年越しそばに滲む人生

2014年05月29日 21時26分51秒 | コメディのかけら

東京で働くその人は、
大晦日になると必ず実家の関西に帰った。

老いた両親のために年越しそばを作るためである。
そば打ちが趣味だったのだ。

仕事がら年末は忙しく、大晦日に帰るのは大変だったが、
それでも両親のためだと思い、この数年、なんとか無理して帰っていた。

昨年もなんとか実家に戻り、年越しそばを作った。

「どう?」

年越しそばを食べる父親に尋ねると、

「・・・マズい」

え。

「前から言おう言おうと思っていたんやけどな、
 お前のそば、マズいねん!」

なぜ、このタイミングで言う?

ぞうやら両親は、ずっとマズいと思いながらも、我が子が作ってくれるからと、我慢して食べていたようだ。

まるで、O・ヘンリーのような話である。

屋形船と佃煮

2014年05月24日 10時19分33秒 | アイデアのかけら

屋形船に乗っていると、
小舟で佃煮を売りにくるおじさんがいるという。

無許可で、
もう何十年もやっているらしい。

番組で探したいなあ。

でも、無許可だから取材受けてくれないだろうなあ。

これもまた、もうすぐ失われてしまう東京の風景の一つ、
そう思うのだけれど。

世界の日本人女性

2014年05月21日 06時58分47秒 | 業界のかけら

海外に住む日本人を紹介する番組はいくつかあるが、
その中のある番組のスタッフから聞いた話。

海外で日本人を探していると、
よく見つかるのが、
その国の男性と結婚し、
あるいは交際していたその男性をその国まで追いかけてきて、
結果、今は独り身になっている女性だそうだ。

そういえば、
以前、仕事でバルセロナに行った時、
現地コーディネーターだった日本人女性も、
日本でスペイン男性と恋に落ち、
一緒にスペインに来たが、しばらくして別れ、
しかし日本に帰らず、スペインにいると言っていた。

そんな事情で、
けっこう長いあいだ、海外に暮らす日本人女性も多いという。

既存の番組では取り上げにくいようだけど、
それなりにドラマチックな話がありそうだから、
何か別のかたちで番組化したらいいのに。

海外で暮らす件に親が猛反対。
半ば絶縁状態。
あれから二十年。
二十年ぶりの親子再会とか。

取材を受けてくれる人を探すのが大変そうだけど。

卵を産んだ鶏の行方

2014年05月20日 08時00分44秒 | チシキのかけら

鶏卵用の鶏は、
一年程度で交代させられる。

交代させられた鶏は食肉用となる。

といっても、スーパーで売っている鶏肉ではない。

コンビニなどで売っている出来合いの鶏の唐揚げなどになるそうだ。

元鶏卵関係の仕事をしていた人が言っていたので、確かな話だと思う。

フランス人の食べ方

2014年05月17日 08時32分51秒 | コメディのかけら

フランス人は、どんなものでも一口サイズに切って食べると聞いた。

たとえば、鶏の唐揚げ。

日本人なら、一口で食べられないサイズなら、女性でも普通、齧りついて食べを繰り返す。
しかし、フランス人は必ずナイフで、一口で食べきれるサイズに切り分けてから食べるという。

海外ロケの経験が豊富なスタッフから聞いたので、おそらく本当だと思う。

インフルエンザとキス

2014年05月13日 08時21分01秒 | コメディのかけら

知り合いの舞台女優の相手役が本番中にインフルエンザになった。
しかも、最悪なことに、濃厚なキスシーンが何度もあった。

インフルエンザ患者と濃厚なキス。
どんな罰なのだ?

