子ども達のための自然学校・イエティくらぶ

NPO法人ねおすが主催する「子ども達のための自然学校『イエティくらぶ』」の活動報告をアップしています。

2012夏の冒険キャンプ【虫の世界へようこそ!虫博士キャンプ】

2012年07月30日 09時21分47秒 | いぶり校

待ちに待った夏休み。 

あれこれ予定はあるけれど、忘れちゃいけない夏の冒険キャンプ。

と、いうことで7月28日(土)~29日(日)の1泊2日、厚真町・大沼野営場を舞台に虫博士になるべく【虫の世界へようこそ!虫博士キャンプ】を実施しました。

 

虫博士になるべく少年たちは電車に乗って目的地を目指します。

登別駅・札幌駅の各方面から出発し、苫小牧駅に集合。

むむ、荷物のほうがみんなの体よりも大きいかもしれませんね。

 

電車が到着。さぁ、降りるよ~といって降りた駅には駅員さんがいません。

そう、浜厚真駅は無人駅なのです。乗ってきた電車も1両編成のどんこう列車。

みんなにとっては人生で“はじめて”が目白押しでした。

電車の次はバス移動。厚真町青少年センターへ向かいます。

 

今回の虫博士キャンプでは、

①虫を探す

②虫をよ~く見る・観察する

③調べる

そして、マイ虫図鑑を作ろう!ということで、図鑑作りに必要な情報を集めるべく、青少年センターの中にある図書館で本を借りることにしました。

ほしい情報に合わせて本を選びます。

ふむふむ、これは使えそうだな。

厚真町、実は昆虫の種類が多いんだそうです。地元の方が教えてくれました。

しかも、夏休み期間に合わせて貴重な昆虫標本が展示されている『世界の昆虫展』なんて催し物も開催中だったりします。

これはもう見に行くしかないですよね。

ちゃんとひとりひとり記名帳に名前を書いて、

展示を見学します。

お~~!!

すげぇ~~!!!!

と、いう声があちこちから聞こえてきます。

こっちは北海道で採れる虫コーナー。さぁ、これからみんなが出会う虫がいるかもしれません。要チェックです。

なんと、苫小牧民報(新聞社)さんも取材に来ていました。インタビューされていた子もいましたね。ラッキー☆

 

予習はばっちり。

お昼ご飯を食べて充電完了。

さぁ、今回のメインイベント・虫探しに出発です。

青少年センターから宿泊場所のある生活館に寄って準備をし、虫探しをする大沼野営場(キャンプ場)を目指します。

今回のキャンプでは、いっしー・てふ・とりちゃんという3人の虫博士の先輩がお手伝いに来てくれました。

羨望の眼差しを向けながら、3人の博士たちの後ろについて歩きます。

ブルーシートを木の下に敷いて、

木を蹴ったりゆすったりすると木につかまってる虫や、葉っぱの上にいる虫がとれるんだよ!と博士。

虫の探し方をレクチャーしてもらいます。

さっそくみんなも実践!

土の中や葉っぱの中にもいろんな虫がいるよ。探してごらん。

ほら、いた。ミミズだ。

幼虫も発見。きみは何者になるのかしら?

クロスジモンシロはレモンの匂いがするんだって。ほんとかな?

草むらの中にはどんな虫がいるかな~?

水辺の近くは?

水辺の近くはトンボがたくさん!

水面を飛ぶギンヤンマやオニヤンマたち。彼らが陸に近づいた一瞬が勝負です。

「…あぁ!惜しい!!勘付かれたかぁ」

いろんな虫がみんなの虫かごの中に納まっていきます。

カエルも見つけたよ。

ぼくがつかまえた虫は何ていう虫なんだろう?探してみようっと手にするのは『札幌の昆虫』という図鑑(この図鑑、とても探しやすくておススメです)

もっといろんな虫を探してみよう!ということでひとつトラップ(罠)をしかけてみることに。

地面に穴を掘ってプラスチックのコップを埋めます。虫むし落とし穴大作戦です。

コップを埋めた場所を忘れないように目印もつけてっと。

果たして、獲物はかかるのでしょうか?それは見るときまでのお楽しみ☆

たっぷり3時間半虫探しを楽しんだらお腹の虫が鳴き始めました。

さぁ、帰ってご飯にしよう!

