最愛の自転車

2022年01月02日 12時49分00秒 | ホラーのかけら
酒場で聞いた話だ。

彼は中学生の頃、
自分の自転車をとても愛していた。
「さゆり」と名前をつけたほどだ。

彼は毎日のように「さゆり」に乗った。
「さゆり」の手入れをした。

何度か「さゆり」が盗まれたことがあった。
でも必ず見つかった。
空き地に放置されていたところを発見されたこともあった。
なぜか「さゆり」のライトを点灯し、
日暮れになりそれが目撃されたのだ。

しかし、彼の恋人ができた。
デートに自転車は不向きだ。
彼が「さゆり」に乗る機会はめっきり減った。

しばらく時が経ち…。

ひさしぶりに彼は「さゆり」に乗った。
だが、走り出すことはなかった。
またがると、突然サドルが折れたのだ。
普通ではありえない壊れ方だった。


2022年1月1日の備忘録(『紅白』に出た人が近所にいた)

2022年01月02日 09時49分29秒 | 日々のかけら
Jan.1(Sat.)

■今日という日。

朝、燕市・吉田町で寿司割烹を営む義父からおせちが届く。毎年、豪華なおせちを送って頂き、本当にありがたい。2人では食べ切れぬ量なので、今夜のために、小さなお重に取り分ける。このお重は、僕が所帯を持つことになった時、母から贈られたもの。もうずいぶん前になる。ようやく使う日が来た。

おせちと日本酒。昼から四合瓶がほぼ空く。

午後、腹ごなしも兼ねて、近所を散歩。静かだ。今年は帰省している人も多いのだろうか。途中で、表札の上に写真のようなコメントを貼り出している家を発見。『紅白』の三山ひろしのけん玉に参加した人のようだ。新年早々、いいものを見た。

夜はおせちを手土産に『さばの湯』へ。店主の須田さん、日本バーベキュー協会の下城さんと一献。アメリカのバーベキューはマリネした肉を焼くけど、あれは焼いただけでは旨くない部位を美味しく食べるための工夫なのだそうだ。普段はあまり泣かないアメリカの男たちも、バーベキュー大会では号泣するという。スゴいな、アメリカ人のバーベキュー愛は。