暘州通信

日本の山車

20001 山車の定義 4

2007年03月30日 | 日本の山車
20001 山車の定義 4

2 風流と浮流
風流と浮流は、前者が茨城県の常陸地方、後者が佐賀県西部から長崎県の杵築地方に行なわれている。
室町時代から江戸時代にかけてひろく行なわれていた田楽、猿楽などが長い年月の消長の過程で遺存的に名を変えて残ったものであろう。
芭蕉の『奥の細道』に詠まれている俳句に、
  風流のはじめや奥の田植え歌
がある。雪月花を賞でる風流だという。また、風流人という言葉があるが、これを茨城県日立市で曳かれる「宮田の日立風流」など「風流」だったと解すると、俳句の解釈もすこし違ったものとなってくる。
風流は練物へと変化している。

20001 山車の定義 3

2007年03月30日 | 日本の山車
20001 山車の定義 3
第3 山車の形態
1 柱の形をとるもの。
①山車の基本形は一本の柱である。
例、
正月の門松。
伊勢神宮の真の御柱。
山口県下関市蓋置島の柱。
愛媛の柱。
長野県諏訪大社の御柱。
丹後旧野田川町三河地曳山祭の幟
京都丹波日吉町牧山の柱松。
美山町柱松。
京都市雲ヶ畑の柱。
京都市花背の柱。
越前灘庄の柱。
越前の天道花。
とぶさたて。
岩国市の柱幟
難波西成区の臺額。
お熊甲祭の枠旗。
魚津浦のたてもん。
秋田の竿灯。
七夕飾り。
など。

20001 山車の定義 2

2007年03月30日 | 日本の山車
20001 山車の定義 2
第2 山車とは移動神坐である。
①移動する「やま」である。「やま」とは、神の依代のことである。
②移動の形態は、直接人力によるもので、これには舁くもの。担ぐものがある。
③移動を容易にするため物理的な力を加えるもの。神坐に車輪をつけ曳くもの。
これにも人が曳くもの。牛など他の動物の力をかりるものがある。
④山車は曳くもので、「押しやま」というものはないようである。

20001 山車の定義 1

2007年03月30日 | 日本の山車
20001 山車の定義 1
「山車」ということばはかなり普遍的に使われている。しかしこれを定義するのは甚だ難しい。そもそも「山車ということば」そのものにも疑義が問われる。
しかし、「山車」ということばには便宜性があり、ごく一般的に普通名詞として使われている。
では、山車とはなんだろうか?
まずその分類であるが、

第1 神は天から降臨する。
①標となるものは標山(しめやま)である。