どこにでも現れるファン

2013年08月31日 17時28分03秒 | 業界のかけら

ドラマの関係者から聞いた話である。

ある人気俳優の撮影現場に必ず姿を見せるファンがいるという。

都心でのロケならいざ知らず、
ロケバスでしか行かれないような場所でも必ずやってくる。

ある時など、
もともとはスタジオ収録の予定だったが、
急遽ロケになったにも関わらず、
なぜかそのロケ場所にちゃんと来たそうだ。

絶対にスケジュールが漏れているとしか思えない。

では、いったい誰が漏らしているのか。

女性ファンが末端の男性スタッフのお近づきになり、
スケジュールを聞き出していた、
というハニートラップのようなケースもあるという。

事務所がわざと一部のファンにスケジュールを漏らしている、
そんなケースもあると聞いたことがある。

俳優サイドも迷惑に思っているわけではないそうなので、
別にかまわないのだけれど、
世にも奇妙な業界物語であることには違いない。

一夜にして有名に

2013年08月27日 23時47分40秒 | 業界のかけら

知り合いの目撃談。

ある劇場で、芝居を観に来ていた、手塚とおるさんを見かけたそうだ。

その瞬間、彼は思った。

「あ、昨日の『半沢直樹』に出ていた人だ」

そう、手塚さんは前日の『半沢直樹』で、古里というこの回の肝となる人物を演じていた。

ご本人は、ドラマの影響力を低く見ていたのか、顔をさらけ出した無防備な状態。
おかげで、通りすがり人がみな、やけにジロジロ見ていたそうだ。

小劇場が好きな人にとっては、手塚さんは昔から有名だったが、
世間的には、それほど知名度のある役者ではない。
それが一夜にして、有名人になったのだ。
しかし、おそらくみんな、彼の名前はわかっていない違いない。
(実際、この話をしてくれた知人も手塚とおるの名前は知らなかった。
 かなりのドラマ通であるにも関わらず、である)

それにしても、
みんなにジロジロ見られて戸惑っている手塚さんの方を見てみたかったなあ。

あるラジオ番組の終焉

2013年08月26日 08時35分23秒 | 業界のかけら

今年3月の話だが、
20年近く続いた長寿ラジオ番組が幕を閉じた。

酒場を舞台にした番組である。

番組が終わってそろそろ半年になる今でも、
「どうして終わってしまったんだ」
「復活してほしい」
というファンのみなさんのありがたい声を聞く。

なので、そろそろ記録として、
番組終了の経緯を、書ける範囲で記しておこう。

と、書くと、なにやらすごい裏事情がありそうだが、
残念ながら、そんなものはない。
番組が終了した事情はただ1つ。

「スポンサーが番組の提供意義はもうないと判断したから」である。

企業が宣伝に使える金は限られている。
それをどう使うか。
それは企業の自由である。
これまではラジオ番組に使うのが有効だとしてきた。
しかし時代が変わり、その金を他のかたちで使いたいと考えた。

そんな至極まっとうな事情で、番組が終了することになったのだ。

(1つだけ裏事情を書くならば、番組終了の話は、実は数年前から出ていた。
 それを何とかここまで続けさせてくれたのは、むしろスポンサーの好意でもあった)

スポンサーを変えて、番組を続けるという手はなかったのか、という声も聞く。
たしかにそうやって続いている番組もある。
だが、それは難しかった。
というのも、実はあの番組は、他の番組とは比べ物にならないほどの制作費がかかっていたのだ。
それと同じ金をラジオ番組に出してくれる企業は、今やないだろう。

