無知の知

ほたるぶくろの日記

新型コロナウイルスワクチンについて3

2021-07-24 15:52:58 | 日記
今日も暑いです。
風があるので少し涼しさを感じます。昨夕は開会式を観ました。ともかく始まりました。少なくともこれまで準備に励んできたアスリートの皆さんは、舞台を得ることができました。あとはこのイベントによる感染者の増加が致命的にならないよう、祈るばかりです。



さて、ワクチンについて、あともう少しだけ。

今回の新型コロナワクチンは人類史上、初めてのmRNAワクチンです。しかし、配合や製造法においては機密事項があると思われますが、ワクチンに使われている成分は、ほぼ全て明記されています。(隠されたものがあったりしますと、後で大変なことになります。)したがって、ワクチンの構成成分について疑義を挟む余地はほぼないと思います。

私が今回いろいろな方から質問された主な点は、
1)mRNAとは何か、
2)接種されると何が起きるのか、
3)接種されたmRNAはその後どうなるのか、
の3点でした。

先の2点については前回説明しました。
3点目についても軽く触れたのですが、もう少し追記します。このmRNAが細胞内に入り、ウイルスのタンパク質を作成すると数日でほぼ全て分解されてしまいます。もともとmRNAは安定的に長期間細胞内に止まる物質ではないのです。
ですから、いつまでもウイルスのタンパク質を作り続けるわけではありません。ましてや外へ排出するほど大量のタンパク質は生成されません。

また、ある方は
ゲノムが変更されてしまうのではないか。つまり我々の遺伝子が書き換えられてしまうのではないか?
との恐れを訴えられていました。

動物細胞には「逆転写酵素」がありません。今のところレトロウイルスなどが持っているのみです。したがって、ワクチンのmRNAからDNAが生成され、ゲノムに組み込まれることはあり得ません。つまり細胞内に取り込まれたからといって、ゲノム情報を変化させることは”ありません”。

そんなに簡単にゲノム書き換えができるなら、遺伝病をどんどん治療することができます。特定の遺伝子欠損による症状でご苦労されている患者さんがいらっしゃるのですが、その方達にとって、安定的に欠損している遺伝子をゲノムに組み込み、遺伝子を発現させることができるなら、素晴らしい朗報となります。

これで私が出会った皆様からの質問事項には、今回ある程度お答えすることができたかと思っています。
それでもワクチンを接種するかどうかの決断は個人に託されています。

どちら様も、ご自分の納得のいく判断をされますよう、願っております。