自閉症については、以前、このエントリーで書いたことがあるが、未だに根強く残っておるワクチンが自閉症を引き起こす危険性があるという間違った認識を否定する記事が、今月の British Medical Journal に掲載される。(記事はこちら)
自閉症とワクチンの関係は、1998年にLancet と言う医療雑誌に発表されて以来、医療関係者の否定に拘わらず、風評的に信じられてきた。
オリジナルの記事は、たったの12人のサンプル(データ改竄疑惑もある)での結論であり、ワクチン接種前に既に症状が出ていたりしていた例もあるとの事だ。発表した医師は、自閉症のテストの特許を持っており、このテストの売り込みの一環として、発表したと言う疑惑もあるらしい。既に倫理的な理由(この件とは別件の様だが)で医師の資格を剥奪されている。
データ、結論については掲載に当たり、編集委員の間で疑問があったのに、当時の編集長の独断で掲載されたと言う経緯もあるとの事。Lancet は昨年、この掲載を撤回しているようだ。
で、ワクチンが原因でない事はハッキリしているのだが、遺伝子かという言うと、そうとも言えないらしい。ある程度原因となる遺伝子の特定が進んでいるようだが、遺伝子で説明できる発現は15%位らしい。
そんなこんなで、インターネットをウロウロしてたら「自閉症の新しい理論」というサイトを見つけた。
正しいかどうか不明なので、気をつけてお読み下さい。
自閉症とワクチンの関係は、1998年にLancet と言う医療雑誌に発表されて以来、医療関係者の否定に拘わらず、風評的に信じられてきた。
オリジナルの記事は、たったの12人のサンプル(データ改竄疑惑もある)での結論であり、ワクチン接種前に既に症状が出ていたりしていた例もあるとの事だ。発表した医師は、自閉症のテストの特許を持っており、このテストの売り込みの一環として、発表したと言う疑惑もあるらしい。既に倫理的な理由(この件とは別件の様だが)で医師の資格を剥奪されている。
データ、結論については掲載に当たり、編集委員の間で疑問があったのに、当時の編集長の独断で掲載されたと言う経緯もあるとの事。Lancet は昨年、この掲載を撤回しているようだ。
で、ワクチンが原因でない事はハッキリしているのだが、遺伝子かという言うと、そうとも言えないらしい。ある程度原因となる遺伝子の特定が進んでいるようだが、遺伝子で説明できる発現は15%位らしい。
そんなこんなで、インターネットをウロウロしてたら「自閉症の新しい理論」というサイトを見つけた。
正しいかどうか不明なので、気をつけてお読み下さい。
だいたいみんな2,3歳くらいで疑って、いろんなインチキを試し、本当は何もしなくても脳の発達につれて気にならなくなっただけなのに、「治った!」って言って信じたり、「あれが原因じゃなかっただろうか?」って理由をつけたがるだけだと思います。
私は脳の使い方の違いと思っています。
このサイトが割りと納得できました。
お父さんの[そらまめ式]自閉症療育
http://soramame-shiki.seesaa.net/
私の興味は、何が原因何だろうと言うところにあります。
最近増えていると言う個人的な感覚を元に考えると、化学物質かなーという結論(遺伝子だと一定だと思われる)です。
紹介したサイトを全部読んだわけではないのですが、刷り込み、つまり産後の母親との関係は、この20-30年の出産環境の変化を思うと、考えても良いのかなーとも思ったわけです。
多分、何らかの複合要素(遺伝も含め)が原因だと思いますが、トリッガーとなる組合せの解明は非常に難しそうです。
遺伝子や化学物質(食品や環境ホルモン)は、治療につながりやすくスポンサーがつきやすいテーマ故にいつもクローズアップされがちですが、胎生期の学習環境もそれなりに注目すべきでないかと耳鼻科医の私は常日頃考えています。
携帯電話を多用する児のお子さんがアパシーになりやすいという事例と同じように、TV音声や環境騒音(都市化)や母親の職場での会話といった音への曝露にさらされた胎児が、出生後それらの音への関心を発揮できず、外野からみると閉ざされたようにみえるのではという見解です。
