襟足に 心そそらる 猫じゃらし (by 夢屋)
秋分に向かうこの頃は、朝の4時ではまだ暗闇であります。時にはロウソクを灯し、時には白色LED電球で明かりを取りながら、夜が明けるのを待つしかない。田舎ではあるが日曜日の朝とは言え、非農家が多くなった昨今であるから、少々気を遣い機械作業は行わないようにしております。それでも、来春用のネギの種を蒔いたり、イチゴの株分けなどをしていると、あっという間に時間が過ぎてしまうのであります。
秋になり穂をつければ、誰にでも分かるイネとイヌビエの違いでありますが、植え付けてから間もない頃に、ヒエとイネを選別して田の草取りをした。生きていく上では、それほど役に立たない豆知識などと言って「ヒント!イネは大人だから毛が生えている。」とイネの葉耳部分に毛があることを、出稼ぎ先の若い衆に講釈する『夢屋国王』であります。
田んぼの脇に生えた「エノコログサ」を見て、何かそそられる…そうか、私はエノコログサの穂に女性のうなじ(襟足)を思い描いているに違いないなどと、朝から妄想を巡らすのであります^^;
髪をUpした女性の後れ毛は魅力的である…がしかし、エノコログサにそれを感じるかねぇ、普通…オジンの極まりでありますよ。
ふと隣のヨモギの葉先を見ると「サビキコリ(錆木樵)」というコメツキムシの仲間が留まっておりました。余りにも地味な色だから、木こりの使う鋸の錆に例えられたという説がありますが、コヤツも実にオジさん的なダークスーツを好んで着込んでしまったようであります。「夢屋補佐~!クールビズのポロシャツ作りませんかぁ~?」と出稼ぎ先の女の子に声を掛けられ、「ならば色は、ショッキングぴ~んく。」と応えた『夢屋国王』…オジさんだって、ピンクを着こなして見せますと断言するのであります。(はっはっは、実は誕生日のプレゼントに「心はひとつ」と背中に書き抜かれたショッキングピンクのTシャツを娘にもらっており、いたく気に入っているのであります^^;)
そうだ、年は食っても、オシャレな百姓を目指そう…いやいや、決してサビキコリの服装がダサイと言っている訳ではありませんがね…何のこっちゃ?