立ち止まり 何をか憶う アキアカネ (by 夢屋)
『夢屋水田』の稲穂の上で、ノシメトンボが産卵を始めております。『夢屋水田』のヒメノモチは、苗作りの段階で箱処理剤(殺菌剤と殺虫剤の併用)を施していないので、『夢屋本田』のはえぬきの田んぼより、羽化するヤゴの数が多いような気がします。栽培中も初期一発除草剤と6月のいもち病予防剤程度の農薬使用量なので、ちょっとしたビオトープのような状態。昆虫たちにとっては、危険な砂漠の中に現れた小さなオアシスのような場所かも知れません。画像はアキアカネ…時たま小首を傾げる仕草が何か哲学しているようで、また愛らしいのであります^^;
『夢屋農園』の雨除けハウスで栽培している完熟トマトは、婦女子にとても評判が良く、「アイコ」「ガンバ」「コクミ」「トウィンクル」「ビタミンエース」といった5種類の中・小玉品種を栽培し、味比べをしながら主力となる品種を探している状態です。
しかし、これだけ植えてしまうと我が家だけでは消費しきれません。出稼ぎ先の『有機美人』がトマトソース作りをするというので、樹上完熟したものだけを厳選して大量に貢いでおります。『夢屋国王』も原材料ミツグ君に成り下がるのもシャクであり、『とまとそ~す』なるものに挑戦してみました。最も味の良い「トウィンクル」を夕方収穫し、湯むきして土鍋でコトコトと煮立てます。今年収穫したニンニクや鷹の爪、バジルを少々加えてみましたが、余計なことに最終段階で裏漉ししたので…ソースというよりは、トマトジュースになってしまいました。また明日、出稼ぎ先の婦女子に味見をして頂いて、加工技術に磨きをかけようと思います^^;
加茂水族館で撮影したミズクラゲの一種です。
秋の陽はつるべ落としの如く、夜明けもまた少しずつ遅くなり、『第2サティアン』で過ごす時間が次第に長くなりました。朝にニンニクやタマネギの植え床を少しずつ作り、秋作業を分散し、夕刻はツマミを作りながら、一方で加工品の試作を行う。他人には豆々しく働いているように映っているようですが、当の本人は、遊び半分、退職後の小遣い稼ぎの準備に本気半分…いや、最近では少々、本気度が増してきたような気もします。
忙しい、そして、他に楽しいことがある…料理に手間暇をかける御婦人が少なくなる傾向にあるようです。山形の置賜地方名物「丸ナスの漬物」でさえ、原料として「丸ナス」を店先に並べても売れず、わざわざ高価な瓶漬けにした商品が店頭に並ぶ昨今、漬物を食べるという食文化さえも廃れ始めているのかも知れません。
ならば、忙しい?婦女子のために食材の加工分野に展開すれば、小規模な農家にも生き残りの可能性が出てくる。まずは素材を厳選し、栽培技術を確立し、加工技術に磨きをかける。『無年金時代』のオジさんの生き残り術…まずは、「とまとそ~す、トマトそーす、トマトソース」…『夢屋国王』は独り言を繰り返しながら、カセットコンロの土鍋に向かい呪文を唱えるのであります^^;