実際、自閉症と診断された患児の10%近くが難聴児だったりしています。難聴と自閉が合併したケースでも、補聴器で両方が改善することもあります。自閉症が成長とともに、つまり学習発達とともに治る子がいることもそれを指示しているように思います。
ただし、高度に自閉症な児については、胎生期や出産時の脳損傷のようなものがあるようにも思いますし、遺伝子も関係しているかも知れません。
自閉症傾向は、両手ききが多いことから、脳の機能分化がある段階で抑制された状態と考える医師もいます。しかし一方で自閉症者は、サバン症候群に代表される、自閉ではないわれわれにはないような才能があります。
そういったことを考えるとある程度社会との関わりを持てる場合にあっては個性という観点で見ることも必要なのかも知れないと思うこともあります。
おそらくは、疾患概念としての自閉症という分類があまりにおおざっぱであって、それ故にことの本質を見極めがたくしているというのが実際ではないでしょうか。
自閉症を細かく再分化して考えると、要因が特定されるかもしれませんね。
但し、胎生期の学習環境やエントリーで紹介した刷り込みなどは、現代生活や医療の有り方と絡みますので、これまた難しく、よりややこしくなりそうですね。
身近に例が増えていると感じているので、原因を特定することにより、予防法が確立される日がくる事を祈るばかりです。
ここ最近「増えている」というのは、自閉症の定義が変わったのと、やたらと治療を欲する人間が増えたことによるものも大きいようです。
根拠のない原因追求で、何も悪いことしていない母親が追い込まれているんですよ。
自分は、グルテンがどうの、テレビがどうのというバカに言われて、苦しんでいます。
Daniel Tammetさんの本がおすすめです。
彼がそういったデタラメについて、ちゃんと書いています。
Dr.なかがわさんの最後の方の意見に同意です。ほとんどのケースは、「個性」の範囲だと思います。
脳の発達の過程で、思考回路のつながりに個人差があるのだと思います。
言語やコミュニケーションができる子は頭が良いように見えますけれど、そこがダメでも他の部分の頭の良い子もいるわけです。
社会的に、そこが理解されていないだけだと思います。
うちの子も左ききで、コミュニケーションよりも視覚やその他の部分が発達している感じがします。言葉をくちびるの動きで覚えているようです。
ときどき、「あ!何か思考回路が変わった!」というのがわかる時があります。
9割がエンジニア(理系)を親にもつということや、第1子が自閉症だと第2子もそうなる確率は2倍になるとのこと。
遺伝が深く関わっていることは間違いないようです。
もし蛍光灯の明るさや母子同床で防げるなら、今頃自閉症はなくなっているのでしょうね。(データも簡単に取れそうです)
ワクチン説は理屈では「そんなはずない」と思いつつも、子供に予防接種を受けさせる時に心のどこかで怖い気持ちがあったのは
事実(実際カミさんは抵抗していました)で、本当に迷惑でした。
最近増えてきたのは、Cheeさんの言われる通り軽度のものが含まれてきたせいが大きいと思います。
日本ではしばらく母親の接し方やTVの見せすぎ説が信じられていたようで、引きこもっていた自閉症親子がカミングアウトしてきたこともあるのかも。
身寄りのないUSでの息子の将来を考えて、第2子をつくりました。”2倍の確率”に打ち勝てるか、もう1年もすれば答えが見えてくると思います。
やっぱり、ハッキリ原因が分からないのが歯痒いですね。遺伝が決定的でない事が、一番厄介ですね。私は、上のコメントで書いたように複合要因、そして要因の1つを、現代生活(Drなかがわさんの胎児の時の影響、出産、出産後ある程度までの環境)では無いかと考え始めております。
治療法から帰納的に考えるのは危険だと承知しておりますが、紹介したサイトは、私のとっては妙に説得力がありました。
では、また近いうちにランチでも。