事実を「ニュース」に

2014年09月28日 12時51分38秒 | 業界のかけら

ニュースというのは編集された事実である。

放送時間にも紙面にも限りがある。
事実をすべて伝えることは難しく、
そこに事実の取捨選択が必要となる。

何を選び何を捨てるか。
そこにその媒体のスタンスがある。

これまでそのスタンスというのは、
僕たちが「事実」の全体像を知ることができないため、
不明瞭なものだった。

しかし、たとえば記者会見のすべてがネットで生中継されるようになった今、
その後でニュースや紙面を見ると、
各媒体のスタンスがよくわかるようになってきた。

このことをちゃんと理解しているかどうかで、
その媒体への信頼性は、大きく変わるのではないか。

なんといっても手の内がバレちゃってるだから。

企画の理念と現実の複雑骨折

2014年09月26日 09時32分50秒 | 業界のかけら


若手のディレクターと企画書を作っていて、
お互いいつも悩んでしまうことがある。

最近、番組の企画募集の際によく言われるのは、

「インターネットで調べても出てこない情報」


この言葉が意図するところはよくわかる。

だが、経験の浅い若手Dの企画書に強く求められるのは「具体例」。

「具体例がないと見えないって言われるんですよ」

「本当にそんなネタがたくさんあるのか具体例がないと、
判断できないって言われるんですよ」

その具体例はどこから見つけてくるのか?
まだ番組として成立していないので取材する、というのも難しい。

ということで、
とりあえず企画書上は、
過去にどこかでやった例をズラズラと並べ、
いざ着地したら同じ方向性の新たなネタを探ろうと思うわけだが、

「こういうの見たことあるよねー」

と言われてしまうこともしばしばだという。

理念という頭と企画書という現実の体が、
首のあたりでねじ曲がり骨折しているようだ。

難しい。

下北沢の飲食店は今

2014年09月25日 09時48分55秒 | アイデアのかけら

下北沢の飲食店、特に個人店では今、客が減っていると聞いた。

理由は消費税・・・ではなく、小田急線の地下化だという。
小田急が地下に潜ってからわかりやすく客が減ったそうだ。

たしかにあの昇り降りの手間を考えると、
帰りにちょっと降りて一杯、という気にならない。
僕も観劇帰りならともかく、それ以外の時で下北沢で飲むという選択肢はすっかりなくなってしまった。

更新のタイミングで下北沢を離れる個人店が続出しており、
いい物件がどんどん出ているらしい。

しかし家賃が高いので、
なかなか次が決まらなかったり、
入ってもチェーン店だったりするようだ。

小田急線の地下化は、
下北沢住民にとって悲願だったが、
同時につまらない街と化していく始まりなのかもしれない。

長い目で考えていますから

2014年09月20日 09時46分11秒 | 業界のかけら

その枠で番組をやっても視聴率が望めないからと、
出演を拒むタレントを口説く時によく使う言葉の一つが、

「長い目で考えていますから」

たしかにすぐに好視聴率は望めないが、
長く続けて少しずつ伸ばしていこう、と口説く。

しかし、そういう経緯でスタートした番組も、
視聴率が奮わないとやはり1年で終わってしまう。

そういう時、タレント側は、
「長い目で見るって言ったじゃないか」
と文句を言い、局と揉めることが多い。

それにしても”長い目”ってどれぐらいに期間をイメージしているんだろうか。

さて、新聞をどうするか?

2014年09月19日 10時12分08秒 | その他のかけら


9月で、現在とっている「朝日新聞」の契約が終わる。
10月からどうするか考える今日この頃。

「朝日新聞」をとり始めたのは筒井康隆の連載小説「聖痕」を読むためだった。
連載はとっくに終わっているが、今も惰性でとり続けている。


その前はずっと「読売新聞」だった。
深い意味はない。
子どもの頃から我が家は「読売新聞」をとっていたので、
僕もなんとなくそれを受け継いできただけだった。

そんな「読売新聞」を止めたのは、「週刊文春」の「原監督愛人疑惑」への反論に紙面をかなり割いているのを見たのがきっかけ。
政治経済の記事にそんなふうに思ったことはないが、あの記事にはなんかムカついたのだ。

で、どうするかだ。

連載させてもらっているんだから「毎日新聞」とも思う。
「東京新聞」にも興味がある。
いやいや、もう新聞はとらないという選択肢もある。

結局。

もうしばらく「朝日新聞」を続けることにした。

一連の騒動の影響が、どう現れてくるのか。
よくよく考えたら、おもしろいのはここからじゃないか。

別に「朝日新聞」擁護でも、判官びいきでもない。
単なる野次馬根性。

理想は「朝日新聞」と対極にある新聞をもう一つとって、
読み比べることなんだろうけど、さすがに金の無駄。
ある程度はネットで読むことができるので、それで補完するとしよう。