本日のメニューは厚真町の野菜がたっぷりのあつまスペシャルカレー!もちろんお米も厚真でとれたお米を使用。

蒸した(虫博士キャンプですからね)氷室のジャガイモがとっても甘くて美味しかったです。

みんなモリモリ食べていました。

お腹もいっぱいになったところで虫博士たるもの日中の虫だけではなく、夜も虫探し(そして翌日はもちろん朝の虫探しも)に出かけました。

仕掛けたトラップのところに行ってみると、

何やら動くものが入っているぞ!

シデムシ、オサムシ、カミキリムシ。いろんな虫が入っていました。

「すごいなぁ」とみんなも興味津々。

街灯の近くにはクワガタさんも。

昼間、活動をしていたらキャンプ場の管理をしている地元の方が「夜には蛍が見れるかもしれないですよ~」と教えてくれました。

なので、ライトを消して蛍を待ってみることに。

残念ながら、全員で蛍を見ることはできなかったのですが(帰り際に何人か見ることができましたが)、キレイな星空と夜空に飛んでいく飛行機を見て本日の虫さがしは終了です。

 

29日。起床時刻です。

みんなが寝ている部屋に入りましたが聞こえるのは寝息のみ。

[朝6時 みんな爆睡 可愛いな]と、ひとり微笑ましくその様子を眺める幸せな時間でした。

おはよ~。さぁ、朝の虫さがしに行くよ~。

 

朝からせっせと虫探し。まずは前日に仕掛けたトラップの様子をチェック☆

お!いるいる!!

わ!逃げた!!

「昨日、いっしーに教えてもらった」とさっそく実践。

「軍手で触ると鱗粉取れちゃうんだ~」と蝶博士てふが見せてくれました。

トンボつかまえた!

お顔がかわいらしいオケラさん。

網がなくたって帽子があるもん!

「自分から飛んできたよ」

虫博士が持ってきてくれた長~~~い虫網。伸ばすとかなり重たいんです。

朝の虫探しも色々見つかって楽しかったね。

さて、朝ご飯を食べて腹ごしらえがすんだら、仕上げのマイ虫図鑑作り。

みんなで見つけた虫の写真を、

  

台紙に貼ります。

見つけた日にち・天気・見つけた場所・この虫の特徴(こんなところがすごい!ここが好き!ここが面白いなどなんでも自由に書いてOK)を書き込みます。

前日に図書館で借りてきた本で調べたり。

「あごが大きくてかっこいい」

「つのがギザギザしてる」

「意外と目は可愛い」

など、みんなそれぞれ観察した結果を書き込んでいました。

真剣に作業すること1時間。マイ虫図鑑が完成。

観察にご協力いただいた虫さんたちとはここでお別れ。

持って帰りたい!という子もいましたが、この虫さんたちは厚真町で生まれて育った虫。

故郷の土、空気、水、食べ物の中で生きていくのが一番だと思うよ、という話をして厚真の自然の中に帰してあげました。

 

楽しい時間はあっという間に過ぎるもの。帰る時間になりました。

来た時と同じように荷物をまとめて浜厚真の駅から電車に乗ります。

朝・昼・晩と虫を探し続けた1泊2日。日焼けしてほんのりピンクほっぺになって帰路につきました。

 

今回のキャンプでは、ただ虫をとって楽しいだけではなく、とった虫を観察したり、その虫について調べたりする機会を作ろうと思いました。

子どもたちも自分なりに虫を観察したり、教えてもらった虫の取り方を実践したりする中で、それぞれに気づきがあったようです。

これをきっかけに自然の中で虫や生き物などに触れ、自然のなかで遊ぶ楽しさや自然の面白さをどんどん感じ取れるようになってくれたら、そんな子どもたちがたくさん増えていったらいいなぁ、と願っています。

 

JR事故の影響で札幌からの電車が止まってしまうというアクシデントからスタートした虫博士キャンプでしたが、現場のスタッフの適切な対応により無事、虫探しのプログラムには全員が合流でき、たっぷりと虫探しを楽しめた1泊2日でした。

関わっていただいたスタッフのみなさん、ご協力いただいた厚真町のみなさん、そして、参加してくれた小さな虫博士たちに心から感謝いたします。

今度は虫博士が活躍できる場・プログラムを作っていきたいと思います。

また必ずお会いしましょう!

 

虫博士キャンプ担当ディレクター・いぶり校 上道和恵(うえちゃん)


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