。その教育実践は『みんなのねがいでつくる学校」という本にまとめられている。「不適切」だとされた事例は、いずれも教員集団が英知を集めてつくりあげた教育実践だった。
 ことは昨年5月、奈良県教育委員会から同校において「教育課程の実施等に関し法令違反を含む不適切な事案がある」と指摘があり、大学が調査委員会つくった。24年1月17日、学長名で「不適切事案のお詫び及び報告書について」が、2月29日、同校の正規教員全員を他校に「出向」させるという処分が発表された。全教員を「出向」処分にするという前代未聞の教育への弾圧事件だ。
 ここに至るまでに、学長・副学長らは、文科省に出頭し、最終的に処分ににいたる打ち合わせをすすめていた。教育研究を進めるのが仕事の教育大学学長が、自らの配下の教員がすすめてきた教育研究と実践に死をいいわたす恥ずべき行いをした。国立大学への国家統制がここまで来ていることに暗澹たる思いがする。奈良県教育委員会が同校を教育的には理由にならない理由でやり玉にあげた、その背景、おそらくあるにちがいない政治的(右派宗教を含む)背景も追及しなければならない。
 人権としての性教育を開拓していた都立の七生養護学校への大弾圧事件のことが連想される。同じ性質の教育弾圧だ。