無知の知

ほたるぶくろの日記

民俗学

2017-03-26 20:33:30 | 日記

私は何かと不思議な話が好きです。特に山であった不思議な話はとても興味深くおもいます。

最近、『山怪 山人が語る不思議な話』(山と渓谷社)がとても売れている、という話しをみました。皆さんやはり心のどこかで山にいます何ものかを感じているのでしょうか。

私は山登りには縁遠い人間で、スキーもやりませんし、お山は遠くから拝見して楽しむだけです。当然、山にまつわる不思議な経験などはありません。それでもとても興味を引かれます。

もう一つ、最近とても興味があるのは『お祭り』です。日本のあちこちには本当にいろいろなお祭りがあって、お祭りの内容、ストーリーも異なっています。ただ、やはり何か共通するものもあって、日本文化の通奏低音のような、精神と言うよりは岡潔先生のおっしゃる「情緒」のようなものを感じるのです。

ご近所の氏神様のお祭りにも興味津々で、一体どういうプログラムでお祭りは進むのか数年前に確かめたことがあります。

まずは神社で御神輿が出され、氏神様は御神輿へ移られます。その後御神輿は街へ繰り出し、町内を巡り、一晩町内で過ごされます。人々は御神輿の周りに集まり、楽しい時間を過ごします。そして次の日はまた御神輿が町内を回り、夕刻に神社へ戻られます。

お祭りの御神輿の動きを見ていて、大体そういうことなんだな、ということが分かりました。神さまの町内巡回ですね。お疲れさまでございます。

驚いたのはお囃子。プログラムのそれぞれに異なった拍子があって、どんどん変わって行きます。毎年、5月の連休の頃から氏神様ではその拍子の練習が行われています。私は毎日夕刻にその練習を聞いていますがとてもとても覚えられません。なにせその拍子の難しいのなんの。節回しも難しい。子どもたちがその太鼓のリズムなど練習していますが、最初はバラバラの太鼓の音がお祭りの頃にはきれいに揃ってきます。大変に素晴らしいものです。

こんなことをしていると、子どもの頃のお祭りの記憶など、微かにですが蘇って来たりします。最近はあれこれ他所のお祭りのことなども調べたりしています。

そうしているうちに思い至ったのは、結局不思議な話やお祭りなど、私がこのところ興味を持っていることは結局民俗学なんだな、ということです。先に書いた「情緒」の現れ方を探ること。それは民俗学の目的の一つに過ぎないとおもいますが、とても文化の深いところを探る学問のように思います。歳をとって郷土の歴史などを調べる方がいらっしゃいますが、なるほど長く生きているとそういう心の流れになってくるもののようです(笑)