湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

直江津の記憶 1990年

2007年08月18日 | 自転車生活
 サイスポで東京-直江津ランの存在を知ったといっても、まさかそんなことを自分がやるとはまったく思っていなかった。だけれども、幸か不幸か僕が入学した大学のちゃり部には直江津-東京耐久ランという行事があった。直江津から妙高~軽井沢~東京という主にR18を走るコースで距離にして320km。そんな距離走れっこない!と新入部員の多くが思うのだけれども、「毎年皆完走している」と言われれば黙るしかない。それに文句を言ったところで、クラブ行事は全員参加が義務だから走らなくてはならないのだ。

 と言っても僕は別にこの直江津-東京耐久ランは全然嫌ではなかった。確かに緊張はしたけれども、楽しみだった。そりゃ毎月走れと言われれば嫌だけれども、年に1回くらいはいいんじゃないかと思った。320kmを走るというのはやはりそれなりに価値のあることだと思ったから。

 それから自分がどれくらいのタイムで走りきれるかということにも興味があった。これはタイムなど関係なく完走を目指す行事だったけれども、やはりこの頃は若かったから走る以上は良いタイムで走りたかった。

 そうして走った直江津-耐久ランだったのだけれども、これが想像以上にきつかった。足もきつかったし、体もきつかったけれども、一番きつかったのはひどい眠気だったと思う(なぜかナイトランだったので)。まず軽井沢への上りで歩道に横たわり、碓氷峠から下ってきてからまたやはり歩道に体を投げ出して眠ってしまった。

 そうして走った320kmのタイムはグロスで16時間4分(当時はサイコンをオートにはしていなかった)。もちろん泥除け付のクラッシックなランドナーでのタイムである。ランドナーでも速い人は14~15時間台で走っていたからこれは僕にとってがっかりなタイムだった。ちなみにこの年、4年生だった先輩が13時間6分というタイムでランドナー記録を更新している。信じられなかった。

 もっとも僕は翌年このタイムを目指して走ることになるわけだけど・・・