しかし、幕が上がった以上、やらねばならない。

彼女はインフルエンザの男性と何度もキスをした。

その芝居は、
インフルエンザの男性が他の女性と、
そしてその女性が他の男性ともキスをするという、
とにかくキスシーンだらけの芝居だった。

ウイルスは拡散し放題。

だが、公演期間中、インフルエンザに感染する者はひとりもいなかった。

役者魂がインフルエンに勝ったようだ。



二十代を演出する苦悩

2014年05月11日 08時24分04秒 | 業界のかけら

五十代のある劇作家&演出家が語っていた話。

若い役者が、登場人物の感情の動きをうまく表現できなかった場合、
その演出家は、誰もが過去に経験したことがある一般的な感情の動きを例に出し、
「いろいろ小難しく書いているけど、要は◎◎みたいなものだよ」
と説明して演出してきたという。

「中学生の頃、クラスの友達と喧嘩して、翌日また教室で顔を合わすことになった時、気まずいだろ。あんな感じ」

だが、最近、この手が使えないという。

近頃の若い役者は、面と向かって友達と喧嘩をしたり、あるいは、手痛い失恋など、
その年令になるまでに、普通ならばしているはずの経験をしていない人が多いからだ。

この事態、「今どきの若者は」と嘆くつもりはない。
そんな彼らが、どんな表現を行い、どんな作品を生み出すのか。
それが観てみたいのだ。

Apple Storeに行く

2014年05月10日 09時44分17秒 | アイデアのかけら

iPhoneの調子が悪くなったのだ。

それで、水曜日に渋谷のApple Storeに行った。

「iPhoneの調子が悪いので」と来店の旨を告げると、
フロアにいた女性店員は、それ以上、僕の話を聞くこともなく、
「修理には予約が必要なので」と言ってきた。

そうか。
Apple Storeで修理してもらうのには、予約が必要なのか。
予約しないと話すら聞いてもらえないのか。
なんてアメリカなんだ。
初めて利用する僕は知らなかった。

予約したついでに聞いた。
「時間はどれぐらいかかりますか?」
「お一人様10分で対応しています」

スピーディーだ。

予約さえしておけば10分で終わる。
知っていれば、なんとも便利な話である。

次の予定との兼ね合いを考えて、予約を入れた。

二日後、予約を入れた時間に到着した。

名前を告げて、
最初の対応がなされるまで10分、
5分ほど作業が行われてまた10分待ち・・・
ということの繰り返しで結局50分かかった。

しかも、店内のモニターには、
「予約がなくてもなるべく早く対応します」
というような主旨の言葉が流れていた。

なんだったんだ、あの時の店員の言っていたことは?

今回、僕のiPhoneが調子悪くなったのは初期不良だった。
だから、僕のせいじゃないんだよ
Appleが悪いんだよ。
なのに、なんでこんなこんな目にあうのだ。

Apple Storeの店員教育がどうなされているのか知らないが、
とりあえず「嘘は言うな」ということだけは徹底して欲しいよ。

ミリ単位で見抜く妻

2014年05月09日 13時35分47秒 | コメディのかけら

某広告代理店の営業氏は、
髪の長さを5ミリと決めている。

最近よくあるチェーン店のカットハウスには、
4ミリと6ミリしかないそうなので、
バリカンを使い自分でカットしているそうだ。

しかしある時、忙しくて自分でカットする時間が取れず、
たまたま空いた時間に激安カットハウスに飛び込み、
とりあえず6ミリでカットしてもらった。

夜、帰宅した彼を見て、その妻曰く、

「あら、いつもより長いじゃない」

1ミリの違いを見抜く妻。

そんな妻に隠し事しても、
すぐに見抜かれてしまうんだろうなあ。

怖い。

ふなっしーの宿題

2014年05月07日 00時51分13秒 | 業界のかけら

「ふなっしーがこの番組に出るメリット募集」

そんな宿題が来た。

かつてギター侍が全盛の頃、

「◎◎さんを斬る案募集(あまり斬りすぎないように)」

という宿題以来のインパクトある宿題だった。

黄熱病予防

2014年05月03日 09時20分48秒 | 業界のかけら

サッカーWカップ観戦にブラジルに行く際は、
黄熱病の予防接種をするよう厚労省が推奨している。

それで混み合っているのか、
黄熱病の予防接種を受けるのに、
普段よりも時間がかかるらしい。

今度、アフリカに取材に行くディレクター、
前回の取材先から次の取材先に行くまでの間、
日本にいる時間があまりないので、
万が一、予防接種できないと困ると思い、

「ミャンマーで黄熱病の注射してきましたよ」


大変だ、世界を飛び回るディレクターは。