今は脱げないんですよ

2014年09月18日 05時44分19秒 | 業界のかけら

「今は脱げないんですよ」

筋肉美を誇るある俳優にロケ先で、
その体を披露してほしいとお願いしたところ、
そう断られたという。

ドラマや映画で体をさらす時は、
それに向けていつも鍛え直しているのだそうだ。

ある意味、それも役作りのひとつ。

そういう俳優やアーティストは意外と多い。

「いつでも体を見せると、
 そういう奴だと思われて、
 ずっと体を鍛え続けなければいけないじゃないですか」

これはこれでプロの考え方。

一方、品川庄司の庄司のように、
いつでも脱げるように常に体を鍛えてあるのも、
また別のプロの考え方である。

NHKにはない美空ひばり

2014年09月15日 21時52分41秒 | 業界のかけら

NHKといえば、過去映像の宝庫である。

そんなNHKにはない美空ひばりの映像があるという。
誰もが知っているあの歌を歌う映像だ。

それは・・・

『川の流れのように』

事情はわからない。

たまたまその頃、NHKへの出演がなかった、とういうことだろうか。

だから、NHKで「川の流れのように」を歌う美空ひばりさんの映像を使う時は、
民放から借りるそうだ。

なるほど。

『からくりTV』最終回を見終えて

2014年09月13日 17時26分08秒 | 業界のかけら


録画してあった『からくりTV』の最終回を今、見終えた。

笑ったなあ。
テレビを見て、声を出してこんなに笑ったのは久々。
まだお腹が痛い。


親子で、いや、三世代で無邪気に楽しめるバラエティー番組って、
実はこれが最後なのではないか。

そんな番組が支持されなくなってしまったというのは、
テレビというものの在り方が大きく変わってしまったということだろう。

テレビをめぐる環境について、
作り手だけではなく受け手も含めて考えると、
この先、あんな番組が誕生する可能性はとても低い気がする。

作り手の側から一例挙げるとすれば、
『からくりTV』全盛期の名物企画の多くは、
現在、作ることは難しい。

『からくりTV』それは、
テレビと視聴者が幸福な関係だった時代の名残り、
そんな番組だったのだと思う。

デング熱と制作会社

2014年09月11日 09時53分53秒 | 業界のかけら

代々木公園にほど近い、
といっても数百メートル離れた場所にある制作会社のスタッフと会った。

「大変でしょ、デング熱」

とあいさつ代わりに軽く尋ねると、

「ホント大変なんですよ」

と深刻な顔で答えられ驚いた。

なんでもその会社は今、
子役を使う番組を作っており、
オーディションをやっている。

その募集時に会社の最寄り駅を「代々木公園」と書いたら、
極端に応募者が減ってしまったというのだ。

「だから、最寄り駅は代々木八幡ってことにしてもらいました」

代々木公園駅は東京メトロ、代々木八幡駅は小田急。
代々木公園駅の2つある改札のうち1つは、代々木八幡駅のすぐ隣。
そんな位置関係。
つまりほぼ同じ場所にある駅なのだ。

公園から八幡に変えたことで応募者の数は戻るのだろうか。
それとも子役の親たちにバレるのか。

果たして!

観劇:『こわくないこわくない』

2014年09月10日 10時10分05秒 | エンタメのかけら

クロムモリブデン公演。

もう長いこと観ていることになるが、
なんとも不思議な劇団である。

赤坂RED/THEATREで半月に及ぶ公演を定期的にできるということは、
それなりの動員力があるということだ。

しかし現在の演劇シーンのどの潮流とも異なる、
離れ小島のような場所で独自の進化を遂げてきている。

いわば「正のガラパゴス」

東京公演は9月15日まで。

NHKとフォークソング

2014年09月09日 09時00分17秒 | 業界のかけら

Eテレで放送中の『戦後サブカルチャー史』によると、
はっぴいえんどや荒井由実が作る音楽は、
当時主流だった歌謡曲、さらにその背後にある”ザ・芸能界”に対するカウンターとして誕生した、
と言っていた。

なるほど。

フォークソングに関する言及は少なかったが、
やはりフォークソングも同様の存在と見られていた時期があるそうだ。

その証拠に、歌謡曲(=芸能界)とだけ向き合っていたNHKでは、
当時、フォークソングを扱うことはほとんどなく、
あれだけ豊富な映像素材がある局なのにも関わらず、
フォークソングを歌うミュージシャンの映像はかなり少ないという。

長年、音楽番組に関わってきたスタッフがいうのだから、
確かな話だと思う。

ネットの買い物の広告

2014年09月07日 12時33分17秒 | ギモンのかけら

先日、ネットである検査の申し込みをしたら、
あちこちにサイトに、人間ドックに関する広告が出るようになった。

そして今日、Amazonで家電を買ったら、
今度はその家電に関する広告が出るようになった。

もう検査は申し込み済みなので、
いくら広告が出てもそこから人間ドックを申し込むことは、
少なくとも来年まではない。

家電にいたっては、
もう買ってしまったのだ。
壊れるまで買うことはない。

つまりあの広告にはまったく意味がない。

どういう仕組みになっているのかしれないが、
「馬鹿だなあ」と思うのだ。

ラジコンヘリ

2014年09月06日 08時01分44秒 | 業界のかけら

『あまちゃん』のオープニングで有名になった、
ラジコンヘリによる空撮。

これまでの空撮ともクレーンとも違う映像は、
独特の迫力があり、
また手軽にできるとあって広まった。

僕もいくつかの番組でお世話になっている。

今まであのラジコンヘリを持っている技術会社は限られていたが、
最近、自分たちでラジコンヘリを買ってしまう制作会社が出てきたという話を聞いた。

技術会社に頼むと、一回の撮影に20万円ぐらいかかる。
しかしラジコンヘリ自体はそれより安いからである。

今後、ラジコンヘリによる撮影はこれまで以上に増えそうだ。

だが、心配もある。

未熟なものが操縦し、事故を起こす危険性である。
ラジコンヘリの撮影にも許可はいる。
一度事故が起きたら、撮影を断ってくる場所が一気に増えるに違いないからだ。

マイナスな客引き

2014年09月03日 08時06分40秒 | コメディのかけら

僕が住む街の商店街にもガールズバーがある。
通りから店内が見えるのだが、あまり流行っている店ではない。

昨日も、店の前に客引きの女の子が出ていた。

しかし彼女、ずっとスマホでゲームをやっている。

道行く人に声をかけない時点で客引きとしては機能していないが、
そこでゲームをやっていたら、さらにマイナス効果。

まあ、その程度の店なんだろうし、
そもそも僕は入るつもりはないし、
だけど、気になる光景ではあったのだ。