制作費を落とせば番組の質は下がる。
相乗りのスポンサーをつけると番組の質が変容してしまう。

あの番組は、
まだ企業がラジオに潤沢な金を提供してくれる、
「ラジオ黄金時代」の名残りのような番組だったのだ。


偽客(さくら)の説教

2013年08月25日 08時43分43秒 | ホラーのかけら

出会い系サイトの偽客(さくら)の女性は、
実は男がやっている場合が多い。

Mさんもかつて、偽客のバイトをやっていた。

バイトはみんな、
何人かの女性キャラを担当するのだが、
Mさんの担当の中に、資産家の未亡人がいた。

私とつきあってくれたら、
数百万円差し上げますと言うのが、
彼女の手口だ。

こんな見え見えの手で、
引っかかる奴がいるのかと思うが、
リアリティのある女性キャラより、
ずっと人気あったそうだ。

サイトの責任者曰く、
「我々は夢を売っているんだ」

なるほど。

そんな未亡人キャラの馴染みとなった男性がいた。

アクセス数だけ課金されるので、
会う会うと言いながら引き延ばすのが、
偽客の腕の見せどころだ。

すると、ある時、その男性が言い出した。
「数百万円とはいいません。
 10万円でいいから貸してください」

そして10万円が必要な理由を切々と語り出したそうだ。

それを読んだ未亡人キャラ(正体はMさん)は、
彼の生活状況などを詳しく聞いた後、

「あなたなら大丈夫。
 ~~すれば、10万円ぐらいすぐ稼げるよ!」

と励ましの言葉を送った。

すると、相手の男性は、
こんなに親身になって考えてくれるなんてと感激。
その日から真面目に働き始めたそうだ。

同時にMさんも、
あほらしくなったのか、
それとも罪悪感が湧いたのかはわからないが、
その日かぎりで偽客のバイトを辞めたそうだ。

小学館の壁の「らくがき」

2013年08月22日 08時08分59秒 | 業界のかけら

有名漫画家たちが描いた、
小学館の壁の「らくがき」が話題になっている。

あの漫画家たちは、
編集部の方で声をかけたそうだ。

僕は読んでいないのだが、
吉田戦車さんがTwitterで「自分は呼ばれなかった」と嘆いていたらしい。

そういう思いの漫画家も多いのではないか。

ならば、今から小学館に忍び込み、
あの壁に勝手に描いたらどうだ?
それこそ本当の「らくがき」だ。

・・・というように見せかけて、
もう二、三人にこっそり描かせたら、
さらに話題になるのではないか。

小児病棟の怪

2013年08月19日 07時21分05秒 | ホラーのかけら

時どき、見えてしまう子どもがいる。

そう話してくれたのは、
小児病棟で働く友人のナースだ。

何もない場所を指して、
○○ちゃんがいるよ、と言い出したりするのだそうだ。

彼女は霊が見えていると思っているようだが、
幼い子どもによくあるイマジナリーフレンドかもしれない。
しかし夜ふけの病室でこれをいきなりやられたら、かなり怖い。

そしてもう一つ不気味だったのは、ナースコールの話だ。

時どき、絶対鳴ることないナースコールが鳴ることがあるという。

まだ赤ちゃんであったり、
動くことができなかったり、
コールボタンを押すことのできない子どもがいるベッドから、
ナースコールがかかるのだ。

もちろん、呼ばれた以上、見に行くが、
子どもに異変はなく、いつものように眠っている。

いったい誰が、何のために、ナースコールを鳴らしたのか。

パクリ企画の奇妙なタイトル

2013年08月16日 07時19分31秒 | 業界のかけら

ある若手ディレクターがこんな企画を出してきた。

『世界まるごろハウマッチ』

パクリ、というより、そのままじゃないか!

しかしそれもそうだが、さらに気になるのはタイトルだ。

まるごろ?

さすがに、そのままはマズいと思って、一文字だけ変えたか。
それにしても「まるごろ」ってなんだ?

遅れてきた若手ディレクターに「まるごろ」にした意図を尋ねると、

「すいません、書き間違えました」

なんだ、そりゃ。

小学生と半沢直樹

2013年08月08日 08時06分20秒 | コメディのかけら

『半沢直樹』の人気は小学生にまで及んでいる。

知り合いの娘さんが、
新聞に出ていた『半沢直樹』のPRを見て言ったそうだ。

「私も観る!『半沢直じゅ』!」



彼がその水を飲む理由

2013年08月04日 08時28分21秒 | コメディのかけら

ある作家は、
いつも同じ水のペットボトルを持ち歩いている。

コンビニなどで売っている水ではなく、
おそらくケースで取り寄せていると想われるので、
なぜその水なのか、理由を聞いてみた。

なんでも知り合いの家族が、
この水のおかげでガンが治ったからだという。

本当にその水のおかげでガンが治ったかの真偽はさておき、
気になったのは、その次の彼の言葉だ。

「でも、この水、モンドセレクションを受賞してるんだよ。
 そこがいまいちなんだよ」

かつては商品の箔付けになったモンドセレクションだが、
そのからくりが広く知れ渡ってきた今、
その会社の商魂を表しているのに過ぎなくなってしまったようだ。

まぶたの変化

2013年08月03日 05時52分15秒 | ギモンのかけら

「若い頃はひとえだったの」

隣の席の女性客の話し声が聞こえてきた。

なんでも二十代まではひとえだったが、
その後、加齢でまぶたがたるみはじめ、
右目だけ二重になったのだという。

「でもね最近、左もたるんできて、
 ようやく両方、二重になって、
 ちょうどよかった」

そんなふうに年齢とともにまぶたも変わるのか。

それともこれは彼女だけのことなのか。