番組の提供スポンサーは、
通常、１時間ごとに枠を買う。

だから２時間番組の場合、
前半と後半でスポンサーが変わる。

だからバラエティー番組でも、
前半は外食チェーンが出てきても構わないが、
後半は食品系の企業がスポンサーになるのでダメ、
と言われることはよくある。

２時間ドラマの場合もそれは同じである。

たとえば、
前半、車は自由に使えるが、
後半は自動車メーカーが入るので制限される、
ということはよくあるという。

だから登場人物のキャラ付けとして車を使うと、
後半、使いたくても使えず困ることもあるそうだ。

なるほど。

ふさふさとあごひげを生やしている人が、
顔を洗っている姿を目撃した。

まるで髪を洗うように丁寧に洗っていた。

たしかに「毛」には変わりないからなあ。

洗った後、ドライヤーをかける人もいるのかなあ。

リンスやトリートメントをしたりするひげの人もいるのだろうか。

今、携わっている番組のスタッフに「萩原」が二人いる。

一人は「ハギワラ」、もう一人は「ハギハラ」。

それだけの話なんだけど、
こんなことは初めてなので少し驚いた。

長崎出身の女性スタッフが言い出した。

「福山雅治って典型的な長崎顔なんですよ」

「工業高校に行けば、福山みたいな顔の男子がたくさんいます」

本当なのか？

しかし長崎出身の有名人といえば、さだまさしもいるぞ。

さだまさしの顔は、長崎では異端なのか。

長崎に行って確かめたくなってきた。

六本木ヒルズ内の中華料理屋に、
昼食を食べに入った。

いつもは一人だと、
二人席か大テーブルになる。

しかしその時は、
たまたま四人席しか空いておらず、
ランチタイムのピークを過ぎていたので、
四人席に案内された。

ところが、僕が席に着いた後、
続々と客がやってきた。
中には二人、三人の客もおり、
入口のところで待っている。

そして入口から、
僕の席はよく見える場所にあった。

とても気まずい。

相席にしてもらってもいいのにと思うのだが、
店の方針なのか、
そうしようとする気配はない。

だから、四人席を一人で占領している男として、
席が空くのを待つ客たちの視線にさらされながら、
居心地の悪い昼食をとったのだった。

電車の中で、
二十代前半と思しき女の子の話し声が聞こえてきた。

話し相手は、同じ歳の頃の男。

共通の知人女性の話をしているようだ。

女の子曰く、「あのコはデリヘルで働いていた」
　　　　　　「あのコは整形している」

チラッと顔を見ると、得意げな表情で話している。

僕ならば、なんて怖い奴なんだと思うところだが、
まだ若いせいか、連れの男も楽しげに聞いている。

あるいは内心、「この女、こえ～」と思っているのか。

それにしてもあの女の子、よりによってなんでそんな話をしていたんだろう？

酔った勢いで、
連れの女性にキスを迫る男を見かけた。

しかし、女は花粉症らしくマスク着用。

この壁を越えるのは、かなり難しいぞ。

花粉症という名の貞操帯だ。

プリクラで撮った顔写真は、
黒目がやけに大きく加工されることは知っているが、
細目の人の場合、どうなるのだろうか。
細く開いた奥の黒目が、密かに大きくなるのか。

さすがに周囲にプリクラを撮る年齢の人間がいないので、
確かめることができないのだ。

バラエティー番組でよく見かける、
某女性タレントが、
トーク番組の事前取材に行くと、
質問しても本人は答えず、
すべてマネージャーが答えていた、
という話を聞いた。

もちろん、テレビで観ている限り、
そんなことをしそうな人には見えないし、
７、８年前に変則的なかたちの番組レギュラーとして出演してもらっていた時も、
まったくそんな感じではなかった。

歳月が、人を変えたのか。

でも、その数年間に、彼女に何か大きなヒットがあったわけでもないのにね。

なにをきっかけに、そんなふうに勘違いするに至ったのかがわからない。

軟体人間と呼ばれる類の人がいる。

エビ反りをして、体の間で風船を割る、
うつ伏せのまま下半身を上に反らし、頭の前方につける、
そんなことができるほど体が柔らかい人たちだ。

だが、彼らはいつでもどこでもすぐにあの軟体ワザをできるわけではない。

「３０分時間をください」

そう言ってくるそうだ。

そして、ウォーミングアップを始める。

軟体人間といえど、
準備体操なしでは体は固くなるようだ。

僕がかつて、
古舘さんの『トーキングブルース』に関わっていたと知ったディレクターから、
こんなことを言われた。

「薄暗い部屋の真ん中に座った古舘さんを作家が囲んで、
　みんなが口々に、最近こんなものが流行ってますって話して、
　それを古舘さんがまとめて、ステージで一気にしゃべるってホント？」

別のスタッフも、

「僕もそんな話、聞いたことがあります」

そんなことはしていません！

しかし、知らなかったなあ、
古舘さんに関するそんな都市伝説が、
テレビ業界に出回っていたとは。

しまった。

真実はバラさず、
伝説のままにしておけばよかったか。

力士は髷を結う際、
髪を上に強く引っ張り、
そのまま固定する。
この時、毛穴も上を向くことになる。

その状態は何年も続けていると、
髷を解いても、毛穴が上を向いたままで髪が逆立ってしまうという。

断髪式の後、
引退した力士がオールバックにしているのは、
そういう事情らしい。

球場のスタンドでデートしているところがテレビに映ってしまい、
浮気がバレた、
というのは、生中継の話をしている時によく出てくるハプニングである。

知り合いの知り合いの父親、
という顔も素性もわからぬ人であるが、
その方は、大相撲の生中継で浮気がバレたそうだ。

相手の女性は、外国人。
たしかにマス席に金髪の女性がいたら、カメラが抜きたくなる気持ちもよくわかる。

秘密のデートをしたい時は、
生中継がある場所は厳禁だ。

ある番組で、
ある寺社仏閣に取材のお願いをしたら、

「○○（テレビ局）の番組の取材は二度と受けない」

と断られた。

過去に何か失礼があったのかと思い、
スタッフが理由を尋ねると、

「言うのも汚らわしい」

と怒られたそうだ。

なにをやらかしたんだ？