
多摩川の草原にモンシロチョウに比べると少し小型,
翅の裏面が真っ白な蝶を見つけました。
ウラギンシジミです。
翅裏の白色をチラチラと輝かせながら,
林や草原を勢いよく飛んでいる姿はよく見ますが,
とまっている姿はなかなか見ません。

シジミチョウにしては大きく,
花に吸蜜に来ることもほとんどないなど,
他のシジミチョウと異なる点が多くあります。
シジミチョウの中の異端児といわれている理由です。

崖に生える木のちょうど目線あたりを
複数のウラギンシジミが縄張り争いするように
時々絡み合いながら木から木へと飛び回っていました。

なかなかとまらないと思っていたウラギンシジミですが,
侵入者を追い払うと,
木の比較的高い葉にとまりました。
翅を広げた翅表は白とは全く違う褐色です。
褐色の中にオレンジ色の紋が見られます。
これは雄の個体です。

これも雄と思われます。
光のあたり具合で翅表の色が全体的に淡く見えるようです。
雌は翅表の紋がオレンジ色ではなく,白ぽくなるようです。

白(銀)に対しこちらは紅,ベニシジミです。
こちらは派手な翅色を誇るように,
花にとまり吸蜜していることの多い蝶です。

年に4,5回発生するベニシジミですが,
夏に発生するものは全体が黒っぽく,美しさに欠けます。
しかし,秋型は春型同様に紅色が強く,
美しいシジミチョウに戻ります。