YS Journal アメリカからの雑感

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D. C. Opportunity Scholarship Program

2011-04-07 11:36:25 | 教育
Michelle Rhee に興味を持った事で、必然的に、ワシントン DC だけではなく、教育関係全般の報道が気になる。そんな中で分かって来たのは、アメリカの教育をダメにしている大きな要因は、教員組合にあると言う事である。

Michelle Rhee も組合との戦いを激しく行っており、勝利したかに思えたが、結局、後ろ盾の市長が教員組合の応援する候補に破れて、再選出来ず、結局、ワシントンDC市教育監を辞職した。(過去のエントリー、『Michelle Rhee 教員組合との雇用契約を合意』、『Washinton DC 市長選 民主党予備選の結果』、『Michelle Rhee の辞職』)

彼女は、公立の学校を改善しようと奮闘したのだが、一方で、所得家庭の子どもを私立の学校に通わそうという試みもあり、D. C. Opportunity Scholarship Program が、2004年から 約3300人の生徒に機会を与えて来た。( ワシントン DC 市は州に属さず特別区なので、連邦政府がこのようなプログラムを提供しているのだと思う)このプログラムの適用となった生徒達の成績は、公立学校に行った生徒に比べ劇的に向上している。

厳しい財政状況のなかで、何でもかんでも歳出カットの共和党、何もカットしたくない民主党という漠然としたイメージがあるのだが、このプログラムについては、ホワイトハウス(!)も民主党も、このプログラムの素晴らしいデータを全く無視して、継続に反対しており、2009年から縮小させてきている。

オバマ大統領や民主党が教育に熱心であると言うのは、全くの幻想で、大嘘である。彼等は、自分達をサポートし、投票してくれる教員組合(組合員である教員では無く、教員組合幹部と)と堕落した関係にあるだけだ。

オバマに至っては、ハワイ州の同じ様なプログラムでハワイ州で一番と言われる私立の学校に通い、自分の娘2人も、当然のように私立に通わせている。

さて、共和党が過半数を占める下院で継続が可決したので、上院を通過すれば大統領のサインという事になるのだが、その折には、オバマは既にプログラムに反対の意思表明をしているのであるから、堂々と拒否権を発動して、このプログラムを葬ればよい。


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